聖母マリアの戦争

ロシアが軍事侵攻したウクライナで、「聖ジャベリン」と呼ばれる現象が起こった。おなじみのロシア軍事・安全保障専門家の小泉悠さんも取り上げられていたが、アメリカ製の対戦車ミサイル「ジャベリン」を抱いた聖母マリアのイメージがアート作品となってウクライナに登場。武器を手にウクライナを守る聖母マリアの姿は人々の心をとらえ、守護の聖人「聖ジャベリン」と呼ばれるようになったのだ。

しかし、聖母マリアと戦争が結びつけられるのはこれが初めてではない。おおまかにいえばスラヴ民族という共通点をウクライナとも分かち合うバルカン諸国の中で、かつて凄惨なジェノサイドが繰り広げられた民族紛争の地に、聖母マリアが出現し、平和を繰り返し求めたという超自然現象が、以前から伝えられている。

聖母マリアの「戦争と平和」をめぐるエピソードは、実は多くある。日本人にはあまり知られていないこの聖母マリアの出現、そして、それから引き起こされた一大論争。聖母マリアの巡礼路をさまよながら、私はいったい、なにを見つけたのだろうか？　あなたなら、なにを見つけるだろう？

信じることに迷ったら、でかけよう、心の旅に
新しい世界へ、未知との出会いへ
なにかが変わる、なにかが生まれる
その一歩を踏み出せば……