「楽しむスタンス」を教えられる人になりたい
「仕事が楽しくない」という言葉を聞いて最近思ったことがある
私はそういう言葉を聞くとシンプルに、楽しくないなら辞めちゃいなよ、自分の好きな仕事探しなよと言ってしまうのだけど、そもそも仕事が楽しいってなんだろう
やっている仕事が自分の好きなことなら楽しいだろうし、一緒に働く仲間の雰囲気が良ければそれも楽しい、リモートやテレワークで1人でこつこつ黙々とこなすことが得意であればそれも楽しみのひとつである
でも、「仕事が楽しい」と思えるようになる最初のステップは、「仕事を楽しんでいる」と感じられる人をいかに自分の身近に探せるかだと私は思う
親でも上司でも友達でもいい
誰か1人でもいいから、ああこの人は本当に仕事が楽しくてやっているんだな、ライフワークなんだな、と感じるお手本が近くにいてくれたら
そのスタンスは、願えば必ず自分の中にインストールされる
幸運にも私は前職の先輩や同僚がみんなそのように感じられる人たちばかりで、新卒からずっとその背中を見て働いてきたので、仕事は楽しむものだという前提がいつの間にか出来上がっていた
業務そのものにはもちろん苦労はたくさんあって
たくさん泣いて、徹夜で企画書を作ったり、お腹が痛くなるようなアポも何度もあった
でも当時辞めるという選択肢を避けてこれたのは、先輩たちが自分と同じ経験をきっとしてきていて、それでも生き生きとして、大変なプロセスにも誇りを持っていて、当時私がやっていることの何倍も大きなスケールの案件を抱えるくらいになっていて、仕事を含めた「生きる時間」をとても楽しそうにしているのを感じていたからだと思う
こうなりたいと思える先輩たちであふれている会社だった
でも、世の中にはそういう人は実はあまり多くないのではないかと最近感じている
そうありたいと思うかどうかは個人の自由だが(働く理由はお金のため、以上!という意見も否定はしない)、どうせ生きるために働かなければいけないのなら、楽しんだもん勝ちだと思う
先日、池上彰さんの著書『なぜ僕らは働くのか』を読んだフリーアナウンサーの宇賀なつみさんが、「働く時間に満足できれば人生は輝く」というニュアンスの感想を添えていて、まさにそうだなと思った
よくよく考えれば1日の大半を過ごす職場
その時間が充実していれば、私たちの生活そのものの幸福度も上がるのではないだろうか
どうせ働くなら、仕事そのものを楽しみたい
でもそう思えない、もしくは自分の好きなことが何かわからないと言うのならせめて、「働くって楽しいのだ」と思わせてくれる人を求めていけばいいと思う
私はまだまだ周りにそんな影響を与えられるまでに成長はできていないけど、いつかもう少し歳を重ねたときに、社会の波に揉まれている未来の後輩や若者に、そんな姿勢を伝えていける存在になりたいなと思っている