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生命の木とヘドウィグ
昨年、三上博史様のライブに行きました。
40年来のファンで推しなる言葉がない頃から推してきました。私には神のような方なので様づけで呼ばせてください。
名作ヘドウィグアンドアングリーインチ、このミュージカルを日本で初めて行ったのも三上様です。
本国の映画版も最高なので機会があれば是非。アマプラでレンタル可能。U-nextにもあるとのこと。
今回は歌だけのライブ。もちろん何事も徹底される三上様のことですから凝った舞台演出でお芝居も歌も楽しめて最高のパフォーマンスでした。
同世代のファンが多いのに、みんな最初から最後までスタンディングでノリノリ。三上様もステージから降りて階段を駆け上ってこられたり、すごい。
ひたすら感動、そしてパワーをいただきました。
さて。ヘドウィグアンドアングリーインチについてタロットを絡めて語ってみましょう。
ヘドウィグは「愛」に縛られています。オリジンオブラブはプラトンの饗宴で語られる概念、愛の起源を歌にしたもの。
ソウルメイトやツインレイを探す「片割れ」を探す歌。
ヘドウィグは裏切られ、傷つくのはこの「片割れがどこかにいる」と思っているからなんだけど。その「愚かしさ」とそして愚かしさゆえの愛おしさがこみあげてくる歌です。わかりやすい解説記事を見つけたのでご参考までに。
![](https://assets.st-note.com/img/1736472428-w0pldLzZB95cf1ysTESHWkNR.png)
縛られている。という状況で思い出す大アルカナのカードはなんでしょう。
吊るされた人?あるいは悪魔?正解はありません。
上図の生命の木で見ると
ただ吊るされた人は「1人」なのとポーカーフェイスに見えます。
理想の関係性について考え続けているのかもしれません。
上の図、生命の木でいえば、8のホド(水星)から5のゲブラー(火星)をつなぐパス。(ターコイズブルーの円)水のエレメントに対応しています。
感情、そして流れるもの、実体のないもの。それを考え続けるわけです。
![](https://assets.st-note.com/img/1736469595-y0wq3hzDFIEpVdPQOTmu2geX.jpg)
悪魔を改めてみると、二人はつながれています。悪魔はその二人の上に
君臨しています。関係性への耽溺。自分には悪魔が「対幻想」→つがいにならなければお前は無であるという思想、または「ツインレイ」(幻想と言ってもいいかもしれません)に見えます。この世のどこかに自分を丸ごと受け止めてくれる「運命の人」がいる。残念ながらそれは幻想です。それが悪魔のカードの解釈の一つ。囚われに気づく。生命の木の図でいえば、前述のホド(水星)からティファレト(太陽)に向かうパス(オレンジ色のかこみ)
対応するサインは山羊座。土星をルーラーとした冬のサインです。ヘブライ語は目。醒めた視点、というのが
悪魔の状態にいるときは必要です。おぼれていることに気づくのがパスの課題。
![](https://assets.st-note.com/img/1736469621-AIl2UPTvpDNJWMt8eoGam7uX.jpg)
自分に満たされないものがあると出会った相手にそれを求めてしまう「投影」とされることが起こることがあります。それは対等な関係性にはなりえない。相手の人格を否定し、理想を押し付けてしまいがちになるため
関係性が長続きしないことも。
自立した個、がないと、愛情関係はいびつになりがち。
「恋人たち」のカードをご覧ください。ここは双子座が対応しています。
生命の木で見るとティファレト(太陽)からビナー(土星)の間のパス。
(上図では紫のかこみ)
視線がかみ合わない男女。蛇が智慧の実を食べろとそそのかす。それを食べたらもう元の「楽園」には戻れない。でも楽園は本当に素敵なところだったのでしょうか?楽園そのものは幻想ではなかったか。対応するヘブライ文字はザイン。剣。溶け合うものを切り分ける剣。個はわかりあえない。だからこそコミュニケーションが必要。恋愛成就のカードではないんです。
悪魔との構図の類似性、また違う点を見るといろいろ発見があるかも。
![](https://assets.st-note.com/img/1736472820-Nd987zbLJRYeDxtqfaWBCypw.jpg?width=1200)
紆余曲折を経てある結論にたどり着いたとき、ヘドウィグの旅は終わります。それがこの曲。ミッドナイトレディオ。
力強く、そして哀しく、また潔い歌。
他者に満たされない自分を投影することなく、今の自分から始めるしかないと思えて初めて、ヘドウィグは解放されます。
こちらの解説がわかりやすいです。