会社の昇給制度の不思議
勤めている会社の昇給制度は、入社時には「昇給年1回」くらいしか確認のしようがない項目。
けれども入社後じわじわと気になるようになってくるのが昇給制度。
同時入社の新卒同期、あとから入ってきた中途入社。
思いの外、というか予想を裏切って、同期や転職組が自分より先に昇進しちゃったりした日には心穏やかじゃありません。
つまり昇給のもとになる、評価制度。
これが会社にずっといられるかどうかを大きく左右するんです。
あなたが悔しい思いをするだけでなく、人材育成、人事制度はその会社の成長に関わる重要事項なので、その会社で働くならばしっかり確認しておくべき。
わたしが実際に経験した、こんな人事、評価制度は要注意!をまとめました。
1.目標設定 年度目標を上司が作っている
事業会社では年度始めに目標設定があると思います。
年度始めに目標を立て、それに対する達成度が評価資料になる、という割と一般的な人事評価制度です。
ですがその目標、上司が設定しちゃっていませんか?
当然上司が設定している、という人は「え?なんで?」と思ったかもしれません。
でも、本来目標設定は、目標を実行する本人の意向が多少なりともはいっているべきなんです。
でないと達成感もなく、ただ上司の指示に従っただけになってしまうので。
そして上司は自身がやるべきミッション(目標、到達事項)を部下に振り分けているだけの可能性があります。
そうするとあなたがどんなに目標を達成しても上司の手柄になります。
また、社内で重要度の高い仕事を、上司自身が気に入っている部下に目標として設定するということも実際ありえます。
2.昇進した人がなぜ昇進したのか周囲が疑問に思っている
まわりを差し置いて昇進した人がいる場合、周囲は納得しているでしょうか。
その人のどの仕事が評価されて、他の人を差し置いてまで昇進したのか、みんな納得している昇進なら問題はないのですが、裏でウワサになるような昇進の場合は問題です。
たとえば、わたしが見た例ですが
・30代前半の男性は職場内に少ないから特に目立つ仕事をしていないのに昇進している
・役職付きの女性がいないから、中途入社数年の女性を昇進させている
・結婚した男性は翌年昇進する
というようなケースです。
逆にいうとどれだけ仕事を頑張り目標を達成しても、独身だったり短大卒だったり、派遣から正社員になった人など、仕事の頑張り以外のところで人事評価が進むため、自分の努力ではどうにもならないんです。
周囲が疑問に思う昇進人事は、要注意です。
3.双方向評価制度がない
双方向評価とは、上司を評価する制度のことです。
360度評価ともいいますが、上に立つ人間を客観的に評価する制度のことです。
これがないと、評価は一方方向となり、パワハラやモラハラがあっても会社として気が付くことができません。
わたしの経験ですが、何度社内で提案があっても上司を客観的に評価する制度は却下されました。
社内で意見がでることは本来、組織が活発な証拠です。
ですが双方向評価だけは誰が提案しても、取り入れる検討すらされませんでした。
少し話はそれましたが、一方的に部下だけが評価される評価になっていないことはとても重要です。
長く働くなら会社の人事制度はしっかり見極める
そんなに昇給なんかしなくてもいいし。のんびり働ければいい。
そう思っているかもしれません。
ですが、人事評価制度を知り、上司にうまくとりいる人がいちはやく昇進し、よりよい給料を得ていきます。
同い年の同僚が、同じくらいの仕事しかしていないのに先に昇進し、あなたより余裕のある生活をしても平気ですか?
社会人として勤務していく以上、その社内で1度ついた格差は取り戻せません。
わたしは上司に取り入り、昭和の上司ウケする服装をし、配属こそお客様対応の電話対応部署でしたが1日に50〜60本の電話を捌くことでいち早く昇進しました。
独身恒例女性が多かった中、結婚していたことも大きかったようです。
その後離婚してしまいましたが、企業というのは一度昇進してしまえば下手しない限り給料はキープされます。
自分がしたいだけの給料になったら、それ以上は頑張らなければいいんです。
ちょっと自分語りになってしまいましたが、ようはどんなに妙な人事評価制度だろうと、それを理解して評価されるように動くことです。
もしそれでダメだったら、転職しかありません。
一度社内で負けると、どれだけ頑張っても昇進しません。
若いうちはよくても、40代、50代で同じ給料で耐えられますか?
同僚と差がついても、耐えられますか?
もし、差が付けられた、上司から気に入られていない、自分なりにどんなに頑張っても昇進、昇給がない…と思ったら、この記事で説明したような人事評価制度のないところへ転職してください。
もちろん、次の会社ではまず、評価制度を理解し、あなたを評価する上司がどういうルールで動いているか最初に確認して動いてくださいね。
検討をお祈りします。