「副業できる」が当たり前だった派遣社員だからこそ、できた起業。
今は「副業している」と堂々と言えるような世の中になりました。
少し前までは「副業=会社に内緒しなくてはいけない」、「副業=違反」と捉えられたものです。
働き手が減少していく中で副業に対する考え方が大きく変わって来ていますが、私はもともとずっと派遣社員として働いていたので、「副業できる」が当たり前でした。
しかし、私がずっと副業をやっていたかというとそうではありませんでした。それは、自分が副業をして収入を増やすよりも、今派遣されている企業にコミットして成果を出した方が、自分のキャリアと収入を増やせると思ったからです。この考えは結果的に私が起業するきっかけの一つになったので、よかったと思っています。起業というワードに引っ掛けると、実は副業も大きく影響しているとお伝えできます。
「さっき副業はやってなかった」とお伝えしましたが、起業を決めた時に副業を始めました。それはスタートアップの顧問的な仕事でした。自分が次のステップに起業という選択肢を選んでからは、ベクトルが「受付の仕事のスキルセットを磨く」から、「起業に必要なことはなんでもやろう」に変わりました。ちょうどその時にとあるスタートアップから資金調達やアライアンスに関するお手伝いをして欲しいと声をかけてもらいました。私にとっては、起業する前にスタートアップに関われるありがたいチャンスでした。顧問的な立場だったので、経営陣の近くで仕事をすることができ、その時は手探りでわからないままやっていたことも、起業後に振り返ると身についている知識も多かったので、この選択肢も非常に自分にとっては大きな経験になりました。たいそうな報酬をいただいていたわけではありませんが、起業の資金にもつながりました。
そんな経験の踏まえ、副業をする際に注意したいことをお伝えさせていただきます。
・収入だけが目的だと、精神も肉体も疲弊してしまう
・副業というのはあくまでも「本業」があるから、成り立っていることを忘れてはいけない
・副業には向き不向きがあるので、万人に進められるものではない
弊社では、フリーランスや副業から正社員に戻るタイプの社員が多く存在します。彼・彼女らは、「若い時にいろんな環境で様々なことを吸収したい」「自由度高く仕事をしたい」と正社員ではなく、副業やフリーランスというスタイルを取っていたようです。しかし、30歳を目前に、その経験を「1つの事業で役立てたい」「腰を据えて仕事をしたい」「結婚・出産を考えると、正社員で働くことも魅力」と考え、弊社の正社員になってくれています。もちろん弊社も副業はOKなので、正社員になったからといって他の仕事ができないわけでは有りません。時間の使い方や人生設計は自身で選択し、作っていってほしいと思っています。
そんな彼らとの1on1では、「今、自分はこういう副業をやっていて…」なんていう話が社員から出てきます。これはとても健全なことだと思っています。自分の関わっている仕事が、自分の人生にとって有意義ならば、そしてそれが本業にも役に立つことであれば、堂々と話せるわけですよね。
そういう人は、時間と体調のマネジメントもバランスよくできているように感じます。
いろんな面で副業に対するマイナスな印象もあると思いますが、「副業」を会社にとって「メリット化」できるか「デメリット化」させるかは、会社次第なような気がします。
本業である会社は、労働に対してい給与という対価は支払っています。しかし、彼らの貴重な時間を捧げてもらっていると考えると、雇い主である会社や経営陣は、そんな彼らの時間・人生を有意義にする手伝いをするのは当たり前のように思います。
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