造語の作詞<その2:日本語長え>
【前回までのあらすじ!】
造語の作詞を気軽に引き受けたMaricaは「あれこれって言語から構築しないといけないのでは?」と気づいてしまった!
楽曲「Kha ille Sa ilia」が聴ける迷宮無頼漢たちの生命保険 プロローグ⑪はこちらですよ!
そんなわけで、「古代アカシニア語」辞典をね、略式ではありますが、作りまして……文法なんかもね、構築しまして……
ほんと、今回使う単語しかない不完全なものではありますが、「たのしいアカシニア語辞典」ができあがりました。
前回お話したとおり「日本語の対訳を先に用意した」んですね、私。してしまったんですね。
そこで、英語のミュージカルを日本語に訳して歌わねばならないときに起こりがちな現象に見舞われたのです。
日本語って、長いんすよ。
「Cause I love you」
って歌詞があるとするじゃないですか。
ホントなら「だってあなたを愛してるから」みたいなニュアンスで訳したくてもね、音が足りないわけです。音符は4つしかないんですw
で。翻ってみよう。アカシニア語に訳すとね、今度は歌詞が足りないんですwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
いや、ほんとミュージカルの訳詞やってる方すげえわと思います。
ここで具体例を挙げますと
歌詞: Ney Pholia Yi malau Sak
読み: ネイフォリア イー マラウ サック
対訳:涙はもう要らない
これ実は前半の「Ney Pholia」で「涙は要らない」って歌い切っちゃってるんですね。(意味合いとしてはNo tearsみたいなそんな感じだと思っていただければ)
ここのメロディは 4音+4音の合計8音
つまり音が余っちゃったわけですよ!!!自分で曲作って!詞書いてんのに!ジーザス!
で、この後半の「Yi Malau Sak」は一体どんな意味なのかというと……
Yi=まるで
Malau=朝
Sak=星
「まるで朝の星のように」という意味なんですね。
星を道標に歩みを進んでいた旅人にとって夜明けとともに視界がクリアになり、逆にその光を失っていく星たちはもはや道標としては不要なわけです。
つまりこの「かつては頼りにしていたがもう必要ないもののたとえ」です。
同じようなノリで慣用句もいくつか作りましたw
もう、私いつでもアカシニア行けますよ多分。道ぐらい訊けます。(道しか訊けねえのか。)
というわけで、多分日本語のミュージカルを英語に訳して歌っている方々、ものすごく作詞に苦労されていることと思います。がんばれ、がんばれ!!!!!!
なんてことを頭の片隅にインプットしてから聴く「Khaille Sa ilia」きっと格別ですよ。