夜光貝を磨く
屋久島の大地の精霊がそのまま人の姿になった、けんちゃん&なおちゃんが東京にやってきた。
会うだけで、私の本来が生き返る。屋久島のシャーマンだ。
会うだけで私が本来に戻るのは、彼らが大地と自然と魂と、本当に誠実に一緒に生きているからだと思う。
初めて屋久島に行った2年前。
屋久島でめったに出ないというサンピラー(太陽柱)が立ったから、一緒にいたメンバーは、チームサンピラーっていう名前を貰った。
2年後の1月末、つまりはつい先日、けんちゃん&なおちゃんに東京で会う日の朝、偶然、アメリカや長野、世界のいろんなところでサンピラーが出現したという記事を立て続けに見た。
あの時、屋久島からサンピラーに向かって叫んだコダマが、この日に返ってきたみたいだって思った。
兆しは、いつも抜群のタイミングでやってくる。
さて、チームサンピラーから行けるみんなでけんちゃんとなおちゃんに会いに行って、けんちゃんが海に潜って採ってきた夜光貝を磨いた。
なんだかキレイになってたなおちゃんと、
飲みだしたら饒舌に楽しくいろんなことを教えてくれるけんちゃんと、
この夜に一緒に磨いた人たちは、一緒いるだけでまったく、まったく飾り気みたいなのが取れていって、ただただひたすら笑って、子供みたいに話しをした。
初めて会った人とでも、ちゃんと会話しているなあと思った。
目の奥を見て話している。その人に、触れている。
だから本当に安心して、あっという間に、そこが居場所になった。
大家族の家の子になった気分だった。
ここに集まった人たちは、
国内外を問わずに年中旅をしているような旅人がほとんどで、
だから、毎日、一期一会の軽さと深さで、
人と話し、人と出会うような人たちで、
まあ、お酒の美味しいこと、場の温かいこと。
屋久島に行った時みたいに、生き返った。
この日のうちに夜光貝は磨き終わらず、たくさんの紙やすりをもらって仕事の合間に、磨いた。
磨くのに、貝にやすりで傷をつけていく。
最初は逆ににごるので、あのようにピカピカと輝くのか…不安だった。
どんどん目が細かくなるやすりにともなって、
大丈夫、ちゃんと光っていった。
心だと思って、魂だと思って磨いてみてね、と
たしか、けんちゃんとなおちゃんが言っていたような気がしたけれど、
夜光貝を磨きながらふと、
磨くって、細かな傷を、たくさんつけていくことなのね。
と、人生に重ねるように思ったり思わなかったりした。
おお名言ぽいフレーズ出た、と自画自賛しながら、
磨きあがった夜光貝は見事に七色を含んだ、優しいクリーム色に光った。
きれい。
肌触りの異常な良さは、丁寧にやすっただけあるなーと
毎日触っていたくなる心地。
愛着がしっかり湧いて、
出来上がったら、あ、これはお守りを作ったんだ、と感じた。
みんな、また会えて嬉しかった。
ps.1
この日参加できなかったチームサンピラーでお茶飲もうと話が出た日の朝に、サンピラーが立った。
ps2.
そして、FBに載せていたこの文章をnoteに載せようと今日思いついてFBを開いたら、アラスカにサンピラー出たよ!ってなおちゃんのFBの投稿が真っ先に出てきた。
宇宙の計らいは、粋。
http://apod.nasa.gov/apod/ap160208.html
Light Pillars over Alaska
Image Credit & Copyright: Allisha Libby
https://www.facebook.com/a.libbyphotos/
ps.3
屋久島のけんちゃん&なおちゃんは、もう長いこと夫婦で屋久島でガイドをしている。冬は全国を回って屋久杉と夜光貝を磨くワークショップをしたり作品を造ったりしている。ブラジル生まれ日本とアメリカ育ちの彼らは世界中の人に屋久島をガイドしている。誰でも会える。
最新活動:http://morinotabi.exblog.jp/
HP:http://www.moritabi.com/index.html
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