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私が「堕教師」に惹かれる理由
ミスiD2022の30秒動画とオンライン面接で
大森靖子さんの「堕教師」という曲を
使わせていただいた。
時間の関係もあり、使わせていただいたのは
以下のフレーズである。
「教師なのに 馬鹿でごめんなさい
勉強しか したことないの」
このフレーズを初めて聞いた時、まごうことなく、私の思いであると感じた。
教師は虚勢を張ってでも堂々としていなければならない、と先輩から教えられた。
1年目の私は教師のコスプレ
2.3年目は教師の真似事
4年目からは教師のモノマネ
5年目以降やっと教師のそっくりさん半人前
くらいにはなれただろうか。
そんな状態で「教師だから」しっかりしなければなんて出来るはずもなかった。
生徒の前で泣いたこともあるし
なんなら授業中教卓の中でうずくまって動けなくなったこともある。
「教師なのに、教師だけど、教師でさえ」馬鹿なのだ、私は愚かで無力で何者でもなかったのだ。
何者でもないけれど。
伝えたい、話したい、聞きたい思いはたくさんあって。
子どもと関わって一緒に答えを探したい問いもいっぱいあって。
教師という立場で、役で、キグルミで、
初めて出来る権利があることだから。
どんなに未熟で未完成で教師が向いてなくて辛くて悩んで泣いて喚いても、
これだけは変わらずにやってきた。
だから私はきっとこれからも
馬鹿なままで私のままで教師を続けます。
そして、きっとこの世界で、「大森靖子さんご本人が審査員であるコンテストで『堕教師』を披露する現役教師」は私だけだろうから。唯一になりたかったんです。
自分が子どもたちに助けられて、今の自分になっていることを表したかったから、ダンス部顧問時代の元生徒の教え子に振り付けと撮影をしてもらいました。
これが、ミスiDで「堕教師」を使わせていただいた理由であり、私が「堕教師」に惹かれる理由です。