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「皮」とシャンパーニュの奥深い関係

一見シンプルに見える焼き餃子ですが、その奥深さは餡だけでなく「皮」にも秘められています。そして、シャンパーニュを合わせることで、その魅力は無限に広がります。

薄いクリスピータイプの皮は、焼き上がりのパリッとした食感が魅力。一口頬張ると、軽快な音とともに肉の旨味と野菜の甘味が広がります。この瞬発的な美味しさには、同じくインパクトのあるシャンパーニュ、ブリュット・ナチュールやブラン・ド・ブランがぴったりです。シャルドネ100%のブラン・ド・ブランは、さわやかな酸味とミネラル感で餃子の軽やかな風味を引き立てます。

一方、厚めのもっちりタイプの皮は、小麦の香ばしさとしっとりした食感が特徴です。噛むほどに餡から染み出す肉汁と野菜のスープが、じわりと深い余韻を生み出します。このタイプの餃子には、木樽熟成のシャンパーニュが最適です。「ダヴィド クートラ キュヴェ トラディシオン」は、冷却工程なし、無濾過で瓶詰されることで、ぶどう本来の力強さと樽熟成による複雑味が見事に調和。餃子の旨味と美しく重なり合い、余韻がグラスの中に広がります。

焼き餃子は手軽な家庭料理と思われがちですが、組み合わせるシャンパーニュ次第で新たな表情を見せてくれます。「皮」という要素に注目し、シャンパーニュとの相性を探るのも、ワイン愛好家にとっての醍醐味です。新しい発見に満ちた〝ギョウシャン〟の夜は、心に静かな余韻を残します。

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