形直ければ影端し
私は若い頃から腰痛持ちで、腰辺りの背骨が少し捻れて側弯気味です。
このところあまりにも腰痛が酷いので、整形外科でレントゲンを撮って貰いましたら案の定、若い頃よりも背骨が左に曲がっていました。
子供の頃から背骨が側弯気味だった私を心配する祖母は、私の姿勢の悪さをよく指摘し、背筋を伸ばし姿勢を正す事を四六時中注意されていました。昔から自律神経が弱かったのも、背骨の歪みが原因なのかもしれません。
言うまでもなく、人は心と体でできています。心と体は互いに共鳴し合っていますから、例えば心配な事があると食事も喉を通らなくなったり、眠れなくなったりします。心のストレスは体に現れます。
そんな中、私は毎週通っているカイロプラクティックの先生から、筋トレを勧められました。
「仰るように、人は心と体で出来ていますが、体が整って初めて心も整います。若い頃は筋力があり、ちょっとやそっとではダメージを受けなかったことでも、年を重ねる毎に無理が効かなくなってきます。だから体を動かすこと、筋力をつけることが大事になります。騙されたと思って筋トレを始めてみてください。腰痛の改善にもなりますし、心の負担も軽くなります。」
先生の言葉にハッとさせられ、今年から筋トレを始めました。それまでは、簡単なヨガやストレッチくらいしかやっていませんでした。
立ち居振る舞い、という言葉がありますが、最近ではパソコンやスマホの影響から、猫背になっていることもあって、体全体が歪んてきているようにも感じていました。 鏡に自分を映すと、右肩の方が左より上がっていたり、足の長さが左右微妙に違っていたり、ということも。体が整っていなければ、立ち居振る舞いも美しく無くなりますし、心も整いません。
筋トレをスタートしてから、姿勢も気をつけるようになりました。
子供の頃からの祖母の教えを思い出し(祖母はとても姿勢の良い人でした。)、まっすぐ立つよう心がけ、歩く時も、腰掛けている時も、食事の時も、姿勢良く、を、心がけるようになりました。
筋トレを始めて半年程経ちますが、少しずつ、腹筋背筋も付いてきて、良い姿勢をキープできるようになってきました。と同時に、心のストレスも軽くなってきた感じがします。怒りや不安や動揺など、負の感情を取り除いて、そういったネガティブなものに振り回されない自分になりたい、常にそう願って過ごしています。
形直(なお)ければ影端(ただ)し、という禅語がありますが、体の形、立ち居振る舞い、姿勢が正しければ、その影もまた、端正なものになる、という意味で、まっすぐな心は、まっすぐな姿勢からこそ生まれる、という教えだそうです。
美しい姿勢を心がけ、美しく心を整えたい、そう思いながら筋トレに励む日々です。(^^)