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歴史的流行語「最近の若者は」
どうも!てんとうむしと申します。
今回のテーマは「若者批判」です。
みなさんはおいくつでしょうか。まだ、若者に分類される年齢でしょうか。年齢とは、その人が生まれてから何年が経ったかを表しているだけなので、それによってその人の趣味や嗜好、好み、服装に制約がかかるのはおかしいと思うんですが、みなさんはどう思いますか?
話がそれました。元のテーマに戻ります。みなさんがおいくつであれ、「最近の若者は……」というセリフ、一度は耳にしたことがあると思います。若者批判の枕詞ですね。他にも「ゆとり世代」「さとり世代」「つくし世代」などなど。若者を批判または揶揄する言葉はたくさんあります。一説によると、江戸時代のころから「最近の若者は……」という言説があったそうです。若者批判は脈々と受け継がれてきているようです。そこら辺にある老舗と呼ばれている店よりも歴史がありそうです。
なぜ、若者はいつの時代も批判されるのでしょうか。
それは、世代が変われば必ず価値観や育った環境、教育内容が異なるからです。むしろ、それらが変化した境目を世代の境目と呼んでいると言ってもいいでしょう。
みなさんは考え方やバックグラウンドが異なる人々と上手に付き合うことができるでしょうか。もちろん、否応なくそうしなければいけない場面は多々あると思います。世代を超えて仲良くできる人もたくさんいるでしょう。
しかし、確率論として同世代の人間と関わるよりストレスがかかる場合が多いと思います。世代が違うということは、それだけで不満の種が生まれやすいのです。そして、それは自分より上の世代に対しても同様のことが言えます。
ではなぜ、若者批判だけがここまで顕在化するのでしょうか。それには二つ理由があります。
一つ目は、上の世代に対する恐れと慣れです。基本的に上の世代を批判することは、下の世代を批判することよりも難しいです。言いたくても言えないという場合があります。また、下の世代がコミュニティに加わるころには、でこぼこの道が往来を繰り返すうちに平らになるように、上の世代との齟齬が解消されているケースが多いのだと思います。もしくは、そのでこぼこに慣れ、あえて口にすることがないのでしょう。つまり、我慢しているうちに上の世代への不満はわざわざ口にするほどではなくなるのです。
二つ目は、下の世代に対する警戒心です。新しいもの・未知のものに対して人は警戒心を抱き、攻撃的になります。今まで調和していたものをいったん壊し、再構築する若者は、それまで調和の中にいた人にとっては不快でしょう。なんとか元の調和を取り戻したいですから、彼らの言動を矯正するようになります。言葉遣いや姿勢、服装。あらゆるものが矯正の対象になります。
かくして若者批判の完成です。
歴史は繰り返すとはよく言ったものです。若者批判は繰り返す。価値観や環境、教育が変化すると必ず若者批判が生まれます。多様性の代償といってもいいでしょう。しかし、皆さん想像してみてください。全員が同じ思考をする世の中を。つまらなすぎます。noteもやる意味がありません。差異があるから、選ぶ楽しさも比べる面白さが生まれるのです。若者批判など、年中行事だと思ってやり過ごしましょう。
全世代に幸あれ。