Persephone〜ペルセポネ
神話から感性で読むシリーズ。
女神のパワーオラクルカード
今現状の中で迷いや 判断せねばならないような状況はありますか?
また新たに出会った人と深めるかどうかなど。
それらの状況にある場合
慎重に洞察するべき時だとペルセポネは教えています。
お人よしが過ぎたり 人任せ 流れに任せたことが 人生の中で時々
予期しなかった方向へ流される時があります。
いっ時人生の主導権を失うような出来事や環境に置かれる事もあります。
ただ、あなたは
今どんな環境に置かれていても、望まない環境にいても、あなたは大きな力に護られているから大丈夫
次のしかるべきタイミングが来たら
あなたはどうしたいのかを伝えてみましょう。
どんなに不利に思えても 今の状況を有利な展開に舵取り出来る能力をあなたは備えています。
決して諦めず
あなたは順応しながらやがて欲しいものを手に入れていく事が出来るとペルセポネは伝えています。
*神話的背景
ペルセポネとはギリシャ神話の女神の名である。
別名コーレー(冥府の女王になる前の名前)
象徴は自らが食したザクロと水仙また蛇と松明も象徴とされる。
大神ゼウスと豊穣の神デメテルの娘。
母神を助けて春をもたらし花を咲かせ、大地に彩りを与える権能を持つとされる。 後に冥王ハーデス妻となったので、冥府の女王として死者の減刑や赦免なども果たすようになった。ペルセポネはこの時ハデスから与えられた名である。
コレーはハデスがくれたこの名を気に入っており、名乗る時にもこちらを使っている。あるいは地上にある時はコレー、冥府にいる時はペルセポネとする説もある。
ちなみにハデスは地の宝物を司る神であることから、農耕神としての一面も持っている。
冥界での地位はハデスに次ぐ第二位。名実ともに冥府の女王である。
ギリシアの異端教団オルフェウス教では、ディニュオシスと共に、主神として崇拝された。
ローマにも伝わったが、ローマ神話には対応する神が存在しなかった。そこで、ペルセポネをローマ風にプロセルピナと呼び、神話と一緒にローマの神の一柱として取り込まれた。
最初は誘拐婚という事もあったものの、冥府において孤独であったハデスの姿に情を寄せたか、意外にも紳士的な所にほだされたか、次第に夫婦仲は円満になっていった。
神話
冥界下り
冥界下りはペルセポネの神話として最も有名な、ハデスに誘拐される神話である。
コレーはシチリアにて母デメテルやニンフたちと幸せに暮らしていたが、ある時ハデスに見初められた。暗く悲しみに満ちた冥土に倦んでいたハデスは、地上でも一際明るく生気に溢れた花の女神に恋し、求婚しようとしたが女性の扱いが解らない。
そこで弟でありコレーの父であるゼウスに伺いを立てたが、ゼウスはデメテルの意見を聞く事なくOKを出してしまった。また女たらしに定評のあるゼウスが「男は強引なくらいがちょうどいい、ガンガンいこうぜ(意訳)」とハデスをそそのかしてしまったという。
ともあれハデスは地上に水仙の花を咲かせ、その美しさに魅了されたコレーが手を伸ばした瞬間、にわかに地は深く裂け、あわれ彼女は冥府へと落ちてしまった。
抗う乙女を抱いて冥府へと戻ったハデスだったが、地上と母を恋しがって泣き続けるコレーにはそれ以上何もできなかった。マジ紳士。
娘が行方不明になった事を知ったデメテルは悲嘆にくれ、コレーを探して地上を彷徨う。やがて全てを見ていたヘカテとヘリオスに事の真相を教えてもらうと、ゼウスの元に抗議に向かう。
ゼウスは「だってハデスが勝手に……」と言い訳したが、デメテルはハデスの優しい性格を知っていた為「そんな事する訳ないでしょう!」とバッサリ切り捨てる。
しぶしぶゼウスは婚姻にGOサインを勝手に出した事を認めるが、冥府の王たるハデスには不足はなく、夫婦としてつり合いが取れるだろうと口を滑らせてしまった。
これにデメテルは激怒して女神の仕事を放棄。豊穣神の恩寵を失った大地は荒れ果て、一切の実りを結ぶ事がなくなってしまった。
なお、ギリシャ神話の神々は人間からの捧げ物で生きているという設定なので、人間が死に絶えたら神々もエラい事になる。ハデスが原因で起きた事なのに、困るのはハデス以外のほぼ全ての神々と全生物と云う不条理にも程が有る事態である。
流石にマズいと気づいたゼウスは、ヘルメスを使いとして冥府に派遣。その頃ペルセポネはようやくハデスの見せる優しさに心を開きかけていたが、そこにヘルメスが来てしまった。
地上の惨状を聞いたハデスはペルセポネを地上に返す事を決めるが、その際彼女は冥府のザクロを口にしてしまう。
これについては、地上までの道が遠い事から彼女を元気づけようとしたハデスが勧めたとも、執事であるアスポラカスが勧めたともいう。
また別伝ではヘルメスが勧めたともある。 もあれザクロを4粒だけ口にしたコレーは、デメテルと喜びの再会を果たした。
しかしひとたび冥府の食物を口にしたならば、その者は冥府に住まねばならない。これは神々ですら逆らえない掟であった。
神々の間で議論した末、彼女が12粒のうち4粒を口にしたことから、1年(12ヶ月)のうち4ヶ月に相当する三分の一を冥土で過ごすべしという案が出され、ゼウスもそれを認めた。