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大反対2

朝、出勤すると社内チャットで野木からメッセージが届いていた。
ファイルが添付されていて、件名は予想通り、『あすなろ会案』とされている。
驚いたのは、その送信時刻だった。

「は? 2時12分って頭おかしくない!?」

仕事の合間にたまたまこのメッセージを送ったのがこの時刻だったのか、この資料を作っていたからのその時刻だったのか。後者ではないことを祈る。

希愛は仕事が忙しいことを理由にあすなろ会に関する一切に消極的な姿勢を貫いているが、野木の属する営業部もけして暇な部署ではない。むしろ、社内では一番多忙な部署かもしれない。

「……さすがにこれをスルーするのは人としてだめだよな」

希愛はおそるおそる添付のファイルを開いて、すぐに眩暈がした。

文字で反論するのも面倒だったので、すぐさま内線をかける。
まだ始業前だが、野木は社内にいた。たぶん、昨夜からずっといたのだろう。

「お疲れ様です。案みました。四つも。しかもご丁寧にプレゼン資料までありがとう」

『ああ、寝ずに作った』

 でしょうね。

『どれがいいと思う?』

「いや……富士山もリレーマラソンもナイトウォークもビワイチもどれもちょっとやり過ぎだと思う」

 野木はさすが営業職で、『ちょっとやりすぎだと思う』と意見しただけで十も二十も言葉が返ってきてうんざりする。

「とにかく! 体育会系の企画は無理。私、体力ないし」

『体育会系ってなんだ。じゃあ、体育会系以外の企画ってどんなんだ』

「えー? 自分じゃ行けないような高級ホテルで

『予算一人約五千円だぞ』

「そんなの、野木の言う企画だって余裕で持ち出しでしょーが」

『悪い、俺出ないとだから改めて。今夜、時間あるか』

「え? えー、時間……?」

『また連絡する』

野木はそう言って電話を切った。


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全然筆が乗らない……

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