《母の入院2》季節の移ろい
前回の記事です。
母が入院したのは、まだまだ暑い季節だった。暦ではもう秋のはずなのに、最近の日本は本当に四季はどこに行ってしまったのだろう?と思う。とにかく暑かった
今回の入院は目的は検査だし、調子が悪くて入院するとかではなかった。もちろん悪くなってきた数値を調べるためだけど、ドクターが驚くほど本人は元気いっぱいで入院したのだ。悪い数値があるのにこの年齢でこんなお元気なのが凄いです、と。予定では一週間前後の入院のはずだった。
入院して調べたからなのか、元々悪かったのが表に出てきたのか、いくつも問題が判明してきてしまった。あのドクターの言葉は、高齢であんなに悪い数値なのに元気なのが「不可解」です、ということだったんだろうな。その見つかった問題がまた、こっちの治療をしたらあっちの症状が悪くなり、あっちの治療をしたらこっちの症状に影響がある、となかなかドクターチームの頭を悩ませることになっている。
そんなこんなしてるうちに、当初の予定の一週間はあっという間に過ぎ、どうやら入院は長引きそうですと連絡がきた。(zoomじゃなかったよ!今回は!)
その間に、日本はコロナ感染者は激減し、同時に肌寒くなってきた。コロナウィルスのせいで、寒くなっても換気のために少し窓が開いてて朝晩がかなり冷えるらしい。ここ数年で母はかなり寒がりになっていたから、入院した当初の夏物を重ねて着て凌いでいる状況はかなり辛いはずだ。
慌ててネットで秋冬もののパジャマ、ムートンのルームシューズ、肌着、ガウンなどを送るべく手配をした。これがまた大変で、何が大変かというと母はすごくすっごく小柄なのだ。そして希望を叶えたいと思うものの、LINEでは素材や細かいことのニュアンスを伝えるのがお互いに難しい。早く送ってあげたいと焦るあまり、矢継ぎ早にLINEしてしまう。
そのうち、母が電話のできる場所からLINE通話をしてきてくれた。こちらは状況が分からないから助かった。納得のいくまで話し合い、荷物のうちの大半は直接病室に送るよう手配した(病院に行って確認済み)。他に母が欲しいと言った不織布マスクやボールペン、読みたい本(いくつかピックアップして写真を送って選んでもらった。便利な世の中になったなぁ!)、小さいな懐中電灯なども自宅から送った。
この日に話せて本当に良かったのだ。この翌日から投薬も始まり、そして私がずっと気になっていた呼吸の問題にドクターの一人が気がついて下さり、酸素吸入をしつつしばらく安静になっちゃったから!(この件については別の記事に詳しく書く予定です)先に書いちゃうけど、嬉しいことに今は良くなってきてます。
安静になったとはいえ、本人は元気でLINEも寝ながらできるということで、到着した小包を開けて写真を送ってきてくれた。嬉しそうに開けてる母の姿が想像できて嬉しかった。ちょうどその頃、両親の結婚記念日があったので、欲しいと言っていたカシミヤのカーディガンをプレゼント包装にしてもらって送った。
LINEのチャット越しでも分かるくらい大喜びしてくれた。このカーディガンは私も色とタイプ違いで同じものを持っているので、薄くて軽くてしなやかなのにとても暖かいのを知っているから、絶対に喜んでくれると思ってた。思ってたけれど、やっぱり喜びのLINEをもらえてちょっぴり泣いてしまった。
パンデミックが落ち着いてきたとは言え、未だに気軽に入院してる母の面会はできないし、離れててもどかしいことも多いけれど、母がまだ元気なこと、LINEやネット通販など便利な世の中になったことに感謝している。
そして、今回の母の入院や体のことが色々分かっていくことによって、我が家は新たなステージを考えるようになったのだ。次回からは、そんなwillow家の決断とそれに関して、皆さんの参考になるかは分からないけれど、私の記録として綴っていこうと思う。