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嫉妬の火に薪をくべない

久しぶりに親戚の集まりがあった。
遠くから従姉妹が結婚報告に来るということで、近場の親族も集まることになったのだ。

久々に会う従姉妹は子供の姿でイメージが止まっていたけれど、立派な社会人になっており、時の流れを感じた。

今回の集まりには新婚カップルが何組かおり、その中に妊婦さんが2人いた。

羨ましかった。
私も2ヶ月前は妊娠さんだったのに。

私達は子連れで参加したので大丈夫だと思っていた。流産してしまったけれど、息子がいるから、赤ちゃんを抱っこできていて、私は幸せだから大丈夫。

でもメラっと嫉妬心が湧く。
妊婦さんはカフェインレスよね、ナマモノは食べないよね、しんどかったら休んでね、その気遣いが2人に向けられる度に、あぁ私は流産したんだなと思う自分がいた。

あぁ、辛い。
思ったより傷が癒えてない。
私の子も生きていたら同学年だったのに。
なんで私だけ。

嫉妬の炎がどんどん燃え上がっていくのを感じ、いつしか、私に配慮が足りないのでは?と怒りに近いような、気持ちも芽生えていた。

でも途中からふと気付いた。
私、もしかして自分から嫉妬の要素を探して、自分で火を大きくしにいってない?

未来も過去も引っ張り出せば、嫉妬の炎はどこまでも大きくなる。

他に色んな感情がちゃんとあるのに、自分から嫉妬の感情だけ敏感に反応している。

従姉妹に会えてよかった。
素敵な人と結婚して幸せそうでよかった。
2人とも無事に赤ちゃんが産まれてほしい。
息子がみんなに可愛がってもらえて嬉しい。

会いにきてくれた感謝や、遠くにいても幸せを願う気持ち。私の中にも温かい気持ちがちゃんとある。それをもっと大事にしたい。

ポッと嫉妬心が生まれるのは自然なことだと思う。辛かったこと、また妊娠したいことは本当だから。
だけど嫉妬の感情は小さな火のままガラスの蓋をしようと決めた。この火を無理に消さないで、大きくしないで、消えるまで愛でよう。無理には消さなくても、日が経てば自然と消えているから。

そのイメージが出来た途端、スッと心が軽くなった。辛い自分も大事に、でも温かい気持ちを優先する。感情も選択できるとわかると、素直にその会を楽しむことができた。

帰り道、この考え方は全ての感情に応用が効くなと思った。やる気が出ない時、イライラする時、楽しい時、幸せな時。
感情が芽生えた時、私達はどう対処するかで生きやすさが変わってくるのではないだろうか。

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