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OISTインターン、経験談(その1)。

今年の2月、3月の間、沖縄にあるOIST(沖縄科学技術大学院大学)にてリサーチインターンをしてきた。OISTに関して興味がある人は多くいると思うので、経験談として記録しておこうと思う。

<インターン応募プロセス>
オンライン上で募集されている。私は一年ほど前から知っていたが、今回遂に応募に踏み切った。アメリカで夏のインターンをしていた最中である。なんともまあ、チキンな性格なもので、最初はビビって応募するつもりがなかった。「私には無理やろう」という考えしかなかったのである。重い腰をあげて、「応募しなかったら通る可能性は0%、応募して通る可能性は10%。ならば後者を選ぼう。」という考えに至ったのは締め切り一週間前。チキンな私には、このような悟りに至るまで結構時間がかかった。
私が記憶している限り(鶏の記憶力と同等だと思われたい)で、応募に必要だったのは、推薦書1枚と興味や所属したいラボ(第2志望まであげられる)について語ったessay1枚。さて、essayは比較的短く、一週間で準備できる範囲ではあった。推薦書はもう、先生様様でなんとか準備できた。この余裕のなさは、非常に申し訳なかったし、失礼極まりない。良い子は真似しないように。

応募完了したのは、締め切り前日のことである。日本時間であればおそらく当日であった。

<オファー通知>
あれよあれよと月日は経ち、音沙汰がないので、「春休みは旅行するかー、お金ないなあ」と旅行先や金銭の工面に思いを馳せていた。

するとOISTからCongratulations!とメールで連絡が来た。そう、インターンポジションをゲットしたのである。
しかし、オファーは第2志望の研究室でのインターンであった。
(一週間という短い時間の中)丹念に調べて、インターンでやりたいこと等をessayに書き上げたのは、第1志望の研究室についての話である。第2志望の研究室については、ホームページをざっと読み、「面白そう」と思って名前を書いた程度であった。「大丈夫か、これ」という不安のもと、配属先の研究室のリサーチ内容を改めて調べると、「おお、やはり面白そう」となった。

どうやら私のバックグラウンドとやりたいことがマッチしているのはこの研究室のようだった。そもそも第1志望の研究室のPIは、多くの日本人学生が知っている先生で、私はその先生の著書を大量に読んでおり、せっかくなら先生のもとで研究してみたいというモチベーションが根底にあった。そもそもOISTについて知ったのも、その先生について調べた際である。もちろん研究内容が魅力的だったのは言うまでもない。
井の中の蛙であった私は、第2志望の研究室の先生についてあまり知らなかった(すみません)が、蓋を開けてみれば、バックグラウンド的にもやりたいこと的にもいいマッチである。

ここで、インターンシップの応募・採用について、「かなり個人的な」観察結果を申し上げたい。以下、適当に聞き流されたい。本気にしないでほしい。単なる感想である。本気にするなよ。はい。
同じインターン生といえどもどうやら2パターンあるようで、研究室に雇われている人とGraduate School Office(アドミニストレーション関係の部局では無いだろうか、以下GSO)に雇われている人である。お金の出所的な話で、立場上に違いは無い。研究室に直接雇われているインターン生はどうやらPIとのコネがある程度ある人のように思われる。一方で、GSOに雇われている人はまだPhDを始めていない人が圧倒的に多かった。つまり、GSOを通す選考は、OISTに将来PhDとして入ってくれる人を優先的に取りたがるようである。まあ、インターンという名目でリクルートという要素もあるのだろう。
そして、日本人学生は少しアドバンテージがあるように思われた。OISTの財源は内閣府から出ている。つまり、税金。日本国民が納めた税金を無闇矢鱈に外国人に振りまくと、苦情が出てもおかしく無い。ある一定数の日本人を確保するのは必須なのだろう。
そして最後に、運要素が強い。例えば、研究室のデスクの数の制限上、ある研究室がとるインターン生の数は上限がある。そして、インターンの募集は年何回か行われている。だから、応募者がどんだけ優秀であっても、彼/彼女よりも先にオファーをもらっている人がいて、その人の滞在期間が応募者が希望する滞在期間にかぶっていれば、入り込めないのである。
聞いた話によると、私の到着一週間前まで韓国人のインターン生がいたらしい。彼が帰り、ちょうどデスクが空いた段階で私が来たのだ。私はとりわけ優秀ではないのだが、タイミングが良かったのだろう。

ここで言いたいことは、何回か応募するのもありだということ。というのは、3回目の応募の人、2回目の応募の人もいたのだ。運が回ってくるのを待つのもいいのではないだろうか。

それでは、記事1個目はここまで。
次は研究生活について書くことにしよう。


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