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「いつか」があるとは限らない

”時間”について最近考える機会がたくさんあり、この1ヶ月くらいで価値観を大きく動かされたので、今日はその話をしようと思います。

「いつかやろう」「いつかやりたい」と思っていることがある人。「今は忙しいし、まだタイミングじゃないかな」と思っている人。重要だってわかってるけど、緊急じゃないからいつも後回しにしちゃう人。

そんな人に読んでほしいです。

リンチ症候群と診断された

「いきなり重い話…?」と思いましたか?
大丈夫です。重病や難病になった、という話ではないので、気を楽にして読み進めてください。

見出しの通り、「リンチ症候群」というものになりました。
今何かの症状があるわけではありません。いつも通り元気に過ごしています。
リンチ症候群は、遺伝子に異常がある状態、つまり遺伝性疾患です。

簡単に特徴をまとめると、
・20代、30代という若年の頃からがんになりやすい
・一般的な人よりも、大腸、子宮、胃などの特定のがんになりやすい
・親から50%の確率で受け継ぐが、突然変異の可能性もある
といった疾患です。

リンチ症候群の人は、若いうちから、年に1回ほど特定のがんの検診を受ける必要があります。
私も明日、生まれて初めて大腸の内視鏡検査をします。ちょっと怖いです。

ただ、がんになりやすいからといって死ぬ確率が高いというわけでもありません。
逆に、自分がリンチ症候群だとわかっていることで、がんの早期発見・治療につながるので、知って良かったと思います。

30歳まであと4年

リンチ症候群の人は、ある決まった年齢から決まったがんの検査を年1回ほど受ける必要があります。

大腸がんは20代から。
子宮体がんなど婦人科系のがんは30代から。

…婦人科系のがんは30代から?

30代から検査するってことは、30歳頃から子宮のがんになる可能性があるんだよね。

「子宮体がん 治し方」と調べてみた。
「病気の進み具合にもよるが、基本的には子宮を摘出することが一般的」と出てきた。

子宮を摘出しないといけない病気に、30歳くらいからなるかもしれないってこと?…

私は、子どもが欲しいと思っています。
結婚・出産のリミットも、それなりにずっと意識はしてきました。

でも、結婚や出産って自分一人でコントロールできる問題じゃないから、思い通りに物事が進まないこと、不安になることも多いですよね。

世界一周の旅をして、あらゆることに対して「まあいっか」と思えるような寛容さも手に入れていたので、結婚や出産についても「まあなんとかなるだろう、言うてもまだ25だし」と、最近は楽観的に捉えていました。

そこで突きつけられた現実。
30歳からがんになるリスク、子どもを産めなくなるリスクがある。
あと4年。

やりたいことは待ってくれない

世界一周を終えて、次は「ニュージーランドにワーホリビザを使って住みたい」「”旅を仕事に”をもっと実現したい」という新しい目標が芽生えていました。
けど、いつNZに行くのかは全然決められていなかったし、目標を叶えるためにやるべきことは分かっているのに、手が回らない状態。

2023年5月、1年間の世界一周から帰国

今も、やりたいことをやって生きています。
世界一周を終えて、ありがたいことに仕事もたくさんいただけて、忙しく過ごす毎日。

一方で、やりたいことをやっている毎日が楽しすぎるが故に毎日スケジュールが詰まりすぎていて、”次のやりたいこと”に使う時間がなく、先延ばしにしてしまっていて

NZは2024年中に行けたら、くらいに考えていました。
「行くならベストシーズンくらいがいいし」「今は忙しすぎて準備できない」と、”先延ばしにする理由”を無意識に並べて悠長に考えてました。

でも、時間は待ってくれない。
今やりたいことを、5年後、10年後の自分ができる状況かなんて、保証がない

もし、ニュージーランドが暖かくなってくる2024年が終わる頃に出発するとしたら?1年滞在したとしたら?
帰国したら、もう28歳。
30歳まで2年しかない。

ゾッとしました。

ニュージーランドで暮らすこと、旅を仕事にすること、子どもを産んで家庭を持つこと、全部叶えたいこと。
このまま、やりたいことができないまま人生が終わっていったらどうしよう

怖くなって、30歳を過ぎて後悔している自分を想像して本当に怖くなって、めちゃくちゃ泣きました。
今もそのときの感情を思い出すのか、まだ自分の中で整理しきれていないのか、じんわり涙が浮かんできます。

今やりたいことは、今やる。
先を見据えて、今自分が持っている時間を配分していく。

自分の人生にまた新しいスイッチが入った瞬間でした。

焦りばかりが募っていく毎日

いつも忙しいのに、ちょうど9月後半〜10月前半はイレギュラーの仕事が入っていて、本当に怒涛すぎる毎日を送っていました。

深夜2時まで作業する日が続き、
カレンダーで勉強や発信など"未来への種まき"の時間をブロックしていたのに、それがどんどん仕事の予定で塗り替えられていくのを見て、自分を責めたりも。

やりたいことを実現するには、時間を確保して行動しないといけないのに。
目の前のことだけじゃなくて、未来のために時間を使いたいのに。

危機感や焦りを感じていました。

10月下旬に仕事でバリ島に来て、10月末にやっと少し落ち着きました。
そこで、"時間の使い方を見直す時間"を取ったのです。

時間は絶対に取り戻せない

ちょうど、スタッフ&受講生をしているキャリアスクール「SHElikes」で、「やりたいことを全部叶えていく時間の使い方講座」という過去セミナーのアーカイブがありました。

私はもともと要領がよく、マルチタスクも効率化もすごく得意で、時間管理術系のtipsは自分には不要だと思っていました。

けど、もうこれ以上どうやってスケジュールをあければいいのかわからない。

1分も隙間がない、本気でそう思うほどには、カレンダーがテトリスみたいに埋まり、もう八方塞がりな毎日だったので、藁にもすがる思いでイベントのアーカイブを見てみることにしたのです。

そしたら、ブッ刺さる内容しかありませんでした。

お金は取り戻せるけど、時間は絶対に取り戻せない。
この1分が1日をつくり、この1日の積み重ねが人生を作る。

またゾッとしました。
そうだ、絶対に過去には戻れない。同じ時間をやり直すことなんてできない。
今、目の前のことに追われているこの瞬間も、今日も、もう取り戻せない。

そして、目の前のことに追われている今の延長線上に、1年後、5年後、10年後の未来がある
このままこの毎日を積み重ねていて、やりたいことを叶えられるわけがない。

やりたいことを仕事にできていて、いくら仕事が楽しいからって、今みたいにどんどん引き受けたり予定を詰めていたりしたら、未来の理想の自分を作れない。
隙間時間を活用するとか、早起きするとか、そういう問題じゃない。できた隙間にどんどん詰めちゃったら意味がない。

ある意味当たり前のことを、はじめて身にしみて理解したのです。

やりたいことを全て叶えるための時間術

セミナーの内容を参考に、さっそく時間の使い方を見直しました。

①何にどれくらい時間を使っているのか計測して把握する
②自分の「役割」ごとに、それぞれに何時間使いたいのかイメージする
③バッファ→未来への種まき→人との予定→緊急なことの順でスケジューリングする

週あたりの時間の使い方をこの方法で設計します。

①はもともと自分でしていたので、改めて週あたりで集計して平均を出してみました。

②については、誰しもいろんな役割を同時にこなしながら生活していますよね。会社員、部下、リーダー、母、娘…など。

私は、「仕事をする(=頼まれた仕事をする)自分」「自己実現する(=自分でやりたいことをやり、それを仕事にしていく)自分」「彼女としての自分」の3つに分けて、
それぞれに現状何時間使っているのか、理想は何時間なのか、1ヶ月後、3ヶ月後、1年後…という未来について設計しました。

③が目から鱗だったこと。今まで、完全に逆の順番でスケジュールを組んでいました。
だから、急な仕事が入ってきたときに余裕がなくなるんだ。だから、未来への種まき時間が仕事でつぶされていくんだ。
首がもげるほどうなずける内容でした。

今は、②の目標値を意識しながら、①と③を週単位で実践していっています。

仕事大好き人間からすると、仕事を減らすこと、取捨選択することが何よりも難しいのですが、
しっかり減らすためのアクションを取り、理想の時間の使い方を実現できました。

幸せになった

結果、幸せになりました

バッファを先に取っておくことで、偶発的な人との出会いやチャンスにつながる機会にも、迷わず時間を取れるようになりました。
未来への種まきも少しずつできていて、それ自体が自己肯定感や自己効力感につながっています。

バリで、またひとつ幸せな自分になった

今まで、「やりたいことでとにかく忙しい自分」が私にとっての幸せだと思っていました。それこそが”充実した人生”だと思っていたのです。
けど、そうではなかった。

自分を責めず、褒めてあげられる。しっかり未来に向けて進んでいる感覚があり、漠然とした不安に駆られない
カリカリしたオーラを周りに感じさせずに済むから、不要な言い争いもない。いつも相手にギブしようと思えるから、自分も周りもニコニコしている。

この状態こそが幸せで、本当の意味で充実しているんだと気づけたのです。

もちろん、まだ完璧とは言えないけれど。
自分にとっての"心地いい"を、これからもしなやかに手に入れていきます。


今回は、”時間”についてここ数ヶ月考えていたことをつらつらの書きました。

「いつか」と思っていることがある人。それって本当に「いつか」でいいのでしょうか。

そんなことを考えるきっかけになったら、そして私の話が参考になったら嬉しいです。

最後まで読んでくださって、ありがとうございました!
ぜひインスタやXでこれからも見守ってくれると、とても嬉しいです。

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