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秘密情報が社外に漏れることを防ぐ5つのポイント

はじめに

先日、こちらの記事で、営業秘密についてお話ししました。

https://note.com/mari27675447/n/n8574281414b9

今日は、秘密情報が社外に漏れることを防ぐポイントをお話ししたいと思います。
秘密情報が社外に漏れることを防ぐポイントは5つあります。
先出しすると
❶接近の制御
❷持ち出し困難化
❸視認性の確保
❹秘密情報に対する認識向上
ここでは秘密の最大の威力を持つ秘策!

❶と❷は、物理的・技術的な制御。
❸と❹は、心理的な抑止。

これらについて、以下、簡単に説明します。
大事なことは、この5つのポイントを平坦にひとつひとつ履行していくことではなく、自社にとっての優先順位を見極め、優先順位の高いところから徹底することだと思っています。
優先順位の高いところ=リスクが潜んでいるところです。
ぜひ参考にしてみてください。

5つのポイント

1.接近の制御

「接近の制御」とは、秘密情報に近寄りにくくするための対策をとることです。
具体的には、
ⅰ秘密情報について、アクセス権の設定をする
ⅱ秘密情報が記載されている媒体を施錠管理する
ⅲ社外からの攻撃を防ぐ観点から秘密情報を保存したPCをネットにつながない
などの例が挙げられます。

2.持ち出し困難化

「持ち出し困難化」とは、文字通り、秘密情報の持ち出しを困難にするための対策をとることです。
具体的には、
ⅰ私用USBメモリの利用禁止
ⅱ秘密情報が記載された会議資料を会議終了後に回収して廃棄する
ⅲ外部へのアップロード制限
などの例が挙げられます。

3.視認性の確保

「視認性の確保」とは、漏えいが見つかりやすい環境を作るということです。
具体的には、
ⅰ社員の座席配置、レイアウトの工夫
ⅱ防犯カメラの設置
ⅲ職場全体の整理整頓
ⅳPCログの記録
などの例が挙げられます。

4.秘密情報に対する認識向上

「秘密情報だとは思いませんでした」との弁解がしようのない事態を作ることです。
具体的には、
ⅰマル秘表示を付ける
ⅱ秘密情報の取扱いについてルールを作り、これを周知徹底する
ⅲ秘密情報に関する契約をする
ⅳ研修などの教育を徹底する
などの例が挙げられます。

5.秘策!それは・・・

少しもったいぶって書いてしまいました。
でも、この5番目は、即効性のある対策ではないし、不注意や認識不足による漏えいを防ぐための対策ではありません。
悪意をもって、会社に損をさせたり、自分や第三者に利益をもたらそうとして不正として情報漏えいを働く事態を防ぐためには、必須ともいえるポイントだと思っています。
それが、「働きやすい環境の整備」です。
つまり、社員のやる気を高め、秘密情報を不正に持ち出そうという考え自体を持たせないための対策です。
実は、これは、情報漏えいに限ったことではなく、社内で起きるあらゆる不正予防のための秘策でもあると思います。

そして、この具体例は、なかなか他のポイントと違い、挙げづらいのです。
なぜなら、会社によって、業種によって、メンバーたちによって、「働きやすさ」というものがどのようなものなのか、その姿は様々だと思うからです。
だから、この環境整備のためにまずもって必要になるのは、現場で働くメンバーたちの率直な声。
これをしっかり聴き取ることのできる体制づくり、雰囲気づくりだと思います。
きれいごとのように聞こえるかもしれませんし、当たり前のようにも聞こえるかもしれない。
でも、このことは、あらゆる不正予防の土台になりますし、なにより、そのことが会社の業績にも顕著に反映されるものではないかと思うのです。

以上、経産省が公開している「秘密情報の保護ハンドブック」に基づき説明してきました。

おわりに

ポイントとして挙げるのは簡単です。
でも、これをお読みいただいたかたの第一声は「いやね、わかってはいるんだよ」ではないでしょうか?
秘密情報が漏れることを防ぐためにやるべきことはわかっている。
でも、本業で考えるべきこと、やるべきことが山積している中で、こういった、今まさに起きていない事象について対応する余裕がないんだよ。
そのように思われますよね。
おっしゃるとおりだと思います。
しかし、リスクはリスクのうちに摘み取らないと、いざリスクが顕在化したときに、本業に致命的なダメージを及ぼします。
秘密情報保護のための対策について、今現に直面している問題については、早めに専門家に相談してみることも選択肢に入れ、この機会に情報管理体制について考えてみるのはいかがでしょうか?
他社で起きたインシデントを自分事と捉えてすぐに対策がとれるかどうかが、不正予防ができるかの大きな分かれ目だと思っています。

ついつい休日も仕事をしてしまう私を先日子どもが原宿に連れ出してくれたときの一幕です。
韓国料理店で舌鼓。

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