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一期一会の乗務員 『幽体離脱と浮遊霊』2024年7月11日

東京都内でタクシー乗務員をしております、みやび と申します。

以前も書きましたが、今日は、またまた婦人科へ行って来ました。

先日のがん検査に引っかかってしまい、クリニックからの連絡を受け、精密検査の予約を入れました。

喘息も相変わらず、、 今まで散々酷使してきた自分の身体を休める時期にきたのかもしれませんね。

仕事のほうは、先週の中頃から復帰しました。

本調子ではないので休み休みですが、ボーナス時期だからか、猛暑だからか、お客さまのご利用が増えてきたので働きやすいです。🚕💨

今回は久々に、一期一会シリーズを書いてみます。

昨夜お乗せした、不思議なお客さまの話です。六本木からお乗せしたのは、若い女性でした。

はじめは男性と居て、タクシーを停めて乗り込んできたのは彼女だけ。港区らしい、とてもキレイで可愛いギャルでした。

「おひとり様でよろしかったですか? ドアを閉めますので、お気をつけください。どちらまで?」

「〇〇〇まで」

「かしこまりました。そうですね… 乃木坂陸橋の下を通ってゆくルートか、信濃町経由ですかね」

「どちらでも、お任せします」

「かしこまりました、それでは乃木坂陸橋から根津美術館を通るルートでまいりますね」

旧ジャニーズ本社ビルの脇道を通り、乃木坂陸橋の下のトンネルを抜けると、、、

私が走らせているタクシーの脇から、キックボードに乗ったすごい服装の女性が走ってきます。

その女性に大変な違和感を感じて、お客さまに話しかけてみました。

「わ、何あの人、、何だか服装おかしくないですか?」

「そうですよね、、、短パンが捲れて露出してるのかもしれないけど、露出すごいですね。

「短パンにしては生地が違いますよね。まるで下着のような」

ヒラヒラしたタンクトップのような服を纏った女性は、青山墓地の方へと曲がってゆきます。

「あんなに露出して、どこへ行くんでしょうね。笑」

「ホントですねーっ、ここ青山墓地ですし。怪しすぎる」

「えっっ、そうなんですか? 墓地だなんて知らなかった!」

「そうなんですよ、タクシーでは定番の道なのでよく走りますけど、六本木から表参道へゆく時、墓地の中を抜けてゆくんです」

「じゃあ、心スポ(心霊スポットの略)なんかも行きます?」

「そうですね… この青山霊園を怖いと思ったことはありませんが、谷中霊園では感じたことあったかも」

「ヤダーッ、すごい。面白い、、」

「そうそう、実はつい先日、会社の仲間と沖縄に行って、ユタに診てもらったんです。

タクシーの仕事は、浮遊霊が憑きやすいから気をつけろ!って、除霊もしてくださって… 」

「あっ、確かにタクシーって、浮遊霊が憑きそう。

実は私、視えちゃう家系なんです。特にお父さんの方が強くて、、」

「そうなんですか!」

「だから、夢? 私は夢の中で動ける力があって。普通は夢だって気がつくと、目が覚めちゃうんですよね。それは夢をみる仕組みが…」

彼女はどうやら、夢だと気が付いても目を覚まさないそう。そのため、夢の中でやりたい放題を叶えられるのだと言います。

たとえば、空を飛んだり、宇宙へ行ったり。

科学的、医学的な夢の説明を交えて話してくれるので、ただの夢物語とは違い引き込まれてゆきます。

「実はこの前、幽体離脱もしちゃって…

運転手さんは、金縛りにあったことあります?
私はしょっちゅう遭うんです。耳鳴りして、眩暈がおきて、、

あ、また金縛りだ!と思ったら、身体が天井に浮いていたんです」

「😳‼️‼️」

「どうやって戻れたのかは覚えていないんですけど、楽しい〜と思って、しばらく浮いていたらいつの間にか身体が戻っていたんですよね。

正月、親戚が集まった時にたまたまこの話をしたんです。親戚は皆、霊感が強いから…

でも幽体離脱の事は信じてもらえないかな?と思っていたけど、お父さんとか経験あったみたいで。

その中で、親戚の叔母さんが結婚して、その相手はもっと霊感が強い家系で、お祓いとか出来ちゃう家の人なんです。

その人から、幽体離脱したら直ぐに戻らなきゃダメだ!と念押しされて、、

魂が抜けちゃっているから、そのまま死んでしまうこともあるって脅されて。

そしたら、その集まりの時にコタツで寝ちゃって、また幽体離脱しちゃったんです…

叔父さんの言葉を覚えていたから、直ぐ戻らなきゃ!って思って、天井に浮いていたけど身体から離れないようにしたんです。

そしたら、なんとか戻れて…」

「魂が抜けてる身体に、違う霊が入ってきちゃったりもするって言いますよね。良かったですね、戻れて!」

その後、彼女によく当たる占い師を紹介したり、自分の体験談も話してみたりして、あっという間にご自宅へ到着しました。

「お支払い方法、いかがなさいますか?」

「じゃあ、PayPayで」

「後ろの、タッチパネルからお願いします」

彼女が操作すると、いつもの決済完了ボタンは出るのですが、、、画面がグワングワンと読み込み画面のままで止まってしまい、いつまでも決済が終わりません。

え、嘘っ⁉️ バグはよくあるけど、こんなエラーは初めて。どうしたんだろう…😨😰

ボタンが押せない… 私の座っていた運転席にある、通称・ドライバーズの画面でも、最終的な決済ボタンが押せません。

おかしいと感じて、私は急いで車を降り、お客さまの席にあるタッチパネルを確認しました。

お客さまのタッチパネルも、何度試しても決済できません。

「じゃあ、現金で」

そう言ってくださり、会計を何とか済ませてお客さまは車を降りられましたが、私は腑に落ちません。

このまま、浮遊霊に乗られてしまったらお客さまが乗せられなくなっちゃう!

私は、急いでコンビニへ行きました。ユタに教えられた除霊… 頭から塩をかけるため、塩を買いに行ったのです。

塩を手に入れ、自分の頭へひとつまみ、身体にふたつまみ、塩を振り掛けました。

その後、お客さまに乗っていただく事は出来ましたが、、、

よく考えてみると、沖縄へ行ってユタに除霊してもらう前と後で、私の営業収入は随分と違っていることに気がつきました。

あ… 少し前まで、この車には幽霊が乗っていたのかもしれない。

私は、後部座席にも塩を振り掛け、ウエットティッシュで丁寧に拭き取りました。

幽体離脱のお客さま以外には、特に決済で不具合もなく、無事に帰る事はできましたが…

なぜか、この日の営業終了後のLPガスの給油が出来ず、1軒目は営業終了、2軒目で入れると僅か2Lしか入らず、、、

会社に相談しても、そう言う事例は聞いたことがないと言います。

不可思議なことばかりだったこの日。家路に帰り着くと、もう8時を周っていました。

自宅のドアを開ける前、「入ってきちゃダメだよ!」と呟き、肩をはらい、、

皆さまも、ご注意くださいませ!

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