見出し画像

まさか私が。本当に怖い「洗脳」のはなし。

お久しぶりです。野崎です、

気づけばもう5月。大型連休に突入しましたね。
4月から新生活を迎えられた皆様、おめでとうございます。

今年はコロナの影響で入社早々リモートワークを余儀なくされている方もいらっしゃると思いますが、新生活はいかがお過ごしでしょうか。

今回は私が体験をした本当に怖い「洗脳」についてお話をします。

***
話は遡る事、2014年の5月。
私が九州の山奥から東京に上京して2年目の春の日です。

この日が月末という事もあり当時働いていた営業会社の社内はいつもに増してピリピリ。上司からの罵声が絶え間なく飛んできます。

お客様が今必要としていない物を無理して売りたく無いな、、という気持ちを抑えつつ、数字を達成するために皆必死でテレアポをしまくっておりました。

時刻は22時。
帰路につくためオフィスのある新宿三丁目からJR新宿駅に向かっていると

「あの!スミマセン。新宿で美味しいラーメン屋さんとか知りませんか?今からご飯いこうと思っているんですけどこの辺詳しくなくて」

と清潔感のある同年代くらいの男女から声をかけられました。

さっきまで張り詰めた空気の中で仕事をしていたので、人から話しかけれた事が嬉しくて、足を止め彼らの話を聞きました。あいにくラーメンは詳しく無いので情報の提供はできませんでしたが、同年代という事もあり意気投合しLINEを交換しました。

**

画像1

【翌日】
昨日新宿でLINE交換させてもらった〇〇です。
よかったら3人でご飯に行きませんか?

誘ってもらったことが嬉しくて、一つ返事でok
週末に新宿でご飯を食べ、たわいの無い話で盛り上がり、最近読んだおすすめのベストセラーを紹介してもらいました。

帰り際に一言。
「そういえば野崎さん旅行が好きって言ってましたよね?僕が尊敬している先輩も旅行が好きでとても面白い人なんですよ。今日のお礼に紹介しますね」と言われその場を後にしました。

わざわざ駅の改札までお見送りしてくれました。

『楽しかった。いい人に出会えたな」と余韻に浸りながらグループLINEでお礼のメッセージを送りました。

職場で居場所が無い私にとって彼らの存在は日に日に大きな物になって行きました。



**

【1週間後の金曜日】
いつものように罵声が飛び交う中、電話機にかじりつきながらテレアポを行いようやく迎えたお昼休み。LINEの通知をチェックすると

「野崎さん。先日はありがとうございました!お話をした旅行が好きな面白い先輩と今日の夜新宿でお茶するんですよ。当日でアレですがもしご都合よければ野崎さんに紹介したいです」

もちろんok

**

【その日の夜21時】
舞台は西新宿にあるバーガーキング。コーヒーを購入し店内に向かうと、いつもの男女と見慣れない男性がおりました。(ここではMと定義します)

男性Mは30代後半。身長体重は標準なのにやたら存在感が大きく、一つ一つの動作がゆっくりで落ち着いており、肌が綺麗なのが印象に残っております。
Mの話はユーモアたっぷりで優しく、共通の旅行という趣味の話で盛り上がりました。Mは別の会食があるからといい30分でカフェを後にしました。

残された男女から、いかにMが人気者でみんなから尊敬されているかを教えてもらいました。

この日も駅の改札まで男女は見送ってくれます。
『今日も素敵な人に出会えてよかったな♪』と幸せを感じながら家路につきました。

**

【彼らと別れた帰り道】
一通のLINEが。
『野崎さん。今日はありがとうございました!先ほどお伝えし忘れてしまったのですが、Mさんがビジネス系のセミナーをやってて、ちょうど明日の土曜日に市ヶ谷で開催されるんですね。僕たちも参加するんですけど野崎さんも良かったら顔だして見ませんか?」

Mの事をもっと知りたい。
男女もいるので安心だ。
特に土曜日に予定がなかったのでその場でOKしました。

**


【翌日の土曜日】
指定された市ヶ谷にある綺麗なビルの会場に向かうと
すでに多くの参加者が。

20代〜30代の男女が楽しそうに会話をしております。

会場に足を踏み入れると男女が、「みんな!今日初めての野崎さん。よろしくね!」と100人の参加者の前で紹介してくれ、とても嬉しい気持ちになりました。

Mのビジネス系セミナーは、Mがいわゆる成功者と呼ばれるようになったまでの話や、ビジネス本に書いてある事をMの実体験を元のに分かりやすく解説してくれたりなど、目から鱗が出る話ばかりでした。

そんなMのセミナーは毎週土曜日に開催されているとの事なので、次回のセミナーにも参加しますと言い、会場を後にしました。

***

画像2

【2回目のMのセミナー】
この日のセミナーで、Mは「ネットワークビジネス」を行っていてこのチームのリーダー的存在であると言う事と神様みたいな存在と言う事を知る。

Mが扱っている日用品(サプリ、化粧品、日用品)は無添加・無農薬で良い成分を使っているので大量に生産できない。

商品CMなどの広告宣伝費をかけていないので、街で見かける小売店などの店舗には流通していない。

余計な中間コストをかけずに、消費者に求めやすい価格で紹介をして行く仕組み。 
人に感謝されながら感謝された分だけ対価をいただく事ができる素敵なビジネス。

ただし、誰もがこのビジネスをできる訳では無い。
成功をするためには、自分の事だけでなくチームメンバーや仲間を思いやる必要がある。

でも野崎さんは初めてお会いした時に優しさや、人を想う気持ちが感じられたから、きっと成功すると思う。

最初はビジネスをする権利として30万円の製品の購入が条件となるけどオーガニックな日用品だから在庫は抱えない。実際に販売する商品を知る事も成功への近道なんだ。

最初は負担があるかもしれないけど野崎さんの頑張り次第ではすぐに取り返す事ができる金額。もちろん僕たちも全力でサポートする。

 一つ約束して欲しいのは、まだまだ僕らのビジネスが世の中に認知されていないので何も知らない彼氏や友人に話すと、野崎さんが傷ついてしまう事もあると思う。


だから結果が出るまでの数ヶ月は秘密にしてて欲しい。あとインターネットも同様で、何も知らない人たちが好き勝手書いているのでコメントは参考にしないで欲しい。分からない事や困った事があったら僕やチームメンバーに相談してね。

■野崎の心理
・社会人2年目にとって30万円は大金
・普段使う化粧品や日用品の5倍くらいする製品を無理して買いたく無い
・一方でMみたいな生活は憧れる。
・会場にいるみんなとなら頑張れそう
・何より今自分が必要とされている
・この居場所を離れたくない
・こんなチャンス滅多にない


「よろしくお願いします」と一つ返事。

会場から大きな拍手が湧き上がった。

「野崎さんなら成功できる。一緒に頑張ろうね」と言うMの笑顔が今でも忘れられない。



■勧誘までのPOINT
・道端で第一印象の良い人に声をかけられる
・連絡先を交換する
・後日ご飯やお茶をする
・第一印象の良い人からは「アロマのような良い香りがする」
・最近読んだオススメのベストセラーの「金持ち父さん貧乏父さん」を紹介される
・紹介したいスゴイ人がいるという。
・スゴイ人と声をかけてきた人とでお茶をする
・スゴイ人は忙しいみたいですぐに帰る
・スゴイ人が帰った後、いかにスゴイかをプレゼンされる
・スゴイ人がセミナーを開催するので誘われる
・セミナーの参加者はみんなネットワークビジネスのチームメンバー
・セミナー会場にウエルカムな感じで迎え入れてくれ居心地が良い
・良い時間が過ごせたので次回も参加する
・慣れてきた頃にネットワークビジネスのお誘いが来る
・入会するには30万円の商品を買う必要がある


***
【決意〜購入まで】
セミナー会場を後にした男女と私は、商品を選ぶために赤坂にあるショールームに出向いた。そこにはシャンプー、潜在、アロマオイル、化粧品、サプリメントなど数々の日用品が並んでいた。どれも身体に良い成分で、オーガニック好きな私にとってはワクワクする空間だった。そこで商品を一通り見た後、私たちは赤坂にあるカフェに移動。
商品選びは実際に使っている男女がお手伝いをしたいといい、スマホから専用サイトを開いて会員登録、購入までを丁寧にアシストしてくれた。
いざ、決済画面に行き、カードの番号を入力すると・・・「エラー」
学生時代に作ったカードなので上限金額を超えていたようだ。

男女は顔色を見合わせた

が、すぐに笑顔で、今から新宿のマルイに行こうと笑顔で私に話しかけてきた。

なぜ、新宿のマルイなのかと言うと手数料無しで即日クレジットカードが作れるから。

言われるがままに新宿のマルイに行きカードを発行。
デパートのベンチに座り先ほどのサイトを開きカード番号を入力し決済ボタンを押す。

「決済完了」

男女の表情からはうっすら「疲労感と安堵感」が感じられました。

■商品購入までのPOINT
・商品を一緒に選んでくれる
・疲労を回復するサプリやドリンクをやたらオススメされる
・どこかで嗅いだ事のあるアロマが商品として売っている
・何かしら理由をつけて決済完了までを一緒に見届ける
・即日クレジットカードが発行できるマルイを進めて来る


【勧誘から辞めるまで】

商品を購入してからと言う物、私の生活は目まぐるしく変化して行ってきた。

・平日の仕事終わりは毎日の様に新宿に集まり、私に声をかけてきた時の様に新規メンバーへのお声がけ。
・週に1、2回開催される大規模飲み会への参加
・土曜日に開催されるMのセミナー
・月に1回、全国で開催される大規模セミナーへの参加(当時はみんなで夜行バスを貸し切り、東京から大阪まで行ってました)

自分が今何をしているのか。客観的に見る事も考える事のなく
言われるがままに1ヶ月の大半をチームメンバーと一緒に過ごしました。

夜行バスで大阪から東京に戻ったその足で会社に行き、夜は街に繰り出し勧誘活動。

体力的にも金銭的にもかなり辛い思いをした記憶がありましたが「辛い」と言う感情はチームメンバーといる時は不思議と感じませんでした。

***
勧誘から1ヶ月後。
いつもの様にセミナーに参加した帰り道から男女から
「野崎さん今日で1ヶ月だね。どう慣れた?そろそろ私たちも商品の購入時期なんだけど、足りてない商品とかある?」

私は聞き返しました

「うん。おかげ様でだいぶ慣れてきたよ。いつもサポートありがとう。商品ってこの前買ったと思うんだけど、毎月買う物なの?」

男女「うんそうだよ。消耗品だし。私たちも商品を使う事でチーム全体にも貢献できるから毎月買っているよ」

「あ、そうなんだ。今日家に帰ったら足りない商品ないか調べて見るね」

「違和感」を感じその場を後にしました。

■違和感POINT
・これから毎月商品を買わなければならないのか?
・私はこの商品を本当に必要としているのか?
・私が商品を買うことによって男女に利益が出るから進めているだけではないのか?

などなど急に違和感が襲ってきました。
すぐさま携帯を取り出し禁止されていた商品についての口コミを端から端まで見渡しました。

すると頭の中に衝撃が走りました。

今まで私が行動をしていた事は「仕組まれていた物」と言う事を。

すぐさま当時付き合っていた彼氏に電話をすると、死ぬほど怒られ落胆されました。


彼氏との電話を切るとすぐに男女に電話をして辞める旨を伝えました。

電話越しに焦りが聞こえます。
男女が横にいたアップラインに電話を繋ぎました。
アップラインは「ちょっと激しい口調で、今から会えない?と言ってきましたが、その場で電話を切り連絡先の消去をしました。


クーリングオフの期限が切れていたので未開封の商品の返却はできません。

当時はメルカリやジモティと言うサービスもなかったので無くなるまで使い続けたのを覚えております。

■失った物
・平日仕事終わり〜寝るまでの時間
・土日の休み
・交際費(セミナー会場代、商品購入代、交通費)
・体力
・彼氏


男女との出会いから辞めるまで2ヶ月と言う期間ですが、数年たった今でも鮮明に覚えている苦い思い出です。

【野崎的考察】
ネットワークビジネスを決して否定している訳ではありません。
・「成功者」と呼ばれる上に行く人は魅力的
・チームメンバーも人当たりが良く、人間力が高い
・取り扱う商品は良い物
・販売広告費をかけずに良い商品を広めて行くビジネスモデルは悪くない

一方で、
・チームメンバーから毎月、搾取するのが当たり前になっている風潮
・勧誘した人をチームのイベントに誘い自分たちの世界に引き込む
・ターゲットが外を向かない様マインドコントロール

いろいろな側面があると思いますが、野崎的にはマイナスの側面が
プラスを上回ったため、参加して2ヶ月弱で足を洗いました。


■経験者が語る”もしかして勧誘?見極めるPOINT”まとめ

【印象&持ち物編】

・第一印象が良い(明るい、元気、清潔)女性だったら大きなアクセサリーをつけている人が多い
・アロマの様な良い香りがする
・携帯バッテリーを持ち合わせている
・目が充血している(疲れた顔つき)
・盛り上がったところで良かったら連絡先交換しませんか?とクロージング

【行動編】
・リアクションが大きい
・お茶、飲み会共にチェーン店が多い
・頻繁に携帯の通知を気にしている
・都心に近い場所に住んでいる
・プライベート(今の仕事、彼氏彼女)の話は一切しない
・将来の話や夢を会話に頻繁に取り入れる
・ボードゲームや大人数での飲み会などのお誘いをする
・紹介したいすごい人がいると言う
・駅の改札まで見送ってくれる

■まとめ
①自分の人生は自分が主役です。
②自分にとって何が良くて何が悪いか価値観をしっかり持ちましょう
③一度失った信用や大切な人はお金では取り戻す事ができません


最後までご覧いただきありがとうございました
またね〜👋








いいなと思ったら応援しよう!