質問箱の回答(クリスクロスとサージ低強度)

クリスクロスについて


クリスクロスについての質問

特に論文などはありません。ここはこれから研究が進むと思います。INEOS時代のカラパスやベルナルもやってたりはします。
閾値以上の 「オーバー 」部分で乳酸を蓄積させることで、 「アンダー」部分でこの乳酸を処理するように身体に強制できます。これを効率的に行うために30秒ではなく、もう少し長く踏むことで大量に乳酸を生成させることが重要です。「オーバー」で踏む時間と強度は、個人差があるので調整してもらっていいと思います。
生理学な話を言うと、一時的に乳酸が多く蓄積されるため乳酸が発生した身体の部位(骨格筋)では処理できず、乳酸トランスポーター(MCT1、MCT4)を通して乳酸を他の身体の部位に輸送する能力が鍛えられます。そして乳酸は輸送した先の部位のミトコンドリアによって処理されるようになります。
ちなみにFTP80%で乳酸処理速度が最大になるというのは以下2つの論文を参考としてます。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20544484/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24739289/

サージあり低強度について

サージあり低強度についての質問

論文はいくつかあります。(Rønnestad大先生のものがおすすめ)
効果としては以下の通りです。

  • 脂質酸化能力(普通の低強度も同じ)

  • 血管新生(普通の低強度も同じ)

  • 筋肥大(これがポイント)

基本的に低強度すると筋肉も落ちがちなのですが、筋肉落としたくないのでサージありにしています。また、個人的には1時間半以上強度変動無いとかなりつらいので、飽きの解消にもなるし積極的にやっている感じですね。
あと、研究結果としては研究されてないのでありませんが、無酸素の領域の強化、乳酸が一時的に溜まるので乳酸を処理する能力は鍛えることが少しだけですけどできると思います。
普通の低強度でも全然大丈夫だと思いますが、あまり疲労度も変わらないのであればサージありにしてみてもいいんじゃないかと考えています。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27456910/

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27456910/

ちなみにサージありの場合はトレーニングセッション中の脂質酸化の低下を阻害するという意見もありますが、相当な強度と時間で踏まないと阻害はしないです。参考情報としてこちらもリンクを貼っておきます。


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