今日のだいたい2時 7月中旬
7月11日(日)
妹がもう着ないと言って譲ってもらった白いシャツを着ていたら、
「それ、買ったときは綺麗なパープル色だったのよね」と知らされる。
7月12日(月)
袋から出したてのポッキーを冷たい水の入ったグラスに入れて食べていた時のことを思い出す。
それは、だいたい水遊びをしている時にやりたくなった。コーティングされたチョコレートがきゅっとしまって、そのいつもとは違う感じが幼心をキラキラくすぐった。結局水遊びをしながらぜんぶ食べちゃうんだけど、「セレブはきっとこんな風に、一本一本ゆっくり味わって食べるんだろう」みたいなことを、言葉にはなっていなかったけれど思いながらタラタラと咀嚼していたなぁと思い出し、ちょっと気恥ずかしくなった。
7月13日(火)
バルコニーで小さなプールに入っている。
ちょっと立派な水たまりみたいな深さだけど、ぬれた肌に風があたるとアーとため息が出るほど気持ちがよい。息子はなかなか出たがらない。
そうこうしながらプールの中で足の指の指紋を見た。指紋って、木の年輪とか、等高線みたい。
7月14日(水)
「みんな連れていこうよ」
と、大好きなぬいぐるみを抱えながら自転車散歩へ行きたがる息子。
7月15日(木)
かこさとしさんの絵本のあとがきを読んでいる。
かこさんご本人によるあとがきで、最後に、「そんなわけですので、もう一度からすたちの表情をみて笑ってください」とあった。
もう一度はじめから読むと、かこさんの試みが手にとるようにわかった。
7月16日(金)
ベレー帽のことを「ベレーびょう」と人が言い間違えたのを聞き、「ベレー鋲(画鋲)ってものがあったらどんなだろう」と想像している。
まあるくてぽてっとしててかわいいだろうな。でも、てっぺんのチョンと出ているところが、壁に鋲を刺すときにツボ押しになりそう。
7月17日(土)
あさりのおみそ汁をあさりごと白飯にかけて食べている父がおもむろに、「見て、カニ」と言った。
見ると、お箸の先に小さな小さなカニがくっついていた。
7月18日(日)
砂遊びの道具としてホタテ貝を使っている。
スコップにもなるし、型抜きにもなる。
そのホタテ貝の中に息子と砂をつめて型抜きしたら大きなマドレーヌみたいになって、ものすごくマドレーヌが食べたくなった。
7月19日(月)
電化製品店のコジマに来ている。
トイレの便座がずらりと並ぶコーナーがあって、その前で息子の足がピタリと止まった。「ねぁ、こんなところにトイレがあるよ!」という感じに、なにか恥ずかしそうに笑っていた。
7月20日(火)
名古屋場所が終わってしまった。
こんなにじっくり相撲を見たのは生まれて初めてだった。テレビの前で「いけいけー!」とか「ああ〜!」と思わず声をあげるほど楽しんだ。それで、応援というのは、する側の方が元気になるのかもと思った。