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今日のだいたい2時 10月中旬

10月11日(月)

町内の体育館にて息子とバスケットボールで遊んでいる。
出産から2年経とうとしているわたしの身体はいまだにふにゃふにゃで、まるでもやしがバッシュを履いているみたいだ。そんなもやしも、スリーポイントシュートがリングにもボードにも触れずにシュパッと決まったときの快感は忘れていませんでした。

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10月12日(火)

物事は、どうして忙しいときほど向こうからやってくるのだろう。
お昼に食べたスパゲッティのお皿洗わないとなぁ……そうだあのお客さんの書類作っておかないと……そういえばあの〆切は何曜日だったけ……など、他にも思考とやることがびっちり詰まっていて、そんなとき、携帯電話の着信音が鳴った。こんなときに一体誰よ?!と、軽く発狂したい気持ちを60%くらい滲ませて出ると、問い合わせをしてずっと返事を待っていたとある会社からだった。

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10月13日(水)

「ビンの中で卓球をやるサービスってなあんだ?」
というなぞなぞを思いつき、運転中の夫にふっかけている。
そうして家に帰ってから、このくだらないなぞなぞの答えがなんと商標登録されているものだと知る。じゃあ、あの映画のタイトルは……?

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10月14日(木)

朝の飲みかけコーヒーを飲んでいる。
冷めきっているしざらついた苦味がするんだけど、それでもかまわない。この時間って何かのためになるの?と自分を疑いそうになるとき、一口のコーヒーでさえ「そういう時間こそ人生にはちゃんと必要ですよ」と、さりげなく寄り添ってくれる気がするのです。

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10月15日(金)

夫りゅうまは不意にいなくなる。
アレさっきまでそこにいたのに、という感じ。その現象に早くも気づいた息子は、夫と遊んでいる時は彼がどこかへ行ってしまわないようにピッタリとくっついている。トイレへ立とうものなら、すぐに名前を呼んで呼び戻そうとする。夫は自分のその習性のことを「口の中に入れたらシュッと溶けてなくなっちゃうおかしみたいなもんだよ」と形容していた。

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10月17日(日)

冬タイヤに履き替え洗車をした。
ジャケットについた雪虫をはらう、肌が乾燥してきて割れてくる、色づいた山を眺めて、部屋干しの洗濯物が乾きにくいなぁと思う。そういう生活の風景によって「冬がくる」という感覚がじわじわ育ってきた今日この頃。

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10月17日(日)

雪が散らつく中、トゥクトゥクに乗っている。
隣町の、野菜とかパンとかお米とかコーヒーなんかが野外で買えるイベントに来ていて、そこでトゥクトゥクの試乗ができた。予想以上の寒さにさむっさむっと言いながらからだをぶるぶるさせる人々。息子はほっぺたを真っ赤にしながらちょこんと座り、北国にて東南アジアの乗り物を堪能しました。

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10月18日(月)

ずっとずっと探していた針が見つかった。
(もしかしたら針山の中に埋まっているのかも……)
そう思って針山の四方を親指でゆっくり押してみると、やっぱりあった。

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10月19日(火)

「これ、これ」と息子が言った。
子ども服のお下がりをもらえる施設にいて、冬用のアウターを探していた。女の子と男の子で分けられた棚の女の子の方から、もも色の水玉模様の長袖シャツをひっぱりだした息子は、今着ている服を脱いでこっちを着ると言う。脱いで着るのを手伝ってあげると、ほっくり蒸し上がったお芋のように嬉しそうだった。

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10月20日(水)

「ない!さっきまで持っていた新聞の束がない!」
と騒いでいたら、左の小脇にしれっと抱えていた。

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