大崎マルシェで起こったトラブルから始まった奇跡②
東京の大崎で行われているおおさき二十四節気祭というマルシェに参加し、そこで起こった思わぬトラブル、そしてその後の奇跡、後編です。
前編はこちら↓
農カード仲間として一緒に大崎マルシェに(広島からリモートで)出店した久和田さん。そのネギとあたご梨がマルシェに間に合わないという事態。
後から知ったのですが、どうやら毎年12月の頭あたりはお歳暮で忙しいのに加えて、今年はブラックフライデーという謎のイベントが加わるわ東名高速が工事で渋滞するわでかなり荷物に遅れが出ているところが多かったようです。
とは言っても久和田さんが発送する時点ではまだそういうお知らせは配送業者からなかったそうなので、なかなか辛いところですよね。
また、交通渋滞等による配送遅延に関してはそもそも補償もされないそうで、仕方ないといえば仕方ないのかも知れませんが、こういう「その日」に届かないと無駄になってしまう場合は辛いですね。。
で、もうマルシェも終わるという時間にやっと最寄りの営業所に着いたことが確認できた久和田さんのネギとあたご梨ですが、急遽、茨城のマーフィーズファームへ転送依頼をします。ここまでが前回のお話。
転送依頼をかけたと同時に、久和田さんのネギ、あたご梨が欲しい方いませんか?とSNSにて拡散開始します。
とにかく無駄にしたくない。
広島から東京まで2日掛かるので、ここからまた広島へ返送すればまた最低でも2日間掛かってしまって、ネギはもう黄変してきてしまうから。
(あたご梨は日持ちするので残ってしまったらまだお返し出来ます。)
そしたら次々とリプライが…!
なんと、残っていたら全部欲しいと言ってくださる農家仲間まで!
ヤバイ、アツすぎる…!これも久和田さんの人徳か。
そして翌日、転送依頼をかけた久和田さんのネギとあたご梨がマーフィーズファームに届きます。
キレイなネギとあたご梨。
あたご梨を初めて見ましたが、大きな梨でとても美味しそう。
しかも2月くらいまで日持ちするそうです。
クリスマス〜正月あたりに食べられる梨もいいですね〜
そしてなんと、この日はたまたま、本当に偶然ですが、ポケマル(現・雨風太陽)のスタッフの皆さんがマーフィーズファームへ遊びに来る日だったりして、
昨日、直接マーフィーズファームまで久和田さんのネギとあたご梨買いに行きます!と言っていただいたポケマルユーザーの方とポケマルスタッフの不思議な交流が起こったりして。
普段、ポケマルに出品している久和田さんのネギやあたご梨、それをポケマルのスタッフの方々が直接買ってくれて、さらにお代はポケマルユーザーの方が預かってまとめて久和田さんにお支払いしてるとか、なんなのこれ?凄すぎます。
本当にそう。
これはもしやポケマルの理念の、いろんな垣根を飛び越えて人と人が生み出す関係人口の創出の1つの形なのでは?
そしてなんと…!
久和田さんのネギとあたご梨は全て、欲しいという方の元へ旅立って行きました。完売です!!
というか、残ったら全部欲しいと言ってくれた農家仲間の分やその後に欲しいとメッセージを送っていただいた方の分が足りなかったり。
いや、すごい…。
リアルタイムで状況を発信して、たくさんの人の想いが集い、いろんな偶然も重なり、奇跡の一端を垣間見たような気がしました。
SNSでは、困った!助けて!というメッセージで自社商品を買ってもらおうとするある種SOS商法とでも言うような発信もたまに見かけることがあります。
特にコロナによる飲食店の休業、異常気象による豊作や不作、自然災害による作物への被害などの理由にかこつける形で、一次産業においてここ最近増えてきているように思います。(インフルエンサーの商材として利用されている場合もあるようです)
そのSOSは本当に困っているものなのか、それとも商法としての方便なのか、SNSでの発信には玉石混交な面があるのは否めません。
ただ、今回の予期せぬトラブルとその後に起きた一連の出来事は、普段から人と人として、人間として繋がることで得られるお互いへの信頼、関係人口の在り方の一つだと感じました。
毎日畑で一人で農作業をしていると、ついつい虫や草、野菜たちとの触れ合いにのみ意識が向きがちになりますが、人が作る社会は人と人の関わり合いで出来ていること、一次産業とは自然との関わり合い、人との関わり合いの両軸によって成り立っていることを思い出させてくれる出来事でもありました。