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ホーリーバジルとガパオは同じものか(後編)
前回の続きになります。(前回はこちら)
ホーリーバジルとガパオ。
この2つは単に言語による違いだけではなく、実はそれぞれが指している品種が微妙に異なっているとしたら。
これはガパオではない、と主張する今回のお客さんは、いつもは茨城のタイ食材を扱うところからガパオを仕入れているそうです。
そのため、同じ茨城県内のウチのガパオも同じ品種のホーリーバジルかと思ったのかも知れません。
というわけで、調べてみると、農園の近くにも何店舗か、タイ料理店とアジア系の食材を扱うお店を見つけたのでウチのホーリーバジルを摘んで調査に行ってきました。
まず、タイ料理店2店舗。
どちらもタイの方が営んでいる料理店でした。
ここで聞いたところ、どちらの方も「これはガパオじゃない」とのこと。
(あらららら)
次に、アジア系の食材を扱っているお店、2店舗を回ってみました。
すると意外な答えが。
どちらも「これはガパオだよ」と言うのです。
なんと、タイ料理店で聞いた答えと違うのです。
話を聞いてみると、ガパオと言うのはやはりホーリーバジルを指すもので合っているようです。基本的にホーリーバジルはタイ語ではガパオで問題なさそうです。
ただし、ここからが重要なんですが、主に、バンコクなどでガパオとして流通しているのは、色々あるホーリーバジルの品種の中でも、ヒンディー語で言うところのラーマトゥルシー、クリシュナトゥルシーを指すそうです。
タイ語では、ラーマトゥルシーはガパオ・カーオ、クリシュナトゥルシーはガパオ・デーンと呼ぶようです。
ガパオ、と言ってもこのように実は細かい呼び分けがあったんですね。
そして、ウチからお送りしたホーリーバジルは、調べたところ、カプーアトゥルシーという品種のようです。
これはバンコクなどではあまり使われないガパオのようですが、地方へいくと、ガパオ・カーオやガパオ・デーンの代わりに料理に使われることもあるそうです。
これで謎が解けました。
「これはガパオではない」と言っていたお客さんのご主人はバンコクで料理人をしていたと言っていました。
なので、使っていたのはガパオ・カーオやガパオ・デーンだったのでしょう。
日本でも、各地で味噌が違うとか、うどんの汁が違うとか、同じ料理名でも食材の違いは普通にあります。タイでも同じようなことがあってもなんら不思議ではありません。
今回のこの一件で、色々と見識を深めることが出来ました。
また、お客さんともこの結果を共有し、双方納得することが出来ました。
ガパオはホーリーバジルのタイ語名。
主にバンコクなど都市で料理に使われるのはラーマトゥルシーやクリシュナトゥルシー。(タイ語でガパオ・カーオ、ガパオ・デーン)
ただし、地方などでは違う種類のホーリーバジルも料理に用いられる。
ということ。
(もしタイの方やタイ料理に詳しい方でこの件で補足や指摘すべき点があればお教えください。)
来年はラーマトゥルシーやクリシュナトゥルシーも育ててみようかな!
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