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子どもによる大人マルシェへの挑戦
昨年末、2023年12月26、27日の2日間で
「子どもたちが挑む大人マルシェ」という企画を行いました。
これはどういう企画かというと、、
まず農園に来てもらって、
子どもたち自身で畑に入り、
野菜たちの様子を見て、
自分たちで野菜を収穫し、
それを食べ、
味を知ってもらう。
ここまでが1日目のスケジュール。
翌日は、自分たちが採った野菜で
東京の大崎のマルシェイベントに参加し、
自分たちでお店のディスプレイを考え、
自分たちで大人の人に野菜を販売する。
という2日間での企画です。
僕は正直、”モノを売る”ことが得意ではありません。
人からお金をいただく、ということになんだか申し訳なさや気後れのようなものを感じてしまうのです。
でもこの資本主義社会では、生きていく上で”お金”というものが必要になります。
お金に絶対的な価値があるとは思っていないし、お金があれば必ず幸せになれるとも思っていません。
ただ、それでもこの世界で普通に生きていくためにはお金は無視できないものです。お金を稼ぐというのは生きていくための力になります。
資本主義社会の仕組みを学ぶのに、”モノを売る”というのは最も基本的で分かりやすいもの。
この売買という行為は、なにも大人だけの専権事項ではありません。
子どもだって、学んでいいはずです。
商売というのは相手との信頼関係だったり、損益を考えた値付けだったり、いろいろと考えなければいけないこともありますが、まずやってみる。モノを売ってみる。それが関心や好奇心、向上心に繋がるきっかけになると思っています。
自分自身に商売への苦手意識があるからこそ、子どもたちには子どものうちに”モノを売る”という事を体験して欲しかったんです。
それともう一つ、大事なこと。
それは、食べものを買ってもらう、という事の難しさです。
当然、人は食べものがないと生きていけません。
誰しも食べものを食べて日々を過ごしているわけです。
みんな、食べものを必要としているはずなんです。売れるはずです。
でも、いざそれを買ってもらおうと思ったら、これが思ったよりかなり難しい。
子どもたちはこのくらいかな?というなんとなくの相場を考えて値段を付けていました。
実際にやってみると、この「相場感」というのは難しいんです。
そもそも基本的に野菜は安いんです。
前日、自分たちが畑で採った野菜たちを”これくらいの値段で売りたいな”、と思ってもこれがなかなか難しいものなんです。
破格の安さで売れば売れるかも知れない。
子どもたちがそういう値段を付けるならそれもいいと思って見ていましたが、そういう値付けはしませんでした。
どうして、スーパーや八百屋で売ってる野菜はあんなに安いんだろう。
そういう事を考えるきっかけになってくれたらいいな、と思って見ていました。
食べものは、野菜だって果物だって肉だって魚だって、時間をかけて育てて、途中、天気やいろんな虫や動物にも狙われて、なんとか守り抜いてやっと食べ物として売り物になるのに。
2日間の企画なので、種から育てて長い時間をかけて、というところまでは体感できないけれど、それでも何かを考えるきっかけの一つになるなら。
今回、売り上げは数千円になりました。
マルシェは12時〜19時までの7時間。
それと前日の収穫していた時間を合わせての売り上げです。
その売り上げはそのまま子どもたちに(お母さんを通じて)還元しました。
マルシェ当日は長丁場で途中飽きてしまったりした時間帯もあったけど、ちゃんと売り上げとして自分たちの頑張りが返ってくると嬉しいみたいですね。
またやりたい!と言ってましたよ、という嬉しいフィードバックもありました。
改善できるところは改善し、また企画しようと思っています。
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