まれおのプレイヤーズコンベンション静岡思い出日記 ~マルドゥパルヘリオン発進~
どうも、まれおです。
先日10/11〜13に静岡で行われたチャンピオンズカップファイナルラストチャンス予選とプレイヤーズコンベンション静岡に行ってきました。
久しぶりにnoteを書きます。最後にnote投稿してから一年ぐらい経っており、そろそろ新しく投稿したいなぁと思っていたところ、今回の静岡旅が楽しかったので投稿するのにちょうどいい!となりました。
ということで今回は静岡旅の思い出日記とラストチャンス予選、ないしはCCF本戦に臨むにあたって、今環境のパイオニアにどのように向き合っていたかと実際にラストチャンス予選、CCF本戦で使用したマルドゥパルヘリオンについて書きます。前半部分は旅の日記になるので、興味ない方は飛ばしていただいて、マジックの部分だけでも見ていただけると幸いです。
10/11 ラストチャンス予選
3連休前に仕事で有給を取り、石黒さんせごうさんぺにきの石黒軍団メンツを車に乗せて晴れる屋静岡で行われるラストチャンス予選へ。
最近は仕事が忙しく、有給とはいえ完全に仕事を会社の人に丸投げすることはちょっとな~と思い、会社の携帯を持って静岡へ向かっていたため、変な連絡こないでくれ~!とドキドキしながら家から出ました。
今回のラストチャンス予選は14時スタート。
一緒に行くメンバーには僕の地元に10時半ごろに来てもらった。いつも遠征に行くときはもっと朝早くに出発することが多いため、今回は時間的余裕があってよかった。(僕の地元集合で来てくれた皆に感謝)
愛知県から静岡県へは車で2時間かからないくらいで行けるので、静岡開催はありがたいですね。(まれお及び石黒軍団は愛知県に住んでいます)
ラスチャン予選に挑戦するのは僕と石黒さん。僕たちのラスチャン予選にせごうさんとぺにきがついてきてくれた。みんなで車の中で喋りながら向かうと2時間近い時間もあっという間ですぐ静岡に。
静岡に着いた後、車を止めてせごうさん、ぺにきと解散。僕と石黒さんは決戦の地、晴れる屋静岡へ。
晴れる屋静岡店内は大盛況。ラストチャンス予選の定員は68人だったが、予選キャンセルによる抽選待ちの方だったり、コンベンションの前乗りついでにお店に来ている方が多く、イベント前の熱気を感じました。
店内に知り合い、顔見知りの方も多く、各地のマジックプレイヤーが集合していて、明日からイベント始まるんだなぁという気持ちが沸々湧いてきました。イベント中楽しいんですけど、イベントが始まる前が一番ワクワクしますよね。
店内でラストチャンスに挑戦する人の顔触れを見ていると実力者の方も多い。参加者68人に対して抜けれるの4人のみ。中々厳しい部分があるなぁと思い、まぁなるようにしかならないな、という気持ちになった。
一応予選を抜けれなかった時のためにジャパンスタンダードオープンの予約はしていて、さらには好きなデッキが見つかっていたため、抜けれなかったとしてもスタンダード楽しむぞ!という気持ちでラストチャンスに臨むことにした。
そんなラストチャンスの結果は…
スイス8位抜けからSE1で勝利しギリギリ権利獲得!
チャンピオンズカップファイナルに参加できることになりました。
ラストチャンス予選
使用 マルドゥパルヘリオン
R1 ラクドス果敢◯×◯
R2 ラクドス異形化◯◯
R3 ラクドスデーモン◯×◯
R4 ラクドス果敢◯◯
R5 イゼフェニ××
R6 ジャンドミッドレンジ××
R7 青白コン◯◯
8位抜け
SE1 黒単デーモン×◯◯
6-2
R4までは4-0で調子がよかったが、あと一個勝てばIDで抜け確のところを1ゲームも取れず、落としてしまう。4-2した時点で「あ~、いつものやつね~」という気持ちになっており、オポ的にもちょっと厳しいかな、とも感じていたため、半分諦めモードに。それでも友人からのまだワンチャンあるで、という言葉とどう転んでも勝つだけだしやれることだけやろ~という気持ちでスイス最終戦に臨み、勝つことができた。
調子がいい時程、一度でもどこかで崩れた時、自分ではわかっていない部分でプレイの歪みが起きたり、不運のせいにして運命を呪ってしまう。しかし勝とうと意気込まない時ほど、なぜか上手くいく時がある。これを言語化するのは難しいけど、一つ言えるのは運がつきまとうゲームで必ずしも勝てると思わないこと。上手くいけばいいな、ぐらいの姿勢で挑むのがちょうどいい。少なくとも自分はそのタイプなんだな、と思った。
スイスを8位で抜けて運命の1戦。対戦相手は黒単デーモン。
僕の中でマルドゥパルヘリオンは黒単デーモンに有利のつもりだったので、SEに残っているデッキの中では他に当たるよりだいぶ大きかった。
1ゲーム目は落とすものの、そこから2ゲーム連取で勝利。最後までメンタルを崩すことなく、落ち着いた状態をキープできてよかった。
3ゲーム目はお互いハンデスを打ち合ってトップ勝負になり、僕が寓話を連続で引いて勝利。本当に運が良かった。自分が運が悪いなぁと感じることも多々あるが、きっとそれと同じぐらい運がいい時があるのだ、とも思えた試合だった。
ラストチャンスを終えた時点で21:30過ぎ。
R3の時点で16時半。静岡へ向かうときは開始時間が遅いと助かるなぁ、なんて思っていたものの、いざ始まり、最後まで対戦していると夜の予定に全然間に合わなさそうなことに気づく。R3の対戦相手の方と一緒に夜の予定やばいっすねって話をしたりしていた。(その方は奥さんと一緒に静岡に来ており、晩御飯食べに行く約束をしてたらしい。)
この日は20時から石黒生誕祭が開催予定だったが大会を終えた時点で21時半。全く間に合っていない。大会を終えて写真撮影をして、ホテルのチェックインが22時までだったので急いでホテルへチェックインしに行った後、走って生誕祭会場へ。
だいぶ遅れてしまったが、会場に到着すると皆さんが権利獲得を祝ってくれた。ありがて~。と思いながらリスト提出まであと1時間を切っており、ちょっと変えたい部分はあれど、時間もなくとりあえずそのままのリストで提出。メレーでのデッキ登録をいつもパソコンからコピペでやっていたため、かなり苦戦した。いつもスマホから登録してる人すごいな、と思った。
生誕祭には知り合いの人もいれば、初めましての人もいてちょっと緊張してしまったが、楽しく過ごすことができた。石黒さんの「人望」を感じた。
(本当はもっと呼びたい人もいたらしい)
僕個人としては様々な「お話」を聞いたことのあるのそのさんと飲んでみたかったので、一緒に飲めて嬉しかった。去年のプロツアーの時からの知り合いである吉岡さんと一緒に今の僕のマジックに対するスタンスとかどういう気持ちでやっているかとかのお話を聞いてくれた。ここ最近勝ててない自分の心の中の女の子がメンヘラになってしまうという話をしたら、のそのさんに「心の中の女の子をギャルにしよう」というお話をいただいて、それが今回の旅の中で一番心に残っている。ありがとうございました。感謝。次はもっとお酒を飲んで「お話」で聞いたことのあるのそのさんにも会ってみたいなと思った。
また、お酒の席ではちょっと離れてたりして喋れなかった人もいるので、今後のイベントとかではできるだけ人見知りせず、人に話しかけていこうと思った。
トーナメントが終わった日に飲み会とかご飯とか行けるのもイベントの醍醐味。そこまで楽しんでいけたらよりイベントを楽しめるよね。
そんな感じで静岡旅1日目は終了。ラスチャンも勝てて、生誕祭も楽しめてとってもいい一日だった。
10/12 CCF DAY1
前日の生誕祭が終わってホテルに戻ったのが0時半くらい。
そこからすぐ寝ようとしてなかなか寝れず、眠りに落ちたのが1時半ぐらい。起きたのが6時半ぐらい。前日おそらくアドレナリンが出まくってて中々寝れなかったものの、普段5時半起きの生活をしている関係で早く目が覚めてしまった。
同行者の皆さんとの集合時間まで時間があり、ホテルの近くに僕が利用している全国チェーンのジムがあったので1時間ぐらい筋トレ。最近3ヶ月ぐらい継続してジムに行っており、ルーティーンが崩れることを恐れていたため、遠征するときはジムの近くにあるホテルを選んでいる。何事も継続が力。
ジムを終えた後、ホテルでシャワーを浴びて、車で同行者を拾ってツインメッセ静岡へ。会場に向かうと色んな人にラスチャン抜けを祝ってもらう。
ありがてぇ。Xでも色んな人に祝福されて嬉しかった。みんな優しいね。
ファイナルの会場では見知った人がいっぱい。またこの大会に出れることにホッとした。
というわけでチャンピオンズカップファイナルDAY1へ
初日の結果は…
チャンピオンズカップファイナルDAY1
使用 マルドゥパルヘリオン
R1 ボロストークン◯×◯
R2 緑単信心×◯×
R3 ディミーアデーモンコンボ×◯◯
R4 ボロストークン◯×◯
R5 アゾリウスロータス◯×◯
R6 マルドゥパルヘリオン◯◯
R7 ラクドスミッドレンジ××
R8 オルゾフデーモン××
5-3 初日抜け
R2に厳しい緑信心にぶつかるも、そこから4連勝して5-1初日抜け確定!
からの0-2して5-3に転落。初日は抜けたものの全勝縛りでDAY2へ。
R6までは調子がよかったものの、R7、R8で踏ん張ることができず、無念。
とはいえDAY2に進出できたことはよかった。 TOP8の目は厳しそうだが、残りの対戦を全て勝てば一応PT権利圏内には入れそうだったので2日目は全勝を目指して頑張ることに。
チャンピオンズカップファイナル初日は5-3で終了。
車で静岡駅周辺に移動。静岡駅周辺はマジックプレイヤーの海だった。
晩御飯はせごうさんとりんたろうさんとむらっちょさんとおでんと餃子を食した。今回の旅は色んな人と関わることもテーマにしていたので3人と飲めてよかった。むらっちょさん色々ありがとうございました(意味深)
隣の席にちゅうそんさん、なかちかさん、なかしゅーさんがいて、余ったおでんをいただいた。ここのおでん美味しかった。ありがとうございます。
居酒屋から出た後はアイスじゃんけんでほんださんにアイス買ってもらってホテルに帰宅。DAY1はDAY2と違って開始時間が1時間早かったため、早めに寝るかーと思っていたが、アリーナを開いてみたらダスクモーンシールドのプレイインがやってるのを確認。ジョインしてみたらよさげなプールだったのでそのまま突撃。一発で抜けることができたので良い気分で眠りにつけた。
10/13 CCF DAY2
ファイナル2日目。
ほんださんせごうさん銀髪美少女yamiちゃんの兄を車に乗せて会場へ。
朝早かったが、体調はバッチリ。あとは勝つだけという状態。
DAY1と比べてだいぶコンパクトになったファイナルの柵の中に早めに入ってEWEヴィンテージを眺めながら、この柵の中にあるカードだけで一体どれくらいの資産価値があるんだろうなぁと思っていた。すごいゲームだ。
そして、初戦のペアリングが早めに発表されていたのでいざ対戦の席へ。
全勝縛りでPTのDAY2の結果は…
チャンピオンズカップファイナルDAY2
使用 マルドゥパルヘリオン
R9 黒単デーモン〇×〇
R10 ラクドスデーモン〇××
R11 黒単デーモン〇〇
R12 ラクドスデーモン〇××
2-2
トータル7-5
R10の時点で早々にPTの目は無くなり、R11で勝利して最終戦おこづかいチャレンジに挑むも、晴れプロの平山さんに敗北。おこづかいをゲットすることができませんでした。黒単デーモンには有利だけど、ラクドスデーモンには不利。というか練習不足が出てしまって、デーモン同系だからといって同じサイドボーディングをしてしまった結果、負けてしまったな、という感じでした。
今回のファイナルは7-5でフィニッシュ。PTの権利欲しかった!
何も得ることはできなかったけど、DAY1、DAY2共に楽しんで、いやな思いをすることなく、マジックをすることができたのでよかった。
デッキのカード半分ぐらい貸してくれたしゃかにきありがとう!
またデカいイベントでマジックがしたい。次のエリア予選も頑張ります。
ファイナルが終わった後はもらったチケットを使ったみんなのターボダウンをみたり、ちょこっとフリーした後に会場を後に。
ぺにきとせごうさんを車に乗せて帰宅!最高の3日間でした。
今回の旅を終えて
金曜日から日曜日までの長い旅が終わりました。
ラストチャンス予選を抜けたのはよかったものの、ファイナルでは結果を残せず、ちょっぴり悔しい結果に。ただ、愛知勢で顔見知りの方々でプロレイジーさん、アマハラさん、ゾーンさんがTOP8に入ったのは本当にめでたい。静岡勢のかえでさんもPT権利取って嬉しかった。
今回の会場だったツインメッセ静岡は自分が初めてGPに出た時の会場で、その時はマジック始めたての頃で誰も知り合いがおらず、ひとりで大会に出て、ひとりで会場を回って、ひとりでご飯食べて、ひとりで帰って、みたいな初GPでした。今は知り合いも顔見知りも増えて、会場で声かけてもらったり、対戦相手の方にまれおさんですよねって声かけてもらえたり、昔からずいぶん時間が経って、人との繋がりが増えたなぁとしみじみ思いました。
去年PTで負けてから中々上手いこと行かず、今回もラストチャンスまでファイナルの権利が取れなかったので次のエリア予選でも権利が取れなかったらちょっとマジックから距離を置こうかな、と思っていました。ただ今回ラストチャンスを抜けてファイナルに出れたのでちょっとだけ気持ちを持ち直しました。いつも成績を残されてる方と比べるとまだまだですが、これからも頑張ってプロツアー目指していきたいと思います!良い旅でした。関わってくださったみなさん、ありがとうございました!日記終わり!
パイオニア環境について考えたこと
ここからはラストチャンス予選に出るにあたってパイオニア環境について考えたことを書きます。
ラストチャンスが行われる前週までモダンの店舗予選に出ていたため、東京TC10/6で行われるラストチャンスの週からパイオニアに着手。MOでのパイオニアチャレンジの結果を参考に環境がどんな感じかふんわりとイメージした。
《10/6ラストチャンス予選前の環境イメージ》
・赤黒果敢が中心で2番手が青白コン
・その他色々なデッキで環境が構成
・1番手の赤黒と2番手の赤黒以外は目立ったデッキはないイメージ
・イゼフェニは強いと思っていたが、白系デッキが取っている赤黒対策の「真昼の決闘」がメインから入り始めたことによって厳しくなってしまった?
・青白コンが赤黒を意識して勝っているor青白が赤黒に強いわけではないが、赤黒を意識している雑多なデッキに対して青白が強い
大体こんなことをふんわり考えていた。
最初は赤黒果敢をMOリーグで回した結果、可もなく不可もなく。
環境で目立ってるだけあってデッキ単位でメタって来る人がいたり、過剰にメタカードを取られていたりであまり感触が良くない。それでもブン回れば勝つぐらいのデッキではあるかなーぐらいの感じ。
赤黒と青白を石黒さんと回したりした結果、青白のほうが勝つな、という結論に。他のデッキを試す時間もあまりなかったため、一回目のラストチャンスは青白で突撃することにした。
この週はふんわりと環境トップメタのどっち使えばいいか、と思っていたのでそこまで深く考えておらず、まあこれでいいか、というデッキ選択をした。
10/6 ラストチャンス予選 TC東京
使用 青白コン
R1 青白スピリット〇〇
R2 アブザンオーラ〇×〇
R3 ラクドス果敢 〇××
R4 青白コン××
2-2 Drop
メタ外と思われるデッキに勝ち、メタ上のデッキに負け。
練習もたくさんしたわけでもなく、デッキの感触も微妙で次の週も青白コンを使う気にはなれなかった。
また、ラストチャンス予選では青白コンの数自体は多く確認できたものの上位卓にはあまりおらず、抜けも0。
青白コンの強さに疑問が残り、代わりにラクドスとデーモンの強さが目立つ大会となった。
最後のラスチャンデッキが決まらない
東京でのラストチャンス予選を終え、月曜日。
ラストチャンス予選や他の国で行われた地域予選の結果を鑑みてデーモンを回してみることに。ラクドス果敢はMOで何回かリーグを回していたため、デーモンの強さがどんなものか試してみたかった。
ラストチャンス予選のデッキリストは公開されていなかったため、地域予選で1番勝っているデーモンをMOで回してみることに。
結果は1-4 2-3
初めて回したとはいえ、あまりにも感触が悪く、全く強さを感じなかった。全然使いたくないな、と感じでしまい、月曜の時点でデーモンを切ることに。
これは今回の調整における失敗の一つで、まず、使ったデッキが悪かった。黒t緑のデーモンはマナベースがあまりにも弱く、3マナ域が多く、ただでさえもっさり感じているところにファストランドや諜報ランドが4ターン目、5ターン目にタップインすることが多く、よりもっさり感を感じることが多かった。
緑を足している意味もほとんどエニグマに対するサイドボートの多さ、同系の部屋に対応しやすいところぐらいであまり強みを感じないし、バリューランドも多く取れず、強さを感じなかった。
少なくとも黒t緑デーモンを使うなら一回に抑えて、黒単や赤黒でもう一度リーグを回すべきだった。反省。
デーモンを切ったことで、青白コンを使う気がなくなっていた自分は必然的にラクドス果敢が選択肢に上がる。しかし、世界的に目立っていて、なおかつ最初のラストチャンス予選でも多くのプレイヤーが抜けているため、ラストチャンス予選、ないしは本戦でも使用する人はたくさんいる、と考えられてメタられそうだなと思い始める。どうせなら自分もメタる立場で行きたい。じゃあどういうデッキならラクドス果敢をメタりつつ、青白コンもそれなりに居そうな環境で戦えるかを考え始めた(この時点で月曜の寝る前)
1.ラクドス果敢に対して相手のサイド後のデッキにも対応できること
ラクドス果敢はメインこそクリーチャーをバットリでバックアップしてライフを詰めていくデッキだが、サイド後は《敵対するもの、オブ・ニクシリス》や《ウラブラスクの溶鉱炉》、《熱烈の神、ハゾレト》といった単除去だけでは対処できない多角的なカードが増える。
つまりサイド後は序盤を捌くために除去を増やしても、相手の攻めの軸をずらしたサイドカードにいいようにやられてしまうことがある。サイド後は除去を増やしつつも、相手のサイドプランにハマらないよう、自分が攻める側になるタイミングを早めにもってきたい。つまり序盤を除去で捌いた後にすぐに切り返す必要があると考えた。《敵対するもの、オブニクシリス》も《ウラブラスクの溶鉱炉》もターンが伸びるほど厄介になっていくため、その時間を与えたくない。
相手のカードを捌きつつ相手のライフを詰めれるデッキ、除去とクリーチャーのバランスが取れるミッドレンジが使いたいと考え始める。
2.青白コンにも強く立ち回れること
環境二番手である青白コン。日本では青白コンが好きな人はずっと使っているイメージで、前週のラストチャンス予選であまり勝っていなかったとしても、直前のラストチャンス予選で使う人はそれなりにいるだろうなと思っていた。青白コンに対して有効な戦略は軽いクリーチャーやマナコストが軽いリソースを稼げるカードをハンデスでバックアップすること。
ただし、現代の青白コンは記憶の氾濫やテフェリーといった強力なリソースを稼ぐカードが多い。こちらが稼いだリソースをものともしなくなってしまうことがある。(それがコントロールデッキではあるのだが)
リソースで勝負するより、基本的にはクリーチャーをハンデスでバックアップしてライフを詰めていかなければ、後々リソースの差は簡単にひっくり返されてしまう。
上に書いた2点を焦点に考えたところ、
・軽いクリーチャーで攻めれるデッキ
・序盤を軽い除去でしのげるデッキ
・ハンデスを使えるデッキ
クリーチャーをプレイしつつ、除去もハンデスも兼ね備えたデッキ。
僕が求めるデッキ。
つまり、ラクドスミッドレンジじゃね?
クリーチャーと除去とハンデスをバランスよく使えるデッキ。
それはラクドスミッドレンジ。
ただ、各種大会の結果を見ていると全く勝っていない。
みんな同じこと考えてそうだしなぁと思い、やっぱり微妙かなぁ。
不利なエニグマとかもいるにはいるし、フェニックスにも有利って感じはしなくなったしなぁと考えながら、月曜日は睡眠。
そして次の日の朝、xでよく勝っているデッキを見つける。
これがマルドゥパルヘリオンとの出会いである。
マルドゥパルヘリオンに搭乗
MOリーグで24-1の成績を出していたマルドゥパルヘリオン。
ここまでの記録は中々ないため、(デッキの構成を変えたが)本物かどうか試すためにMOリーグへ。すると…
1ゲームも落とさず5-0。赤黒果敢や黒単デーモンにも苦なく勝利することができた。この時点で水曜日の夜。木曜日にはデッキを完成させなくてはいけなかったため、このリーグの感触を元に使うデッキを確定。
ラクドスミッドレンジの要素を濃く持ちながらも、一撃必殺を持っていること、さらにサイドボート後のプランニングにも手応えを感じ、マルドゥパルヘリオンを使うことにした。東海あの人最強!東海あの人最強!
デッキの中身 構成の理由
ラストチャンス予選とファイナルで使ったリストはこちら。
Deck
2 Battlefield Forge
1 Sulfurous Springs
2 Blood Crypt
2 Godless Shrine
4 Sacred Foundry
4 Blackcleave Cliffs
4 Concealed Courtyard
1 Swamp
1 Kroxa, Titan of Death's Hunger
4 Greasefang, Okiba Boss
4 Fatal Push
4 Thoughtseize
4 Parhelion II
2 Skysovereign, Consul Flagship
4 Bloodtithe Harvester
4 Fear of Missing Out
3 Overlord of the Balemurk
2 Bitter Triumph
4 Fable of the Mirror-Breaker
3 Blightstep Pathway
1 Raucous Theater
Sideboard
2 Unlicensed Hearse
4 Duress
2 Reckoner Bankbuster
2 Torch the Tower
2 Ob Nixilis, the Adversary
1 Chandra's Defeat
1 Abrade
1 Vanishing Verse
※英語のリストですいません。
リストの特徴は土地の枚数が24枚、白マナの数が少なく、黒マナが多い。サイドボードに白いカードがほとんど採用されていないことだ。
まず土地の枚数が24枚なのは3マナ目を絶対引きたいから。あとはクロクサの2枚目があんまり好きじゃないからだ(これはマジで個人の感想)
現代マジック、3マナのカードがとても強い。マルドゥパルヘリオンに置いては《鏡割りの寓話》や《大牙勢団の総長、脂牙》などが強力な3マナのカードとなるわけだができるだけテンポよくプレイしたい。
《税血の収穫者》や《逸失への恐怖》等でルーティングできるとはいえ、土地を引けるかは不確定な要素だし、血トークンを切ってルーティングすることはテンポを損することが多い。
アブザンパルヘリオンと違って2ターン目にランドを探しやすいわけでもない。
最近のマジックではフラットはなんとかなるがスクリューは何とかならないことも多い。多めに引いたランドをルーティングすることで帳尻を合わせることが大事だと思ってランドの枚数を増やすことにした。
続いては色マナの枚数について。黒18枚赤17枚白12枚。世に出ているリストのほとんどはサイドボードに白いカードが多く採用されているため、白マナが多めに構成されているが、僕のデッキはサイドボードに白いカードをあまり採用しないことでギリギリまで白マナを減らしている。
そうした構成にしている理由はこのデッキの2アクションにはほとんど黒マナが2つ絡むこと。ここから黒マナの枚数を増やすことを考えた。
メインボードに置いて《思考囲い》+《致命的な一押し》、《税血の収穫者》+《思考囲い》or《致命的な一押し》など黒マナを2つ要求する展開は数えればいくらでもあるが白マナはどこまでいっても《大牙勢団の総長、脂牙》しか使わない。
《パルヘリオンⅡ》をプレイするときには流石に白マナ2つでないことはない。というかほとんどプレイしない。大体手札から捨てる。
後ほどサイドボードの構成についても記載するが、白いカードがサイドボードにあまりいらないと思ったため、それならば白マナを限界ギリギリまで減らしてもいいだろうと思った。諜報ランドも赤白ではなく赤黒にしたのは1ターン目に置いた際に、次のターンに黒マナを確実に捻出するため。
実際ラストチャンス予選とファイナル本戦を通して白マナが出なくて困ることは一つもなく、ここは自分の考えたとおりに上手くいった部分だと思った。
最後はサイドボードについて。
サイドボードの特徴は白いカードの採用が多色カードの《消失の詩句》1枚のみというところ。
世の中にあるマルドゥパルヘリオンのリストは《ポータブルホール》や《第三の道のロラン》、《機械の母、エリシュノーン》といったどちらかと言えば攻めるというよりかは受けるカードや対策カードに対する対策といったカードが多く感じた。
自分の中でサイド後は相手の墓地対策等を対策するのではなく、少し軸をずらして攻めることによって、相手が対策カードを引いた際にそれが無駄牌になりやすいようにサイドチェンジするのがいいと思った。サイド後はコンボ要素を減らして、《敵対するもの、オブ・ニクシリス》や《勢団の銀行破り》などといったメインボードから少し軸をずらした攻めができたり、リソースを取れるカードを入れることによって、《大牙勢団の総長、脂牙》をケアした相手のサイドボードをずらすことによって見えないアドバンテージを得ることを意識した。
理想はハンデスで《税血の収穫者》、《逸失への恐怖》をバックアップし、《鏡割りの寓話》や《敵対するもの、オブ・ニクシリス》等の軽くて強力なカードでプレッシャーを与えつつ、相手が隙を見せたら《大牙勢団の総長、脂牙》+《パルヘリオンⅡ》でゲームを一気に終わらせることだ。
サイドボードの採用理由
正直メインボードはマナベース以外ほとんど他のリストと一緒なので特に語ることがないため、サイドボードについてお話しします。
《塔の点火》2枚
この枠は《ポータブルホール》だったわけですが、ラクドス果敢を見るのであればインスタント除去の方がいいなと思い、採用。
《ポータブルホール》はサイド後に《未認可霊柩車》や《勢団の銀行破り》を触れるという利点があるが、サイドボード後は軸をずらす、という考え方でプレイしているため、対策に対する対策は不要と判断。協約が必要とはいえ、同系の《大牙勢団の総長、脂牙》や黒系ミッドの《止まらない斬鬼》をスマートに除去れるのもグッドポイントだった。
《強迫》4枚
追加のハンデス。コントロール相手にはハンデス8枚体制が一番勝つ。軽いクリーチャーをハンデスでバックアップして勝つ。という目的のため4枚フル投入。黒単デーモンなどの《不浄な別室》など置かれると対処しづらいカードを抜けると嬉しい。
《削剥》1枚
対策カードの対策は不要と書いたが、クリーチャーにも当たるインスタント除去でとしても使用できる削剥を採用。インスタントタイミングで《未認可霊柩車》を破壊したりすることができるのはグッド。ラクドス果敢のサイド後の《ウラヴラスクの溶鉱炉》を割れたりするのも地味に強い。同型に対しても入る。見た目よりは活躍する燻銀だった。
《チャンドラの敗北》1枚
ラクドス果敢相手に1マナの除去は1~2枚以上引きたいため採用。サイド後の《敵対するもの、オブ・ニクシリス》にも当たるのが地味に強い。ほぼ専用サイドカード。
《勢団の銀行破り》2枚
相手が《大牙勢団の総長、脂牙》に対して除去を構えている時に出すと幸せな気持ちになれる。リソースになってもよし、攻めてもよし。カウンターが一つも減ってないこのカードで3回どついて勝ったゲームもあった。流石スタンダード禁止カード。幅広い使い方ができる。
《未認可霊柩車》2枚
あまり言うことがない。とりあえず入れとけ墓地対策。同系やイゼットフェニックスの存在を考えるとデッキから抜くことはできなかった。当たったデッキほとんどこれか《安らかなる眠り》が入ってて、みんな墓地対策をすることは絶対忘れないよなぁと思った。
《消失の詩句》1枚
今の環境大体何でも触れるカード。ラクドス果敢や黒単デーモンなど、トップメタに採用されているほとんどのカードに有効である。このカードを採用するために色をタッチしているオルゾフデーモンも存在していたり、環境にマッチしているカード。次出ることがあればこのカードをメインも含めて2~3枚採用したい。
《敵対するもの、オブ・ニクシリス》2枚
今回のMVPかもしれない。サイド後の軸をずらして攻めるカードとして活躍。青白コンはもちろん中速以降のデッキ対して有効。ラクドス果敢やラクドス異形化のサイドボードを見て採用したが大正解だった。対戦相手の視点からすると《大牙勢団の総長、脂牙》に対して除去を残さなくてはならない関係で2マナクリーチャーが除去されずに3ターン目を迎えて、犠牲で2体並ぶことも多く、サイド後の軸をずらす、といった部分をこのカードがかなり務めてくれた。
以上、サイドボードはこんな感じで採用していました。
ファイナルの結果まとめ
チャンピオンズカップファイナルDAY1&DAY2
使用 マルドゥパルヘリオン
R1 ボロストークン◯×◯
R2 緑単信心×◯×
R3 ディミーアデーモンコンボ×◯◯
R4 ボロストークン◯×◯
R5 アゾリウスロータス◯×◯
R6 マルドゥパルヘリオン◯◯
R7 ラクドスミッドレンジ××
R8 オルゾフデーモン××
R9 黒単デーモン〇×〇
R10 ラクドスデーモン〇××
R11 黒単デーモン〇〇
R12 ラクドスデーモン〇××
7-5 45位にて終了。
初日は予想していたメタゲームに近かったが、上位デッキとは中々当たらず。勝てると思っていた黒単デーモンには勝てたことはよかった。
2日通して負けたマッチアップは緑単信心,ラクドスミッドレンジ,ラクドスデーモン×2,オルゾフデーモン。
緑単信心とオルゾフデーモンに関してはちょっとつかなかった部分があったかなと思う一方、ラクドス系に3つ負けてしまったのはサイドプランのミス。《鏡割りの寓話》と《不浄な別室》といった強力なカードの枚数が多いデッキには、軸をずらしてじっくり戦うより、パルヘリオンぶっぱプランを継続するべきでした。黒単デーモンとラクドスデーモンは全く違うデッキという認識が足りず、練習不足が出てしまった感があったので、敗北も致し方なし。今後の糧にしていきます。
終わりに
いかがでしたでしょうか。こんなに文章を書いたのは久しぶりです。
前回のnoteを出してからもちょくちょく書いてはいたのですが、いつも途中でやめてしまっていましたが、今回は勢いに任せて書ききることができました。それぐらい今回のプレイヤーズコンベンションに向けての準備やラストチャンス予選、ファイナルが楽しかった。すべての人に感謝したい。
つたない文章ではあったと思いますが、だれか一人でもよかった、と言ってもらえたら嬉しいです。今後もたまに書けたらいいな…
次のイベントは2月の幕張メッセ。その前にモダンのエリア予選を抜けないと!イベントが終わったらまた次のイベントに向けて走り出す、滑車の上を走り続ける僕たちはハムちゃんずなわけですが、もう2度とやらんわこんなクソゲー!となっても気が付いたらやっているマジックをこれからも楽しんでいきたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。またどこかで!