エリア予選を抜けた《スカイクレイブの亡霊》ボロスエネルギーとメタゲームと自己顕示欲の話
エリア予選抜けました
みなさんこんにちは。まれおです。
11/9に193大須店(名古屋)で行われたエリア予選を抜けました。
https://x.com/193osu/status/1855188812474798159
今回使ったのはボロスエネルギー。しかし世間的によく使われているリストとは大きく違う点がある。
それはメインボードに《スカイクレイブの亡霊》を採用していること。
そしてサイドボードに《湧き出る源、ジェガンサ》を採用していない(できない)点である。
前回のファイナルが終わった後、モダンで行われるエリア予選にて使用するデッキのことを考え始めた。
↓前回ファイナルについてのnote(宣伝)
https://note.com/mareo_mtg/n/n93db4644d923?sub_rt=share_pw
考え始めたといっても自分の中ではエネルギー系の攻めるデッキを選択することがほぼ決まっていて、ボロスにするか、マルドゥにするか、という状態だった。
店舗予選に出ていた時はマルドゥエネルギーを使っていたものの、直近のMOチャレンジ等の大会結果はボロスエネルギーばかりが勝っていて、結果だけ見るとマルドゥエネルギーよりボロスエネルギーの方が良さそうという考えに。
マルドゥエネルギーはそれなりに回していて知見もあったため、とりあえず適当なリストを拾ってボロスエネルギーを回してみるかと思い、goldfishでいい感じのデッキリストを探していると《スカイクレイブの亡霊》入りのボロスエネルギーがMOチャレンジで優勝しているのを発見。
こんな形のボロスエネルギーもあるんだな、と思い、通常のボロスエネルギーを回すことをやめて、《スカイクレイブの亡霊》入りのボロスエネルギーを回してみることに。その結果、エネルギー系ミラーにおける対戦で感触がよく、《スカイクレイブの亡霊》の採用によってエネルギー系ミラーに対して有利を取れていることを感じた。
トップメタになることが予想されるエネルギー系ミラーで有利を取ることができるのであれば《スカイクレイブの亡霊》を採用したボロスエネルギーを使うことは肯定されるのではと考え、《スカイクレイブの亡霊》型ボロスエネルギーを調整することに。
最終的に抜けたエリア予選を抜けたリストはこちら↓
《スカイクレイブの亡霊》型ボロスエネルギー
メインボード
2 《平地//Plains》
1 《山// Mountain》
2 《霊気拠点//Aether Hub》
4 《湿地の干潟// Marsh Flats》
4 《乾燥台地//Arid Mesa》
2 《吹きさらしの荒野//Windswept Heath》
3 《聖なる鋳造所//Sacred Foundry》
3 《優雅な談話室//Elegant Parlor》
2 《栄光の闘技場//Arena of Glory》
1 《記念碑的列石// Monumental Henge》
4 《オセロットの群れ// Ocelot Pride》
4 《魂の導き手//Guide of Souls》
4 《ナカティルの最下層民、アジャニ//Ajani, Nacatl Pariah》
4 《色めき立つ猛竜//Amped Raptor》
4 《火の怒りのタイタン、フレージ//Phlage, Titan of Fire's Fury》
3 《スカイクレイブの亡霊//Skyclave Apparition》
4 《電気放出//Galvanic Discharge》
4 《一つの指輪//The One Ring》
2 《ゴブリンの砲撃// Goblin Bombardment》
3 《静牢//Static Prison》
サイドボード
2 《減衰球// Damping Sphere》
1 《攪乱のフルート//Disruptor Flute》
1 《ドラニスの判事//Drannith Magistrate》
2 《血染めの月//Blood Moon》
1 《オアリムの詠唱//Orim's Chant》
2 《スレイベンの魔除け//Thraben Charm》
2 《除霊用掃除機// Ghost Vacuum》
1 《砕骨の巨人//Bonecrusher Giant》
2 《敏捷なこそ泥、ラガバン//Ragavan, Nimble Pilferer》
1 《未認可霊柩車//Unlicensed Hearse》
なぜ《スカイクレイブの亡霊》?
この構成はミラー有利です(本当は有利ではない)
上記はよく起こることだ。しかし今回エリア予選で使用した《スカイクレイブの亡霊》採用型ボロスエネルギーを使用して対戦したエネルギー系ミラーの戦績は練習段階でのマッチとエリア予選でのマッチを合計して最終戦績13勝4敗と大きく勝ち越すことができた。
エネルギー系ミラーにおいてゲームの要点になりうる要素は大きく分けて5つほどになると自分は考えている。
①《魂の導き手》が場に残る
→クリーチャーのサイズが上がって飛行によるアタックをブロックできないコンバットが行われること、また《魂の導き手》にはライフを回復する能力もあり、すれ違いのダメージレースも基本的に成り立たなくなってしまう。
②《ゴブリンの砲撃》と《ナカティルの最下層民、アジャニ》が場に残る
→《ゴブリンの砲撃》を介していつでも《ナカティルの最下層民、アジャニ》変身させることができ、変身後はアジャニの0能力による盤面構築+火力と《ゴブリンの砲撃》による直接ダメージorクリーチャー除去によって盤面とライフに大きな差がついてしまう。
③《火の怒りのタイタン、フレージ》が場に残る
→言わずもがなだが、対処できなければすぐゲームが終わってしまう。一度除去してもすぐ盤面に戻ってきたり、《栄光の闘技場》の督励能力による速攻付与からのアタックでライフも盤面もぐちゃぐちゃにされてしまう。
④《一つの指輪》が場に残る
→これも言わずもがなだが、圧倒的リソース差が発生し、ゲームが崩壊してしまう。たまに何も引かないとライフルーズ能力が負ける要素になりうる。(ほとんどない)
⑤《色めき立つ猛竜》を片方のプレイヤーだけが多くプレイする
→リソース差が大きくなる。もちろん不発する時もあるが、直接的なカードアドバンテージを得るカードは《一つの指輪》以外だとこのカードのみなので、相手だけたくさんプレイされたら、こちら側はジリ貧になってしまう。
以上、上記のような要点がある(と思っている)
また、①から順に対処をしやすいとも考えている。
(②の《ゴブリンの砲撃》は対処しずらいが、《ナカティルの最下層民、アジャニ》は除去しやすいため、②としている)
各要点の対処の手段は
① 除去
② 《ゴブリンの砲撃》にはエンチャント除去、《ナカティルの最下層民、アジャニ》には除去
③ 墓地対策、除去で一度対処(墓地にカードがあるとすぐ戻ってくる)
④ アーティファクト追放(具体的にはよくサイドに取られている《悪魔祓い》)、マルドゥであれば追加でハンデス。
⑤ 相手にとって都合のいいカードが捲れないことを祈ることでしか対処不可。捲れ次第。連打された挙句、捲れが強いとどうしようもない。
ただし、《色めき立つ猛竜》のプレイに関してはただプレイすればいいというわけではないので、状況によってプレイタイミングを変えないと敗北に繋がる要素にもなりうる。
正直⑤の要素はどうしようもないが、他の要素は状況によって必要なカードが引けていれば対処可能である。
ただし、ゲーム間における要点が①〜⑤もあるため、各要点の状況において、そのタイミングで必要なカードが引けず、別の状況において必要なカードしか引かない場合も起こる。
例えば相手の盤面に《魂の導き手》がいる状態で《除霊用掃除機》や《悪魔祓い》を手札に抱えていても、盤面に影響を全く及ぼすことなく、相手にクリーチャーを展開されてダメージレースで敗北することもあるし、逆に《電気放出》を持っていても、相手の墓地にカードがたくさんある状態で《火の怒りのタイタン、フレージ》をプレイされた場合、1回除去してもまたすぐ盤面に戻されて敗北することもある。
今回例として挙げたのは極端な状況ではあるが、エネルギー系ミラーの対戦における要点はいくつかあり、それぞれの要点が少しづつ軸をずらした形になっているため、各要点に対処するために必要なカードを要所で引くことが求められる。 しかし各場面に対処するカードは、必要な場面に引けたら嬉しいが、不必要な場面に引いてしまうと、負けに直結してしまう可能性がある。
その点《スカイクレイブの亡霊》はその各場面の状況において、①〜④の要素全てに介入でき、もっとも対処したいカードを触ることができる。エネルギー系ミラーにおいては《湧き出る源、ジェガンサ》以外の全てのカードを対象に取れるため、《スカイクレイブの亡霊》はエネルギー系ミラーにおける強力な後出しカードとなる。
また《一つの指輪》を触れるカードをボロスエネルギーがメインから採用していることが少なく、このデッキはメインから相手の《一つの指輪》に《スカイクレイブの亡霊》で対処できるため、自分だけが《一つの指輪》をプレイできている状況になることも多く、メインの勝率は特に良くなっている。
相手の取ってくるどのプランにも対応しやすいのがこのリストの特徴。
エネルギー系ミラーを意識するのであれば、《スカイクレイブの亡霊》型のボロスエネルギーはおすすめできる。ただし、もちろんデメリットも存在する。
・《湧き出る源、ジェガンサ》を相棒として使用することができない。
→ロングゲームになった際に影響が出ることはある。しかし、《一つの指輪》の圧倒的なリソースによりあまり気にならないことのほうが多かった。
《栄光の闘技場》を絡めた5点速攻パンチは魅力的だが、個人的に《スカイクレイブの亡霊》を採用するバリューのほうが高いと感じた。また、相棒を公開しないことにより、相手のキープが変わるかもしれない(これは本当にどうでもいい要素) 無くても勝てるものの、無いことで負けることはあるな、と感じる部分でもある。
・《血染めの月》や《敏捷なこそ泥、ラガバン》等コンボ系デッキに強いカードをメインから採用していないため、エネルギー系以外のデッキへの耐性が少し落ちている。
→エネルギー系ミラーに寄せることによる弊害。環境はエネルギー系デッキとそれに対抗するコンボデッキという構図のため、コンボデッキに当たると《スカイクレイブの亡霊》が足を引っ張る可能性は高い。元々ボロスエネルギーはメインのコンボ耐性が低いが、より負けやすくなっている。メインは目を瞑ってサイド後何とかするしかない。もちろん自分と相手の動きの噛み合いによっては勝つので、コンボに当たったら諦めるというほどではない。
上記にあげたことがデメリットとなる。このデメリットとエネルギー系ミラーに有利というメリットを天秤にかけた結果、このリストを使うことに決めた。エネルギー系ミラーに自信がない方で、通常のボロスエネルギーやマルドゥエネルギーよりもエネルギー以外のデッキに負けやすいリスクを背負ってでもエネルギーに勝つ!という気持ちの方にはおすすめだ。
しかし、自分がエネルギーを使う上で1番おすすめするのは、市川ユウキさんがnoteを上げていたマルドゥエネルギーである。
ここからはなぜ自分がエリア予選を抜けたリストをおすすめせず、他の方のリストをおすすめするのか自分の考えを書こうと思う。
メタゲームを信用することの危うさ
今回のエリア予選に出場するにあたって、エネルギー系がメタゲームの中心になるだろう、と考えた。
この考えはきっと間違ってはいない。
実際、エリア予選に出て周りを見渡すとエネルギー系デッキを使っている人は多いし、エネルギー系デッキで予選を突破しているも多い。
では、エネルギーに有利なデッキや有利なカードを多く入れたデッキを持ち込むことは肯定されるでしょうか。自分はあまり肯定できなかった。
元々そのデッキが強ければ問題はない。正確に言うとデッキの強さ、根幹がしっかりしていない限り、「エネルギーに勝てるデッキ」や「エネルギーに有利な構成」はエネルギー以外の他のデッキに負けることが多いと思っている。そもそも本当に「エネルギーに勝てるデッキ」、「エネルギーに有利な構成」になっているのか疑う必要もある。
どちらかを立てればどちらかが立たないという典型的なパターンに加え、そもそもデッキの強さがないとトーナメントを勝ち切ることはできない。
エネルギー系がトップメタで使用者数が多いといっても一回の大会でそれらトップメタに当たる回数は何回だろうか。
エリア予選の対戦数は大体6〜9回だとして、その中で何回エネルギー系デッキに当たるだろうか。
対戦相手が持ち込んだエネルギー系デッキを狙ったデッキと当たった時、そのデッキに勝てるだろうか。
モダンというフォーマットは昔から同じデッキを使って遊んでいる人も多く、「環境」に関係なく、自分の好きな信じたデッキを持ち込む方も多くいる。
その人に当たった時、自分のデッキは有利だろうか。
自分の持ち込んだデッキはエネルギー系以外のデッキに強いデッキだろうか。
もちろんメタゲームはエネルギーを中心に動いているので、エネルギーを見ることは悪いことではない。でも、エネルギーに全然当たらないことなんて高頻度で起きる。その結果、「エネルギーに勝ちにきたのに、他のデッキに当たって負けた」ということがよく起きる。大会で勝つ、ということを目標にするのであれば、まずはメタゲーム関係なく、強いデッキを選ぶことが大事。
エリア予選初週私のデッキはこのような形だった。
メインは《稲妻》を2枚抜いて土地を1枚増やすこと、《電気放出》を4枚にした方がよかったな、と思うこと以外特に不満はなかった。しかしサイドは大失敗だったと思う。
練習段階で青ベルチャーがMOの大会で勝ち始めていることを踏まえ、石黒さんに青ベルチャーを回してもらった結果、自分の想像以上に強いことが発覚。エリア予選で使う人もそれなりに増えることを予想。
青ベルチャーに対するサイドボードを考え、妨害系の呪文で相手のアクションにリアクションするより1ターン目に何かしらのクリーチャー→2ターン目《白蘭の幻影》でクロックを用意しつつ、相手の動きを遅らせて、ダメージを通しきるプランを取ることが1番良さそうだ、と感じたため、サイドに《白蘭の幻影》を3枚取った。元々その枠は《血染めの月》だったりしたが、《白蘭の幻影》でもトロンだったり、ドメインにも一応入るしまあいいか、という思いだった。
メインはエネルギーに有利、サイドは増えるであろうベルチャーに寄せた、これなら勝てるやろ、という漠然とした気持ちだった。
結果として初週はボロ負け。
2日通して同じリストを使った結果、狙っていたエネルギーには全勝したものの、他のマッチは全て負けてしまった。
増えると思っていた青ベルチャーにも当たらず、《白蘭の幻影》が《血染めの月》だったらドメインや青トロンに勝てたかもしれなかった。
これは運が悪かったのだろうか。もちろんそんなことはない。自分の考えたメタゲームのためにデッキを構成して持っていった結果、当てが外れた。それだけのことだ。
今回の経験を経て、私はメタゲームは存在しているようで存在していないものだと考えるようになった。
先日、八十岡 翔太さんがメタゲームに対する考え方に関して触れている記事が公式のカバレージに掲載されていた。
今回のエリア予選での経験を通して、この記事で書かれていることがより深く理解できた気がした。
メタゲーム予想は僕たちプレイヤーが大会に挑むにあたって大きな指針になる。ただし、それは指針になるだけで、その通りに対戦が起きるわけではないことを考慮した上で、自分の使うデッキやその構成を考えなくてはならない。
現状のモダンはボロスエネルギーが中心となり、そこに有利を取ることができるコンボデッキが増えた。
さらにそこからエネルギー系デッキが環境の変化に対応するために、マルドゥにしてハンデスを使ったり、ジェスカイにしてカウンターを採用したりと、環境に合わせてデッキの構成が姿を変えていった。
そのような環境の変化の中ではエネルギーに対して有利を取れるが、コンボ系デッキに不利が付いてしまう《スカイクレイブの亡霊》型のボロスエネルギーを使うことは悪くないが良くもないという結論になる。
《スカイクレイブの亡霊》を採用したリストは少しづつ数を減らし、現在MO上でほとんど見かけなくなってしまった。(元々そこまで多いわけではなかったが)
MO上ではプレイヤーが環境に対してコミットするスピードが早く、《スカイクレイブの亡霊》が使われなくなったということは、環境に対して良くない構成だ、という判断を多くのプレイヤーがしたということだ。
マルドゥエネルギーはハンデスを採用することにより、エネルギー系デッキに勝ちに来ているデッキにも対抗できるようになっている。
何と当たるかわからないモダン環境においては特定のデッキに対して有利!よりも満遍なく戦える、いわゆる丸い構成をしているデッキの方が最終的な勝率は上がると思う。これがマルドゥエネルギーをおすすめする私の考えである。
結局なぜこのデッキを使ったのか
《スカイクレイブの亡霊》を使用したリストには「悪くもないが、良くもない」という結論を下したし、マルドゥエネルギーが良さそうという考えも持っていた。
ではなぜ僕は《スカイクレイブの亡霊》入りのボロス使用したのか。
エネルギーに対して有利になっているからというのが大きな理由ではあるが、それよりも優先してしまった部分がある。
それは自分の自己顕示欲を満たすことだ。
皆さんは他の人が使ってないデッキやカードで勝ちたい、と思ったことはないだろうか。僕は今でさえ競技的にマジックをプレイすることが増え、そういった感覚は極力遮断してきたが、(たまに滲み出る)元々はオリジナルデッキを考えたり、他の人が使っていないようなカードを探すのが好きだった。
俗に言う「オタクカード」を中心にデッキを組んだり、限定的な状況でしか強さを発揮しないカードをピン刺ししたりするのも好きだった。
現代ではMOやMAGIC ARENAの存在により、世界各地で膨大な試行回数が行われている。その過程を経て生まれた強力なデッキリストを誰でも手に入れることができる。
そんな中で自分だけしか見つけていないデッキやその構成、カードなんて中々出てこない。世界のどこかで誰かが試していて、本当にそのデッキやカードが強いならすぐに誰もが使い始めるからだ。
今回の《スカイクレイブの亡霊》入りボロスエネルギーはエリア予選で使う人がほとんどいないだろうと思い、使用者のいなさそうなこのデッキで勝ちたいという気持ちがありつつも、コンボ系やエネルギー系以外のデッキに対して勝率が下がっている点は気付いており、一週目のエリア予選での経験を経て、どんなデッキと当たるかわからないモダン環境ではハンデスを使用できるマルドゥエネルギーの方が総合的に優れているのではないかという考え。持ち始めていた。
もちろん自分は競技的にマジックをプレイしているプレイヤーなので、せっかく店舗予選を抜けて出場できるエリア予選でただただ自己顕示欲を満たすためだけにこのデッキを使用するわけにはいかない。
色々考え、使う理由を絞り出した、そして下記の理由で2週目も使うことを決めた。
①エネルギー系ミラーに有利を取れる「ボロスエネルギー」
→これが1番の理由。初週のボロ負けを経ても、自分の中でミラーに有利だという感覚は変わっていない。
そして、デッキの根幹は「ボロスエネルギー」のため、ミラー以外でも「ボロスエネルギー」の強さを出すことができれば問題ない。
②デッキ構成にかかわらず、エネルギー系ミラーにそれなりな自信があった。
→店舗予選からエネルギー系デッキを使って貯まっていた知見+他の人の意見を吸収した結果、プレイはもちろん、マリガンや各デッキに対するサイドボードに自信があった。あまり対戦に自信を持つことはないが、今回に限っては勝率が高いこともあって、漠然とした「やれる」という感覚を持っていた。
③市川ユウキさんが「マルドゥエネルギー」を解説しているnoteを出した。
→これが大きかった。日本におけるNo.1マジックストリーマーの市川さんが出すデッキガイドの影響力は大きく、エリア予選に参加する多くのプレイヤーが参考にするだろうと思った。そして、《スカイクレイブの亡霊》型ボロスエネルギーはマルドゥエネルギーに有利がつきやすいため、マルドゥエネルギーが増えるのであれば、より勝ちやすくなると感じた。
④人と違うことを恐れすぎないようにするため
→競技的にプレイする、ということは基本的に合理性を求め、勝つためのデッキ選択やカード選択を行う。特定のデッキやカードで勝ちたい!という気持ちを持って競技に望むプレイヤーの方もいるとは思うが、基本的に「勝利」を目指すのであれば、情を捨てて、勝つことだけを考えた選択をすることが1番大事である。(好きな遊び方で楽しんでいる方を否定するつもりは全くありません)しかし、合理性を考え、勝つことだけを考えると、多くの事象に対して否定的になることが多い。否定的な気持ちをもちすぎると自由な発想が少しづつ失われていき、新しいことに対する考え方が歪んでいくと感じている。
デッキリストが世界中で共有される現代では、あまり使用されていないカードに対して否定的な感情になることが多い。もちろん、世界中に色んなプレイヤーがいる中で誰にも使われていないカードが強いことは稀である。しかし、《スカイクレイブの亡霊》はあまりにも感触がよかった。
今後競技マジックを続けていく上で、ブレイクスルーを発見する力をつけていかなくてはならないと思っているため、今回の自分の感覚があっているか、間違っているか、確かめるためにもこのデッキを使うことを肯定した。
もちろんこのデッキを使って勝ったからと言って自分の考えが正しい、となるわけではない。しかし勝つことでしか自分の考えの正当性を証明することは難しい。
以上の理由からマルドゥエネルギーの方が総合的に優れていると思いつつも、《スカイクレイブの亡霊》型のボロスエネルギーを使うことによる利点と僕の中での自己顕示欲を満たしたいという気持ちがギリギリ許容できる範囲と合致した結果、《スカイクレイブの亡霊》型のボロスエネルギーを使うことに決めた。
この時点で、半分は博打に出ているような状況である、と自分の中でも認識していた。エネルギーに当たり続けることができればエリア予選を抜けることができると思ったし、あまりエネルギーに当たることができなければ、抜けられなくてと仕方がない、と思った。
ただ最終的に自分の中で納得のいく選択だったので、後で後悔することだけはない、ということも感じていた。
そして望んだエリア予選2週目。
有利としていたボロスエネルギーに負け、不利としていた青ベルチャー2連戦を勝利し、エリア予選を突破することができた。
今回のnoteで散々書いてきたことと実際に起きたことが全くの逆だが、こういうこともあるのがマジックの不思議である。
どれだけ色んなことを考えても、最終的にどうなるかはよくわからない。なのでいろんな考えを取り込んだ上で、自分の信じる方向に進んでいくようにしよう、と思ったエリア予選だった。
終わりに
いかがでしたでしょうか。エリア予選を抜けられた方がよく投稿しているnoteと違って、デッキの解説等はあまりしておらず、僕の頭の中を書き殴ったnoteです。
デッキに関することを期待して読んでくださった皆さんはすいません。有料部分に些細ではありますが、僕が練習期間に対戦したアーキタイプとその勝敗、そして環境に存在するデッキのマッチアップに対する有利不利を乗せておきます。(なぜ有利不利がつくか等の解説はしていません)
おまけ程度なので大したものではないですが、もし気になる方がいれば、購入いただけると幸いです。
また、このnoteを読んで、《スカイクレイブの亡霊》型ボロスエネルギーを使いたい!と思った方がいたら、XでリプやらDMしてくれれば答えられることは答えます。サイドボードはどうしているのか、とか変えたい部分はあるか、とかどんなことでもいいので気軽に聞いてください。エリア予選も今週で最終週。挑戦される方を応援しております。
ここまで読んでくださってありがとうございました! それではまたどこかでお会いしましょう! まれお
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