
「霊気走破」ドラフトまれnote
はじめに
どうも、まれおです。
今回のnoteは先日行った「石黒軍団ドラフト《霊気走破》」にて6回の卓ドラを経て得た僕の《霊気走破》ドラフトに関する考えをドラフト会に参加していただいた方向けに作ったものです。
石黒軍団ドラフト「霊気走破」
— まれお (@mareomtg) February 16, 2025
参加していただいた皆さんありがとうございました。2日間で総勢22名の方に参加いただきました。
個人的には3-0×2 2-1×1 1-2×2で10-5でした。今回の環境はかなりやりこみがいのある環境。
プロツアー参加される方、走り込みファイトです💪 pic.twitter.com/6Vd99zlRSS
個人の主観によるどんなドラフト環境か、というnoteになるので、人によっては「いや、違うだろ」とか「ここの部分はこうだろ」と思うこともあるかもしれません。そんな場合は考え方の一つとしてみてもらえると幸いです。 それでは本編へどうぞ。
霊気走破ドラフトを考える。
各アーキタイプ毎に最終的にデッキがどういう形になるのが好ましいかのイメージがないと上手くピックを進めることはできない。
ピックの指針を作るためには各アーキタイプの完成系(のような)リストを見ておくとよい。プレミアドラフト7勝リストでもいいし、卓ドラ3-0のリストでもいい。おそらく今の時期であればX等で多くの人が勝利報告をしているはず。
勝っていたリスト通りにデッキを組め!というわけではないが、「このアーキタイプはこういう形になるのがいいのか」といった完成系のイメージを持つことで、ピックの際、完成系に対して今の自分のデッキに足りてないカードは何かを考えながらピックできる。
是非、いろんなデッキを見て最終系のイメージを持てるようにしてからプロツアーに臨んでほしい。
どんな環境??
《エンジン始動!》のボーナスを得る方が有利なため、早めにクリーチャーを展開できる先手が超有利の超高速環境……というわけではない。
もちろん、序盤で一気に押し切ってテンポ勝ちをすることもあるが、お互いが序盤に対する意識をしっかりと持っている前提で考えると、ロングゲームの末にサイズの大きいクリーチャーや強いレアが勝負を決めやすい環境のように感じている。
僕の体感的には《エンジン始動!》というシステムの存在がプレイヤーに対して序盤への意識を促していると感じているため、ドラフトでも多くのプレイヤーが序盤を意識した構成をするのではないか、と予想している。

つまり、プレイヤーが共通認識で序盤に対する意識を持っていれば、一方的な展開でのゲームは起こりづらく、最終的にはロングレンジのゲームになっていくことが多くなると考えている。
今回は今までのドラフトよりも1マナ域のクリーチャーを採用する意識が必要になってくる。それは《エンジン始動!》を巡る序盤の攻防に関わることが多いためである。
1マナ域のクリーチャーが絶対に必要!というわけではないが、自分のデッキの方向性が速度カウンターの伸びで強くなる場合は積極的に1マナクリーチャー→2ターン目に《エンジン始動!》して、早いターンに速度カウンターを2に上げれるようにしたいし、逆に自分のデッキが速度を上げるメリットがなかったとしても、対戦相手が先述した「早いターンに速度を上げることを狙ってくる」デッキの場合、相手の1ターン目クリーチャードロップに自分も対応できるように1マナ域を採用したい、といった形だ。
しかし低マナ域のクリーチャーをたくさん採用すればいいわけではないのが今回のドラフトの難しいところ。
お互いが同じように序盤に対する意識をしっかりと持っている場合、最初の数ターンはお互いのマナ域のカードをぶつけあるゲームになり、先手側が押し切るような展開にはあまりならない。
低マナ域をぶつけ合った後は睨み合うような展開が多く、重たいカードの質やリソースの差がついてズルズル負けていくような展開が多かった。
低マナ域のカードを採用しすぎるとゲームの後半でトップデッキが弱くなり、序盤攻勢だった側が徐々に押し戻されて負けてしまうような展開が今回のドラフト会ではよく見かけられた。
つまり
「《速度カウンター》を巡る序盤の戦いに遅れを取らないように低マナ域のカードを相当数採用する必要があるが、採用しすぎると後半の重いカードを巡る戦いに負けてしまうため、軽いカードの枚数を極端に増やすことなく、重いカードも数枚採用して、長いレンジのゲームにも対応できるようにする」という意識が求められる。リミテッドの基本で当たり前と言えば当たり前なのだが、全体的な枚数バランス等を考えるのは少し大変かな、と思う。
序盤と終盤にゲームの焦点があるため、中間のマナ域(3〜4マナ)のカードがそこまで求められないのも今回の環境の特徴かと考えた。
まれお的色の優先順位
今回の色ごとの強さは色の強さ、というより「デッキの形になりやすさ」を重視している。ちなみに基本的にはコモンを中心に話をしていると考えてほしい。
緑≧黒>赤≧白>青
緑
低マナ域から高マナ域までクリーチャーもスペルも充実しており、コモンだけでもデッキになりやすい。また、低マナ域のクリーチャーが後半もリソースになりやすかったりして、後半トップした時も無駄になりづらい。
比較的デッキを組みやすいカラーだが、コモンだけでもデッキになりやすいが故に参入するタイミングが全てのプレイヤーにそれなりにある。
上家、下家からのシグナルをちゃんと見極めて、だだ被りに突っ込んで無理に緑に入らないように気をつけることが大事。とはいえ卓の許容人数が多い感じはするのである程度はリカバリーできる気もする。
黒
低マナ域のクリーチャーの質が高く、高マナ域は若干パワー不足を感じるが、相手の高マナ域に対しては除去の質でカバーできる。
また、アーキ関係なく、単体で機能するカードが多いのでピックが無駄になりにくい。諜報を行うカードやドローなど、ロングレンジ向けのカードも多いため、事前評判の弱いという評価(17landsとかは見ないので、人伝に聞いた話だが)とは裏腹に低マナ域、除去ともに充実しており、構築の安定性が見込めるカラー。
《スピン・アウト》から黒に入ってもいいかもと思うくらい僕は気に入っている。緑は競合が予想されるので、場合によっては緑よりも黒をメインカラーに据えた方がデッキの強度を上がることのできる可能性がある。
赤
1マナのクリーチャーの質が緑と黒に比べると落ちるが、クリーチャーもスペルも充実している。しかし2マナ域の主要なクリーチャーのタフネスが低いことで、1マナ域のクリーチャーと相打ちしやすい点が少し気になる。 またカードが充実しているが故にピックの時点で競合しやすい点は緑に近いものを感じる。《稲妻の一撃》の存在は赤への参入をしやすくしているように感じる。また、5/4/5のルーティングできる《雷頭の砲撃手》は別格の強さでサイズのデカさ、到達、ルーティング能力にコストがかからない、等攻めて良し、守ってよしの強力なコモンだ。赤をやるなら1枚は絶対欲しい。
白
《全損事故》が強力。環境屈指の除去カードで、序盤でも終盤でも使いやすい確定除去は貴重。ただ、クリーチャーの質が他のカラーリングと比べると落ちる。基本的にマナに対してサイズが小さかったり、騎乗前提のカードだったり、アーティファクトアーキによっていたり、単体で強いクリーチャーが少ない。もし白をやるなら追放除去を少なくても2枚は取りたい。
コモンで《全損事故》以外のカードから白に入っていくことはほぼないと考えている。
青
1マナのクリーチャーがおらず、他の色に頼る形になる。2マナのクリーチャーもタフネスが低いかパワーが低いかの両極端で攻めに向いていない。 タフネスが低いクリーチャーは1マナ域のクリーチャーと相打ちしやすく、テンポを落としやすい。
また、リソースを取るカードがコモンに少なく、もしくはマナが重い《船体漂い》ぐらいしかない。《機敏な海賊》のような有用カードもあり、カードの質が悪いわけではないが、他の色と比べると有用なコモンが少なく、卓の許容人数の少なさが目立つ。許容人数の少なさ故に、メインカラーになりづらく補色的な形での採用になりやすい。
また青赤や青白といったカラーリングはデッキを完成形に持っていく難易度が高く、上手く組めれば強いものの、中途半端な形だと弱くなってしまう、という特徴がある。
青緑や青黒は比較的形になりやすいが、緑は人気色が故に枚数の確保も怪しく、青をメインカラーに据えるパターンになってしまうと良くないように思う。青黒を組む場合は黒中心になりやすく、青はサポートカラーになりやすいので黒から入った際は青の枚数を求められないので悪くないような気もしている。最終的なデッキの形になりやすさ、という観点で考えると他のカラーと比べると落ちてしまうと感じた。
ちなみに今回僕がやった色の組み合わせは
赤青1-2
赤白2-1
赤黒3-0
青白1-2
青黒3-0
緑を一回も触っていない。意図的に避けたわけではないが、参入するようなタイミングがなかった、と思う。
ドラフトの会を重ねるごとに周りの緑への人気が高まっていだように感じる。故に緑以外のカラーへの参入は回を重ねるごとにしやすくなり、回を重ねるごとに緑への参入はしづらくなったように思う。
この感じだとプロツアーでも多くのプレイヤーが緑への参入を狙ってくると思う。緑を避けろ、とは言わないが緑を使わないカラーリングでのデッキの組み方はしっかりと理解しておくべき。緑を使わないと勝てない環境ではないということを念頭に、他のカラーリングを使った逃げ道を探して欲しい。
僕が黒を好きなのは3-0を2回したことによるバイアスがかかっている可能性が十二分にあるが、デッキの組みやすさは間違いないと思う。
逆に赤青や青白はあまり感触がよくなかった。
特に青白は試験的に決め打ち気味でピックしてみたが、《帰還航路》か《船体漂い》が複数枚ないと厳しい印象。最強アーキと呼ばれることもあると思うが、あくまでちゃんと組めればの話。流れに乗れそうなら入るぐらいのイメージを持ちたい。
どんなデッキが求められるか
デッキの構成は
軽すぎず、重すぎずを意識。
早く組みそうなボロスでさえ、ロングレンジを想定したデッキを組むことを意識した方がいい。
基本的には土地17枚の構成にして途中でランドが止まってテンポ損していくような展開は避けたい。
あと基本的に多色化はおすすめしない。2色土地が存在するのでやれそうな気になるが、タップイン連打が序盤の展開において厳しすぎるのと、緑が人気色なこともあり、緑ベースのデッキが安定しない可能性がある。強力なレアが取れれば話は別だが、基本的にはタッチ程度に抑える意識をしたい。
また今環境は機体がフィーチャーされているが、機体は単体で仕事をあまりしないため、テンポロスに繋がることも多々ある。採用枚数は基本的には2〜3枚が限界と考え、特に軽い機体は1枚程度に抑えるのがいいかと思われる。
クリーチャー
1、2マナ域
合計で6枚〜7枚欲しい。
これはクリーチャーの枚数ではなく、除去+クリーチャーの枚数があれば良いと考え、序盤のテンポ負けに気をつける。1マナと2マナ域のクリーチャーの質が色で大きく変わることはないので、同じ手数でカードをプレイしていれば基本的には相打ち相当には持っていける。後手版は1マナのアクションをできると楽になることも多いので、サイド後後手は1マナ域を2枚から3枚に増やすなどの工夫を考えてもいいかもしれない。
また、低マナ域のクリーチャーに後半にフラット受けになるメリット能力持ちがいる。
序盤を支えながら後半も仕事ができる低マナ域のカードはいつものドラフトよりも意識的に採用するようにしたい。
かなり強いものからそれなりなカードもあるので、ピックの優先度を理解しておくようにすることが必要。
3マナ域
基本的に2マナ域を止めれるスペックのクリーチャーが望ましい。そのため、3/2/2飛行等の3マナでタフネス2のカードは2マナのクリーチャーを受けれないことが多くあまり採用したくないという考えに至った。3/2/2は飛行アタッカーとしても2マナ域の2/1/3コンビを突破できないことも多く、ブロッカーとしてもアタッカーとしても活躍できないのはかなり厳しい。
1、2マナ域での戦闘は相打ち上等だが、1、2マナ域のカードと自分の3マナのカードが相打ちになることは極力避けたい。
実はあまり枚数取らなくてもいいマナ域な気もしている。3マナでリソースを取るカードをプレイしたり、機体を置いたりするようなことも多い気がする。
4マナ域以降
マナカーブ通りにクリーチャーを埋めれればベスト。また5マナ域以降の大きいサイズのクリーチャーを2枚〜3枚採用して後半のトップ勝負に強くする意識を持ちたい。
スペル
除去はバランスよく取れるといいが、特に重いところを倒せるカードを優先したい。《稲妻の一撃》などは別格で強いが、その時点でのデッキの構成によっては《衝突と炎上》等のカードを優先する等の意識が必要だと思う。自分のデッキの状態と相談して、時には重い除去を優先するべき。軽いところはクリーチャーで相打ちすることでなんとかなるが、最終的に残った重いところを倒せないとそのまま負けてしまうことも多い。
今環境は除去できる範囲が広がれば、そのままマナコストに比例するため、カードをパッと見すると除去はかなり重く感じる。しかし、先述のロングゲームになりやすい、という観点から多少重たくても相手の重いところにしっかりとプレイできることの方が多いた思う。
ロングゲームを見据えた構築には重たいところを倒せる除去が1〜2枚は確保したい。4〜5マナであってもしっかりピックするようにしたいところ。
(具体的には赤の4マナ6点《衝突と炎上》や黒の5マナ-6/-6《燃料吸引》など)
リソースカードの重要性について
今回はロングゲームのことを考えてリソースを増やしたり、フラッドを解消させるカードも積極的に採用したい。
赤 《雷頭の砲撃手》(リソースが増えるわけではない)
黒 《危険な近道》
緑 《獣乗りの先兵》
青 《船体漂い》(デッキを選ぶかも)
白 ないかも
コモンでの話
赤
🦈ちゃん。別格。盤面を支えながらノーコストでルーティング。ゲーム長引けば長引くほど有利になりやすい。カードの枚数は増えないが、🦈が盤面に残れば残るほど潜在的なアドバンテージを得ることができる。
黒
2ドローお互い2点ルーズ。ダメージを稼げて速度を上げれるため、黒を使うなら1枚は入れたい。2枚目以降はダメージが痛い場合もあるので採用するなら要検討。黒にはライフゲイン要素もそれなりにあるので2枚採用しても普通にいいかもしれない。
緑
2/2/2界で最強のクリーチャー。序盤は問題なくプレイできてテンポ負けを防ぎ、後半は除去されなければ永遠にカードを供給し続け、これ1枚で勝てるようなカード。緑をやるなら2枚はピックしたいところ。
青
残念ながら青のコモンに軽くてリソースを稼げるカードはない。《船体漂い》がリソースを稼げるカードに該当するが、少し重い。
ロングレンジのゲーム想定なのでプレイできるはずではあるが、5マナ以降のドロースペルは土地のドローを基本的に許さない。
3マナくらいのドロースペルは土地を探すためにプレイすることも多いため、土地だろうがスペルだろうが許容しやすい。トップした時に十分なマナがあればドロー後に引いたカードをプレイしてテンポを埋めることもできる。
しかし、5マナのドローは土地を探すというよりもプレイできるカードを探しにいく形になる。さらに引いたカードも浮いてるマナがおそらくほぼないのでそのターンはパスになってしまう。しかも機体なので単体ではブロッカーにならないのが厳しい。
アンコモンになってしまうが《食糧補充》はかなり強力なので、青をやりそうで見かけたら優先的にピックするようにしたい。
白
リソースカードと言えるものがおそらくない。除去は強いが手札を増やしたり、ルーティングしたりするカードはない。(カラーパイ的には当たり前だが他のカラーにはなにかしらのリソース獲得に近いカードが存在している)
こういった部分が世間で白が最弱色といわれている原因かと思われる。
まとめると
①いつもより1マナ域のカードをデッキに入れる意識、トータルの低マナ域の枚数と高マナ域の枚数を少し多めに取る意識が必要。
②除去は重たいところを倒せるカードを優先する意識も大事。軽さが正義ではない。
③リソースを増やせるカード(もしくはフラッドを解消させるカード)を数枚は採用したい。
上記のようなイメージだ。
リミテッドの基本的な部分とちょっとした工夫が必要な環境という意識を持つことが大事である。
まれお的おすすめコモンカード
最後に僕的におすすめしたいコモンのカードを紹介する。
基本的にはアンコモンやレアと比べると落ちるカードも多いが遅い巡目で流れてきたらピックをおすすめするカードである。個人の主観なので思うこともあるかもしれないが、参考程度に考えてほしい。
各カラーリングごとに絞って紹介する。
緑
《突進する小走り足》

序盤は近いマナ域と相打ち要因、後半は5/5/5相当で悪くないカード。ただし緑は他の2マナ域が強いため、そちらを優先。 低マナ域の枚数が足りない場合は2枚採用が見込めるが、1枚ぐらいの採用が望ましい。合わせるカラーによっては2枚採用も意識。黒緑等になる場合は1/1/1のネズミを2枚取ってこのカードは0枚でもいい。 5/5/5相当とはいえ、2/2と3/3の分割で、自分から殴りに行けるわけではなく、ブロッカーとしての運用が多くなるため、どちらかといえば後半は守備的なカード。 他の2マナのコモンと比べると優先度が落ちるため、おそらく遅い出番でピックしやすい。低マナ域と高マナ域を埋めれるカードなので1枚はピックしておくとデッキのマナカーブを埋めやすいのでデッキ構築を楽にしてくれる。
《獣乗りの先兵》

環境屈指の2マナ域。序盤は2/2/2の及第点クリーチャーだが、拮抗した盤面でこのクリーチャーが残るとリソース差だけで勝てる。基本的にいつ引いても良いカードのため、2枚以上採用しても問題ない。緑を使うなら絶対採用したい1枚。他のカードでは埋められない部分であるため、コモン界の中ではできるだけ最優先でピックしたい。
《砂丘の危険》

到達、トランプル持ち、そして消尽能力によるサイズアップ。メリット能力てんこ盛りでマナレシオも高い。かなり強いコモンで、できれば2枚ぐらい取って4マナ域を埋めたい。が、かなり人気なカードでもあるので1枚ぐらいしか足るタイミングはなさそう。
緑やってたら取る意識を持ちたいところ。
黒
《エンジンのネズミ》

1マナ界最強のカード。接死持ち、ライフルーズ能力と攻防一体のカードである。序盤から終盤までほとんどの地上クリーチャーと相打ち可能。黒をやっているならデッキに2枚ほど入れれるとデッキが締まる。3枚以上になると攻め手が削れたりするので2枚が適正な枚数かと思われる。とてもいいカードなのでできるだけピックしたい、
《残骸の木人》

2/1/3飛行という低マナ域をシャットアウトするボディに諜報2がついていて、さらにアーティファクトである。ブロッカーとして頼もしく、地上で睨み合う展開なら上から少しづつ殴れる。諜報2に関して、序盤ではそのタイミングで必要なカードを探せるし、後から引いてきても後続に繋げることができる。また黒はアーティファクトであることにシナジーしたカードも多いため、ピックしておいて無駄になることがないカード。2枚ぐらい取れると嬉しい。
《契約人形の恐怖》

4/3/4という低マナ域をシャットアウトするボディ(さっきも言った気がする)さらにドレイン能力による速度上昇のしやすさ、序盤の遅によるライフの差を取り戻しやすさなど攻めにも守りにも活躍するカード。このカードが場に複数枚いるときにアーティファクトをプレイするとその数だけドレインが発生するため、枚数があればあるだけ強い。黒の4マナ域はこのカードで埋めるだけで十分。黒をやる場合は早めに確保したいカード。
赤
《雷頭の砲撃手》

多分説明いらない。このカードのあるなしでデッキが締まるか締まらないかが決まる。5マナのカードなのでたくさん取る必要はないが、2枚は取ってもいい。
《機手乗りの専門家》

同じマナ域の《エンドライダーの触媒者》との比較になるが、序盤は《エンジン始動!》をさせられる《エンドライダーの触媒者》の方が優先される。どちらのカードもタフネスの低さから序盤の戦闘でもほぼ相打ちになる。が後半に複数枚引いた際に仕事をするのはこちらの方である。《エンドライダーの触媒者》とこのカードであればこちらのカードは2枚目の採用も悪くないように思う。他のカードとの兼ね合いになるが、後半でもカードになりやすい2マナ域を優先したい。
《稲妻の一撃》

白
《全損事故》

かなり環境に即した除去。序盤でうちたいことはあまりないが、最悪2マナで打てるし、後半はどのクリーチャーでも除去できる。また、軽くて強いインスタント除去が少ない環境なので他のカラーと比べて除去とクリーチャーの展開をおこないやすいのが魅力的。
このカードが複数枚取れるなら白をやる価値あり。ただし白をやる場合は極力メインカラーにならないように、サブカラーとしての運用を意識するようにしたい。
《移動放送機》

機体だが、飛行機械を生成するため、実質的には5マナのクリーチャーである。サイズ感も悪くなく、相打ちしても飛行機械が残るため損しづらい。
機体界ではかなり強い部類。青白やる場合は2枚ぐらい取りたいが、他のカラーリングの場合は複数枚は必要ないかもしれない。
青
《過敏な海賊》

タフネスが大きく、2マナ域を止めつつ、警戒で殴れる。また、サイズを上げながらルーティングも可能で非常に使いやすいカード。青黒や青白ではあまり必要としないが、他のカラーリングではあればあるだけいい。3枚ぐらい採用しても問題ない。おそらくそんなに取れないが… このカードが流れているようなら青に入るきっかけにもなりうる。意識しておきたい。
《敏捷な飛行機械職人》

4マナを埋めるのにうってつけ。自身は様々なサイズのクリーチャーと相打ちになるが、飛行機械が残る。またパワー3あるため様々な機体に乗れるのもいい。特別なシナジーがなくてもデッキに入るが、各カラーに必要なカードよりかは優先度は落ちる。比較的遅い順目で取れるので足らないと感じやすい4マナ域のマナカーブを埋めてくれる。
《ガイドライドの最適化技師》

マナクリ。アーティファクトや消尽のコストをまかなう。戦闘向きではないが、展開を早くしてくれる。後半弱くなってしまうので、あまり取りすぎるとよくないが、2枚ぐらいはあってもいい。このカードも比較的優先されづらいカードなのであまりにも早い手順で取るのは避けた方がいいかなと感じる。どこかで取れるでしょう。多分。
番外編
《アヴィシュカー・サーキット》

無色ランドの中ではかなり強い部類。ロングゲームになったらルーティング能力が強く、1ターン目にクリーチャーを置いた場合、2マナの《エンジン始動!》がなくてもこのカードをおけば速度が上がる。
ロングゲームに強い1枚としてドラフト中に遅い手順で取れそうなら1枚はデッキに入れたい。もちろん必ず取れ!というわけではない。デッキに入らなそうなカードを取るぐらいなら間違いなく優先した方がいい。
おすすめカードを考える中で色々考えたが、赤と白はあんまりおすすめできるカードがなかった。緑と黒が混みそうな気がする。
終わりに
いかがだっただろうか。かなり主観的な視点が入っているので人によっては違う意見を持つような内容だったと思う。僕自身も自分が正しいとは思っていない。あくまで自分はこう思っている、感じている、ということを、書き連ねた形だ。自分なりの理論がある方はこういう考え方もあるんだな、と参考程度に考えてもらって構わない。
長い間リミテッドに向き合っているが、リミテッドに正解はない。結果論になりやすいことも多く、蓋を開けてみれば弱そうなデッキが勝ったり、強そうなデッキがタコ負けするようなことなんてよくある。
大事なことは勝ち負けで強さを判断しすぎないこと。自分の中で強い弱いの基準をはっきり持ってデッキ構築をできるようにするのが1番である。
というわけで長々となってしまったが、今回のnoteはここまで。プロツアーに参加する方の力に少しでもなれていれば嬉しい。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
また次回のnoteでお会いしましょう。