【GA4×メールマーケティング】HTMLメール開封計測の手順ガイド
近年、Google AnalyticsはGA4(Google Analytics 4)へと移行し、ウェブやアプリ計測において新たな手法やMeasurement Protocolが利用可能になっています。この記事では、GA4を用いてHTMLメールの「開封」をトラッキングする基本的な仕組みと実装手順をご紹介します。
なぜメール開封計測が難しいのか?
一般的なウェブトラッキングは、ブラウザ上でJavaScript(gtag.jsやGA4タグ)を実行することで計測できます。しかし、HTMLメール内ではセキュリティやプライバシー保護の観点からJavaScript実行が制限されており、直接GA4のタグを利用することができません。
そのため、メール本文内にトラッキング用の画像(1ピクセル画像)を挿入し、その画像が表示されたタイミングでサーバーを経由してGA4へイベントを送信する「ピクセルトラッキング」の方法が一般的に用いられます。
必要な要素
1. GA4のMeasurement Protocol対応設定
GA4プロパティとMeasurement ID(G-XXXXXXXXXX形式)、API Secretを取得します。
GA4管理画面 > データストリーム > Measurement Protocol API SecretsからAPIシークレットを発行しましょう。
2. サーバーサイドのスクリプト
HTMLメール内では直接GA4へHTTPリクエストを送れないため、トラッキング用の1px画像(ピクセル)を返すサーバースクリプトを用意します。
このスクリプト(例:pixel.php)は、アクセスされる度にMeasurement Protocolを用いてGA4へ「メール開封」イベントを送信した上で、1px画像を返します。
3. HTMLメール本文への1px画像挿入
メール本文中に<img>タグを挿入し、そのsrc属性を先ほどのPHPスクリプトURLに設定します。
実装手順
1. HTMLメールのサンプル
以下の例ではUSER123やNEWSLETTER2024JANといったパラメータを付与し、トラッキングを行います。
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<meta charset="UTF-8">
<title>ニュースレター2024年1月号</title>
</head>
<body>
<h1>ニュースレター2024年1月号</h1>
<p>いつもご購読ありがとうございます。</p>
<p>今回の特集:</p>
<ul>
<li>新製品リリース情報</li>
<li>イベント開催のお知らせ</li>
<li>特別インタビュー記事</li>
</ul>
<!-- トラッキングピクセル -->
<img src="https://example.com/pixel.php?user_id=USER123&campaign_id=NEWSLETTER2024JAN"
width="1" height="1" alt="" style="display:none;" />
</body>
</html>
2.サーバーサイドスクリプトの例(PHP)
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