チャンピオンを買い続けて8ヶ月経った
以前、「今年に入ってから週刊少年チャンピオンを買い続けてる」「それで感じたこと」という記事を書きました。
買い始めて8ヶ月が経ち、あれからどうなったか、経過報告のようなものを書いてみます。
■買い続けてる
いきなり結論。はい、今でも毎号買ってます。そりゃあ「SHY」の連載が続いてるんですから、買うのをやめるわけないですよね。
また、読むのが面倒で雑誌を積みまくったりも無いです。ちゃんと発売日の木曜か翌日の金曜に買って、金曜〜土曜には全部読み終えてます。
割と早めに読み終えられてるのは、もちろん連載作品が面白いから。以前の記事でも書いたように、最初は微妙に感じた作品でも読んでるうちに面白くなってきたから、今ではほとんどの作品を楽しく読めています。
ちなみに、電子版ではなく紙媒体で購入してるのは本屋さんに貢献するためです。そりゃあ電子版の方がかさばらないし、処分の必要も無いし、出かけなくても買えるし、メリットは多いんですけど、せっかくなら昔からお世話になってる地元の本屋さんで買ってあげたい(地域貢献と書店応援を兼ねられる)し、紙媒体だと付録(大体がグラビアポスターですが、たまに連載作品のプラ製のしおりがついてる)もあるし、この方がいいかなと。
とまあ、このようにすっかりライフワークになってしまいました。
■連載作品
ここが本題。連載作品の大まかな評価や感想、紹介を書いていきます。
その前に、週刊少年チャンピオンのページへのリンクを貼っておきます。
●S(神)
「SHY」
本誌で読み始めたところがちょうど新しい章の始まりで区切りが良かったんですが、ここまでの8ヶ月間、面白かったり普通だったり微妙だったりの起伏が激しく、評価が不安定です。まあ、単行本でまとめて読んでたときとペースや感覚が違うというのも影響してそうですが。
じゃあ「S(神)」なんて言いつつ違うのかって話なんですけど、そうは言ってもなんやかんやで面白いし好きなので、もはや別格ですね。
もちろん単行本を紙で買ってます。
●A(面白い)
「弱虫ペダル」
インターハイか何かの大会が始まる前のパートだけで何ヶ月も描き、大会が始まっても最初のスプリントのパートだけでさらに何ヶ月も描く…そりゃこんだけ細かく丁寧に描いてたら単行本も90巻行くわw と。
最新号でようやく終わったスプリントのパートも「残り200m!」「残り100m!」みたいに相当細かく区切られてたし、間に過去の回想シーンが挟まるしで、本当に長かった。
しかし、キャラクターが独特でユニーク、かつ要所要所で良いセリフが出てくるので、なかなかにアツく面白い作品です。
「刃牙らへん」
休載を挟むのでこちらも進行が遅いですが、内容は面白いですし、掲載されてると「お、今週は刃牙が読める」と思ってしまうので、やはり魅力的な作品です。
「魔入りました! 入間くん」
最初は「絵は良いけど、なんでこんなんが人気あるんや?」と思ってましたが、読んでると(名言とまではいきませんが)ポロッと良い話やセリフのやりとりが出てきて、「ああ、良いなぁ」と感じることが増えていきました。
説明するのが難しいんですが、この独特の雰囲気とノリがこの作品の良さかなと思います。
「あっぱれ! 浦安鉄筋家族」
毎度毎度、予想もつかないとんでもないネタが炸裂し、高確率で笑かされてますw
また、過去にどの程度言及されているのか分かりませんが、横長の1コマなど独特のコマ割りをしていたり、背景の書き込みが非常に細かかったり、単なるギャグマンガにとどまらない高クオリティ作品であることは評価すべきかと思います。
「フェアウェイの声をきかせて」
女の子がわちゃわちゃするゴルフマンガで、展開が安定していて驚きはないものの、つまらないと思うことがほぼ無いため、安心して読めています。
ちなみに、「鉄の操演師(アイアンメイデン)」という小鳥遊の通り名がかっこよすぎて気に入ってます。
また、個人的にゴルフへの関心を繋ぎ止めてくれてる作品の一つでもあるので、貴重な存在です。
お気に入りなので単行本は紙で買ってます。
「きみは四葉のクローバー」
7月の新連載作品群の一つ。
元気でクラスの人気者の少年 宇一(ういち)。その宇一に好意を寄せる少女よつはだったが、よつはの転校により離れ離れに。
年月を経て高校生となった宇一は小学生のときと違い、学校ではいじめられ、家では母からの虐待に苦しむ状況となっていた。
そこへ突然よつはが現れ、大好きな宇一を明るく元気に励まし続ける。
しかし宇一以外へ向ける目は冷酷で、まるで全てを知ってるかのように行動し、宇一に危害を加えるものを容赦無く始末しようとする…というお話。
要するに、好きな男の子をいじめたやつらに仕返ししていくというお話です。
要所要所で四葉のクローバーの腕時計が見えますが、おそらく宇一の生涯を知り、よつはは未来からやってきて運命を変えようとしてる…ということでしょう。(この辺は読者視点の推察であって、作中ではまだ詳しく明かされてません)
分かりやすい話ではありますが、発狂する母の言動がリアルに感じられたり、仕返しの方法がえげつなかったり、ちょっとヒヤヒヤさせられます。でも面白いし"読ませる"作品です。あとよつはがかわいい。
これを読んですぐに浮かんだのが藤子不二雄A先生の「魔太郎がくる!!」でした。奇しくも同作はチャンピオンで連載されていましたし、いじめっ子に仕返しという図は同じです。狙っているのか、偶然にも引き寄せたのか、どうなんでしょう?
新連載作品の中では一番惹かれたし、これからの展開も気になるし、期待してる作品です。
●B(まあまあ面白い、ときどき面白くなる)
「ヤンキーJK クズハナちゃん」
本誌購入時から続いていた文化祭編がようやく終わりました。
ちょいちょい面白くはなるんですが、好きなキャラもいないし、基本的には盛り上がりに欠けるのでこの位置です。
「気絶勇者と暗殺姫」
ハーレムラブコメ。女の子たち3人で示し合わせて勇者の命を狙いつつも惹かれていく、その関係の揺れ動きが面白いですね。絵も好みです。
最初から読みたくなったので電子版の単行本を買ってます。
「漫画 ゆうえんち バキ外伝」
バキの外伝作品。本編よりグロい描写が多いです。でもそこそこ面白い。
「彼女たちは穴をうめたい」
本誌を買い始めてから連載が始まった作品。
生物と"ドッキング"して強い子孫を残すことを目的とする宇宙人たちがいた。その中の二人が狙いをつけたのは地球の人間の男の子、弦貴。ターゲットがかぶってしまった二人は競うように弦貴を取り合い、ドッキングしようとする…というお話。
これもシンプルなハーレムラブコメ。しかし個人的に評価してるのはその設定です。
本作はヒロインたちがドッキングを目的として弦貴に迫るという直球ネタなので、インパクトが絶大です。
また、二人は人間の常識や生活を知らず恋愛マンガで学びつつ試行錯誤するという、多くのラブコメにおける「お約束」を描きつつもぶっ壊しながら展開していくので新鮮です。
まあ、探せば似たようなものはいくらでもありそうですが…。
あと、女の子たちよりも弦貴くんの方がかわいく見えることがあるので、こっちがヒロインなのでは? と思わなくもないですw
なかなか面白いんですが、キャラデザが独特でちょっとかわいいとは言いづらいので、一般受けしなさそうなのが難点でしょうか。自分は個性だと受け止めて見ています。
単行本は電子で買ってます。
「ダヴルの王冠」
これも7月の新連載作品の一つ。
学校帰りに倒れていた男ルイを助けた少女 せら。チャプレン(神父、牧師)の娘である彼女は教会へ彼を運ぶ。しかしその教会は殺し屋を抜けた者を支援する組織で、ルイもまた殺し屋組織「ダヴル」の元一員。そこへダヴルの追手がやってきて…というお話。
絵柄的にも一見シリアスですが、主要な人物がみんな変わり者だったり天然だったりでコミカルなシーンが多めです。
ちょっとコミカルに寄せすぎて冷めることもありますが、絵や雰囲気は好きです。これもけっこう期待しています。
「MOGAKU」
同じく、7月の新連載作品の一つ。
父が亡くなり、家族を養うため新聞配達で稼ぐ生活を送る主人公の少年。しかし母が事故に遭い入院してしまい、より多くのお金が必要に。稼ぐ手段が浮かばず絶望していたが、配達所の上司の勧めで一攫千金を狙うべく少年は競輪選手を目指す、というお話。
非常にシンプルで王道な内容ですが、その雰囲気と力強い作画には惹かれるものがありました。逆に言えば力が入りすぎて荒削りのようにも見えます。ただ、コマ割りは良いと思うし、画力は連載を続ければ伸びていくと思うので個人的にはそこまで気にしていません。
話をしっかり構成して続けられれば面白くなっていくと思うので、期待してます。
●C(一応読んでるけどあまり惹かれない、全然惹かれない)
「木曜日のフルット」「魔界の主役は我々だ!」「WORST外伝 グリコ」「桃源暗鬼」「ルパン三世 異世界の姫君」「灰色の陰陽師」「まりも兄弟の茶飯事」
いずれも読んではいますが、ハマれていないという作品。
「桃源暗鬼」は舞台化されアニメ化も発表された人気作品なんですが、キャラが多すぎて覚えられないのと、作品自体に惹かれないので、ただ読んでるだけという。
アニメでいろいろと把握出来ればいいなとは思ってます。
「灰色の陰陽師」は絵が見づらい、キャラが似てて判別しづらい、状況が分かりにくい、と残念な要素が多く、今最も心配な作品です…。
「まりも兄弟の茶飯事」は7月の新連載作品ですが、他3つと比べるとちょっと落ちます。ただ、アイドル、お笑い芸人、真面目な学生の三つ子という設定がユニークですし、気楽にゆるーく読める良さがあります。
●D(連載終了作品)
自分が買い始めてから連載が終了した作品です。前者2つは(そこそこ)長期連載での終了、後者3つは1年未満での終了となります。
「SANDA」
終盤から読み始めましたが、絵が独特で話はよく分からないながらも、ときどき面白くて、最初から読めば楽しめるかも? とは思いました。
九門との戦いに決着がついて、次の展開に入った…かと思いきや急にたたみかけて「◯年後…」になっちゃったので、打ち切りだったんでしょうかね。
ちょうど単行本を買い揃えようとしたところで電子版がセールになったため、そこで既刊全巻買いました。
アニメ化が発表されてるのでそちらも観る予定です。
「あつまれ!ふしぎ研究部」
ゆるーいコミカル作品で気軽に読める作品なのが良かったですね。絵もシンプルで見やすかったです。
「僕が恋するコズミックスター」
ラブコメバトルマンガ…ですかね。正直、内容が全然分からないし面白くないし、打ち切られるのも妥当だなと思いました。
「超・子猫ま゛〜ちゃん」
これも全く面白さが分からなかったです。そして主人公のネコが「キモカワイイ」を狙ってのデザインなんでしょうけど、かわいさは全く感じられませんでした…。
「宝血のロニー」
絵と雰囲気が良くて最初はかなり気に入ってました。しかし、話のテンポや間の取り方が微妙で、コマ割りもイマイチ、次第に「なんか…面白くないな…」と思うようになっていきました。
すると案の定、まだそれほど旅が進んでいないのに宿敵ドラキュールの元へ向かい始め、しかも城にいるボスクラスの上位吸血鬼はドラキュールの手によって全員殺されていて…と明らかに短縮された展開で決着がつき終了。残念ではありますが、納得でもありました。
以上、連載作品と直近で連載が終了した作品について書きました。
■読み続けて感じたこと
連載が続いているものはそれだけ面白かったり魅力があるし、短期間で終わってしまうものは何かが足りなかったり欠けていたりするし、読んでいるといろいろと分かってくるもんやなぁと感じています。
また、連載を維持することの難しさも、読者視点でこう言うのも変ですが、思い知らされますね…。Wikipediaで過去の連載作品一覧を見てみると、1年未満で終了する作品が多いことに驚かされます。今順調に続いてる作品でも"うかうか"してられないでしょうね。
そんな作者が必死になって作り上げた作品を支えるのは、読者の声とアンケートです。誰もが面白いと思っていても、その声が作者や編集部に届いていなければ意味がありません。
そのためにも、毎回アンケートを出して自分の声を届けることが大事です。自分は毎号アンケートを送っていますし、新連載の作品が面白ければXで感想を書いたりしてます。
そういった読者の行動が作品の運命を左右すると思うので、面白かったり良かったらどんどん発信していくべきでしょう。これはチャンピオンに限らず、また、マンガに限らずアニメでもゲームでも同じです。
ぜひとも好きな作品はしっかりと応援してあげてください。
ちなみに、マンガ雑誌のアンケートってめんどくさいイメージがあるかもしれませんけど、慣れると5分もかからず送れるので、意外とそうでもなかったりします。
自分は雑誌を全部読み終えたらすぐにアンケートのQRコードをスマホで読み取って記入・送信してます。
「項目を選んだりチェックボックスをタップしていくだけならいいけど、住所入力が面倒…」と思われるかもしれませんが、何度もやってたら文字入力履歴からサクサク書けるようになりますし、あまり手間にはなりません。
ハガキで送るしか無かったころと比べると、ほんといい時代になりましたね…。
そんなわけで、「チャンピオンはいいぞ! その2」というお話でした。
前回と同じことを言いますが、ぜひ一度公式サイト等でいろいろと試し読みしてみてください。