ジェフ千葉・補強ポイントの進捗状況(2022シーズン補強中間評価)

過去の記事、ジェフ千葉の補強ポイントを考えるにて、ジェフの補強ポイントを4つ挙げた。この記事では補強の中間評価として、移籍や契約状況の進捗をポジションごとに見ていきたい。

①左利きの左センターバック
②個の力がある左ウイングバック
③得点力のあるシャドーストライカー
④空中戦に強いワントップ

■GK(A契約2名・C契約1名)

【更新】
・新井章太(33)37試合(3330分)30失点
・鈴木椋大(27)5試合(450分)6失点

【未定】
・松原颯汰(19)0試合 ※セレッソ大阪(期限付き移籍)

【退団】
・相澤ピーターコアミ(20)0試合

新井章太が契約更新でレギュラーポジションが埋まっている状態。後はバックアップと若手がどうなるか。来季までC契約の松原颯汰をレンタルバックした上で鈴木椋大をキープという体制維持が好ましい。年齢構成的には大卒GKの確保があっても良いだろう。

■CB(A契約5名)☆補強ポイント

【更新】
・鈴木大輔(31) 41試合(3690分)3得点
・新井一耀(28) 29試合(2177分)2得点

【未定】
・チャン ミンギュ(22) 36試合(2997分)1得点
・本村武揚(24)12試合(523分)※北九州(期限付き移籍)
・ダニエウ アウベス(19) ★期限付き移籍で加入?

【退団】
・岡野洵(23) 26試合(1722分) ◎アカデミー出身

今季最多出場時間の鈴木大輔が更新。頑丈な選手がいることはチームにとって頼もしいところ。替えが利かない存在はチャン ミンギュ。彼の流出阻止は絶対。そこに本村をレンタルバックさせても頭数が足りない状況。

補強ポイントの「左CB不在」には新外国籍選手として、パルメイラスのU-20チームに所属するダニエウ・アウベス(元U-17ブラジル代表)の期限付き移籍加入が報じられている。年俸は10万ドル(約1140万円)で契約期間は1年。この年俸だと育成枠というより戦力として考えているのは間違いない。

個人的には岡野が抜けたことでまだ頭数に不安があるため、以前も紹介した神谷凱士(24歳/183cm)や松本山雅の常田克人(24歳/187cm)の獲得、可能であれば鳥海晃司(26歳/182cm)の復帰を期待したい。すでにA契約枠を5枚使ってるので、C契約やアカデミーの選手が好ましい(常田はA契約)。

■右SB/WB(A契約3名・C契約1名)

【更新】
・福満隆貴(29)36試合(2248分)3得点5アシスト

【加入】
・西久保駿介(18)

【未定】
・米倉恒貴(33)15試合(772分)1アシスト ◆HG
・伊東幸敏(28)6試合(492分)

【退団】
・安田理大(34)35試合(1477分)3アシスト
・溝渕雄志(27)3試合(88分)

レギュラーの福満隆貴が契約更新でポジションは埋まっており、期待の高卒ルーキーと未来への布石も打っている。ジェフのウイングバックは90分プレーすることが難しいため、基本的には交代枠を1枚使う。バックアップ候補の安田理大を放出し、米倉恒貴(◆HGはホームグロウン選手)と伊東幸敏はコンディションに不安があり2人合わせても安田や溝渕の出場時間に満たない。

たとえば、鈴木GMのコネクションの範囲である川口尚紀(27歳・177cm)や亀川諒史(28歳・177cm)のような両翼でプレーできる選手が獲得できるなら、バックアップ問題が解決するため可能性は残しておきたい。

■左SB/WB(A契約1名・アカデミー1名)☆補強ポイント

【更新】
・末吉塁(25)25試合(1432分)1得点3アシスト

【加入】
・秋山陽介(26)3試合(169分)◎アカデミー出身 ◆HG

【退団】
・小田逸稀(23)24試合2得点2アシスト
・杉山弾斗(22)0試合 ※讃岐(期限付き移籍)

補強ポイントだが、まずは下部組織出身の秋山陽介を獲得。J2リーグのクロスチャンスNo.1の末吉塁とのレギュラー争いが非常に楽しみ。小田逸稀と杉山弾斗という若手2人が抜けたため、即戦力というより若手系で1枚誰か加えても面白い。右ウイングバックの項目でも記載したが、両翼でプレーできるタイプならば出場機会を確保しやすい。

参考記事:左サイドは誰のもの?(2022シーズン向けジェフ千葉の補強)

■CH(A契約5名)

【更新】
・田口泰士(30)27試合(2240分)2得点1アシスト
・小林祐介(27)24試合(1492分)

【未定】
・高橋壱晟(23)34試合(1460分)3得点 ◆HG
・熊谷アンドリュー(28)21試合(1465分)
・小島秀仁(29)17試合(1205分)

中盤の王様、田口泰士が残留したことでチームの軸をそのままに来季も戦うことが出来る。熊谷アンドリューと小島秀仁の去就が非常に気になるところだが、小林祐介の稼働率を考えると2人が抜けると苦しくなる。元々はトップ下だった高橋壱晟がどのように育てられるかはわからないが、ポジションへのこだわりよりも出場時間を倍増させて欲しい。

蛇足ながら、年齢関係なく田口泰士のような「J1レベル」の補強についても諦めずに待ちたいところ。可能性は低い。

参考記事:第二の田口泰士を探せ(2022シーズン向けジェフ千葉の補強)

■OH(A契約5名・アカデミー出身1名)☆補強ポイント

【更新】
・見木友哉(23)42試合(3518分)14得点5アシスト

【加入】
・風間宏矢(28)42試合(3436分)5得点9アシスト
・齋藤来飛(17)◎アカデミー出身 ◆HG

【未定】
・サウダーニャ(22)31試合3得点1アシスト
・堀米勇輝(28)8試合(258分) ※山形(期限付き移籍)
・檀崎竜孔(21)4試合(17分) ※期限付き移籍加入

【退団】
・船山貴之(34)38試合(2005分)8得点2アシスト
・矢田旭(30)14試合(529分)2アシスト

今季J2全試合先発出場を果たし、アシストランクがリーグ5位の風間宏矢を獲得。右ウイングバックも兼任するかも知れないが、彼のようなキックが上手い選手は補強ポイントであったので非常に良い補強が出来た。

見木友哉は残留見込みで、レンタル選手の整理が出来ればもう1枚は補強を望みたい。前回記事でも挙げた得点力のあるシャドーストライカーとしてのオファーだが、見木友哉の相方としての理想は左利きの右サイド。また、ソロモンの相方として若手選手の獲得も期待したい。

参考記事:パリ五輪世代よ、来たれ(2022シーズン向けジェフ千葉の補強)

◆オファーのイメージ
 
池田廉(24):千葉県生まれ、習志野高校出身。得点能力も高い中盤のダイナモで船山の後釜としてイメージしやすい
 ・瀬川祐輔(27):群馬→大宮→柏とだんだん千葉に近づいている。乗るのです…新松戸経由で武蔵野線に乗るのです…
 ・高木俊幸(30):C大阪と契約満了によりフリーになったアタッカー。18年は尹晶煥の下でゴール&アシスト&ドリブル数トップ
 ・西川潤(19):左利きの天才アタッカー。武者修行として、J2でゴールを量産して成功体験を得るのも悪くない
 ・高橋大悟(22):今、最も背番号10が似合う男。全試合フルタイム出場で二桁得点。アシスト能力も高い

■CF(A契約1名・C契約1名・アカデミー出身2名)☆補強ポイント

【加入】
・佐久間太一(18)◎アカデミー出身 ◆HG

【未定】
・櫻川ソロモン(20)30試合(1665分)4得点 ◎アカデミー出身 ◆HG
・ブワニカ啓太(18)14試合(542分)1得点
・川又堅碁(32)0試合

【退団】
・大槻周平(32)14試合(621分)1アシスト

尹晶煥監督が補強ポイントに挙げており、補強がないと非常にまずいポジション。ワントップにポストプレーや守備を求めるジェフのスタイルに適応する選手はいるか。日本人ではあまり思い浮かばないが、外国籍選手の補強があると信じたいところ。若手選手はお腹いっぱい。

2022シーズン補強中間評価:60点(まだこれからです)
CF以外の補強ポイントはきちんと抑えられており、主力流出もなく順調なオフ。ただ、インパクトがある補強というレベルまでは至っておらず、今後もオフのサポーターを沸かせる日々が続いて欲しい。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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