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2021年ジェフのベストゲームは尹晶煥の目指すスタイルが見えた日だった
第35節 味の素スタジアム
ジェフユナイテッド千葉 5 ー 1 東京ヴェルディ
6′船山 貴之
山下 諒也23′
33′田口 泰士
44′福満 隆貴
47′福満 隆貴
54′新井 一耀
2021シーズンのベストゲームを1つ挙げるなら、私は味の素スタジアムで行われた第35節、東京ヴェルディ戦を挙げたい。
前回の対戦ではホームでウノゼロ完封負け。公式戦7試合無敗で迎えた30周年を記念する試合での屈辱だった。ポゼッションスタイルのヴェルディに主導権を握られ、小池純輝の恩返し弾で先制された後はブロックを敷いて引いて守るも攻撃は縦に急ぐばかりでジェフは空回りを続けた。
迎えたリベンジマッチ。システムはスタメンは3-4-2-1の布陣。これは前回対戦と同一である。GK新井章太は不変。3バックは前回対戦時に出場した岡野洵ではなく新井一耀。チャン ミンギュと鈴木大輔はポジションに変更なし。
ダブルボランチは田口泰士が王様として君臨して、相方は熊谷アンドリューから小林祐介に変更。同じく両翼は右の安田理大&左の小田逸稀から右の福満隆貴&左の末吉塁に変わった。2列目の船山貴之と見木友哉の並びは変わらないが、1トップにはサウダーニャではなく売り出し中の長身ストライカー、櫻川ソロモンが入った。
試合はボールを保持するヴェルディとゾーンディフェンスのジェフが奪いに行くという構図。そんな中で前半6分、見木から田口と繋いで右サイド深くに走りこんだ福満が高いバウンドのクロスを送ると船山が頭で合わせて先制。しかし先制後はヴェルディに攻め込まれ、23分に追いつかれる。
それでもジェフは福満のサイドチェンジから左サイドのペナルティエリア角で見木との連携で抜け出した末吉がエリア内でクロス、これを田口が倒れ込みながらのダイレクトボレー。鮮やかなるゴールにドヤ顔で仁王立ち。千葉のカントナ誕生の瞬間。
🎦 ゴール動画
— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) October 24, 2021
🏆 明治安田生命J2リーグ 第35節
🆚 東京Vvs千葉
🔢 1-2
⌚️ 33分
⚽️ 田口 泰士(千葉)#Jリーグ#東京ヴェルディvsジェフユナイテッド千葉
その他の動画はこちら👇https://t.co/JUEMOXumQp pic.twitter.com/PA0S0hpGUm
カントナは止まらない。前半終了間際の44分にCKを直接エリア外でフリーの田口に送ると、またもダイレクトで左足ボレー。これを福満がコースを変えてゴール。前半で3得点、2点リードで折り返し。
後半はさらにジェフが攻勢を強め、47分に福満がカウンターを発動させてミドルシュートでゴール。高い位置でボールを奪えること、ボールを持って推進できること、そして決めきる力。素晴らしい個の力を見せた福満は8月9日の山形戦(第24節)から全試合でスタメン。2022シーズンもジェフでプレーすることが発表されている。
🎦 ゴール動画
— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) October 24, 2021
🏆 明治安田生命J2リーグ 第35節
🆚 東京Vvs千葉
🔢 1-4
⌚️ 47分
⚽️ 福満 隆貴(千葉)#Jリーグ#東京ヴェルディvsジェフユナイテッド千葉
その他の動画はこちら👇https://t.co/JUEMOXumQp pic.twitter.com/BnkBn7jl8X
直後の54分にCKからの流れで新井一耀が押し込み、ジェフが4点のリードで試合を決定付けた。新井一耀はシーズン序盤こそミスが目立ったものの、第22節の秋田戦からレギュラーに定着。彼も2022シーズンをジェフでプレーすることが発表された。
ジェフは2015年以来未勝利だった東京Vに勝利して、シーズン初の3連勝。以後は無敗のままシーズンを終えた。
#明治安田生命J2リーグ#第35節#東京ヴェルディ
— ジェフユナイテッド市原・千葉(公式) (@jef_united) October 24, 2021
そして本日最後のゴールシーンを💁
右サイドの崩しから#チャンミンギュ 選手の折り返しを#新井一耀 選手がボレー⚽
本日のゴールラッシュの締めくくり✨
気持ちいい勝利😃
DAZN視聴はこちら👀💻📣https://t.co/uQmMiIXCHk#jefunited #jleague pic.twitter.com/VlZcrR52ni
ポゼッションスタイルのヴェルディに対して、ブロックを作ってきちんと守った。そして、前回対戦ではボールを奪った後に縦に急ぎ過ぎて、ボールを失ってまたブロックを作るという繰り返しになっていたことを反省して、この試合では奪った後に焦らずにボールを動かしていた。「横パスやバックパス」をすると野次を飛ばし、「早く攻める」と喜ぶ観客もいるが、それは愚策。何も焦る必要はない。ボール保持者の前方が開くまで横パスやバックパスを繰り返せばいい。
ロングキックも悪いことではない、きちんと陣形を揃えても櫻川ソロモンは簡単に止められないし、機動力のあるツーシャドー&ウイングバックがセカンドボールを狙っている。セカンドボールを拾っても彼らは即座にプレッシングマシーンと化す。
プレスに走れる前線と中盤にボールを刈り取れる小林(or 熊谷)がいることでボールを奪う位置が高くなったジェフ。「引く場面」「奪う場面」「蹴る場面」「繋ぐ場面」が選手間できちんと整理されていれば、大崩れすることも単調になることもない。
そして、きちんとカウンターやセットプレーで決められれば守備的なチームが攻撃的なチームに「1-0」ではなく「5-1」で勝つこともできる。勝てばいい。ただ、点をたくさん取ることは悪いことではない。
ジェフは2020シーズンからブロックで引いて守れる、ロングボールを放り込むというサッカーをしてきたが、それにプラスして高い位置で奪える、奪ったあとにボールを動かすことができる要素が付け加えられた2021シーズン。
まだ未完成ではあるけれど、尹晶煥の目指すスタイルが見えた試合はこの日の東京ヴェルディ戦だった。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。