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106. FCスリークロス和歌山開催から得た変化|新谷憲史

1|FCスリークロスまでの道のり

スリークロスに興味を持ったのは2021年。
ちょうどコロナ期間。
チームにとって本当にタフな期間だった。

特に大会が終わった後の11月〜3月のシーズンが、例年実施していたコンサートが3年間中止になり、この期間のメンバーのモチベーションを保つことに課題を感じていた。そんな時に、スリークロスという大会が始まり、その動画がSNSに流れてきた。
画面越しに見るプレイヤーの生き生きとした表情、大会の規模感。
"これだと感じた。これなら自分たちにもできる"
しかし、既存のスリークロス大会へのエントリーを考えるも、
 - 関西ではまだ大会自体が少ないこと
 - 日程的に難しいこと
が分かってきた。

「だったら自分たちでスリークロスを開催しよう!」
そう考えた。そうなってくると、過去に大会をしていたときの思いが蘇ってきた。ここ和歌山からあのアメリカのローカル大会のような大会を開催し、発信していきたい!すぐに和歌山県マーチングバンド協会の理事に連絡し、思いを伝えた。そして、諸見さんにも連絡をした。
2022年12月、FCスリークロス和歌山オープンへの道がスタートした。

それから1年と2ヶ月。
2024年2月18日。
様々なご支援のもとで、私たちのホームタウンである上富田で「スリークロス和歌山オープン」を開催した。
参加チーム11チーム(ディビジョンⅢ:4チーム / ディビジョンⅡ:7チーム)が会場に集まった。(開催に際し、参加を決めてくださった、創価和歌山ブルーイグルス様、奈良学園大学様には大変感謝です)

結果発表の際、1位となった創価和歌山ブルーイグルスパーカッションのメンバーが抱き合って喜んでいるのをみて、大会を実行できた安堵感とともに、今後の新しいマーチングへのうねりを感じた。

2|変化したこと

大会を通して変化したことを次の3つにまとめておきたい。
(1)参加者として
(2)大会運営者として
(3)難しかったこと

(1)参加者として
ローカルシーズン(冬シーズン)のメンバーのモチベーション向上に役立った。また、エントリーにあたり、作品を企画し組み立てていく役割をメンバーで担うことにした。それぞれのセクションが主体的に創意工夫するようになり、結果メンバーのクリエイティビティが高まったと感じた。

大会後のクリティークでは、メンバーがダイレクトにジャッジとコミュニケーションがとれるので、メンバー自身も結果を真正面から受け止めることができていた。そして、「次はもっとこうしたい」という意欲に繋がっていた

他にも、「スリークロス」という視聴者が全国にいるプラットフォームに乗ることができたことを契機に、スリークロス開催後のSNSフォロワー数や視聴数が一気に増えた。SNS:Starfish Band Activites MB

(2)大会運営者として
和歌山にマーチング大会というコンテンツを位置づけることができた。
また、大会を通して
 - 創価和歌山ブルーイグルス様
 - 奈良学園大学様
とのコミュニケーションがとれるようになり、小さいながらも南近畿のマーチングコミュニティができたように感じている。すでに2025年に向けて、このコミュニティの力を借りながら動き出している。

(3)難しかったこと
開催に当たって難しかったことは、やはり会場確保だった。
当初はスリークロスの将来像のように、
① 学校の体育館での開催
② 県内でも人口の多い和歌山市で開催
の2つにチャレンジした。

公立学校の体育館の使用については、その地域の登録団体でなければならないという規則があるところが多いため確保に至ることができなかった。
私たちStarfishのホームタウンの上富田町にある「上富田文化会館」がちょうど良い日程で使用でき、なんとか開催に至ることができた。
「上富田文化会館」がStarfishの拠点の町であるため、費用の減免を受けることができた。開催に当たっては大変有り難い支援であった。

4|今後に向けて

私がアメリカで見たドラムコーの大会は、ショーアップされたファイナル大会も素晴らしかったが、いろんな町で行われるローカル大会が素敵だった。
"田舎にいてもマーチングのほうがやってきてくれる"
これが「文化」なんだと感動した。

スリークロスのキャッチコピー「もっと近くで ワクワクしようぜ」。
今後このような大会が各地で開催され、マーチングのほうから近くにやってくる、そんな時代になることを夢見ながら、ここ和歌山でFCスリークロスを続けていきたい。

5|大会までの流れ(参考)

2022 / 12月 開催について県マーチング協会理事と相談
         スリークロス本部と打合せ
2023 / 1月 和歌山市の会場確保に動き出す
2023 / 8月 和歌山市開催を断念、上富田文化会館での開催を決定
2023 / 9月 大会実施要項作成、出演団体募集開始
2023 / 12 月  ジャッジ依頼
2024 / 12月   クラウドファンディング開始
         広報開始(SNS & 紀南エリア全小中学校にチラシ1万枚)
         エントリー受付開始
         会場関係印刷物等準備開始

106. FCスリークロス和歌山開催から得た変化|新谷憲史

新谷憲史

[新谷 憲史]
大学時代に出会ったドラムコーの世界が好きになりすぎて、 1996年に思いあまってThe Blue Devilsにオブザーバーとして単独で帯同。
チームを支えている組織や、マーチングが文化として根ざしているアメリカの状況に感動し、帰国と共に故郷でスタートアップを決意。
2000年Starfish Band Activities結成。
2006-2011年「Music in Motion Shirahama」をアメリカのローカル大会のような大会を目指して開催。
Starfish Band Activities 監督

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