見出し画像

プロフィールから「音楽」を消した話

1年以上ぶりにnoteを書く前に、プロフィールを変えた。

どこが変わったかというと、「音楽」の要素をなくした

【旧】編集や取材・執筆をしていた会社員。今は、バックオフィス部門です。本と音楽がパワーの源。本屋さんとライブハウスによくいます。最近はラグビーも観るようになりました。好きな食べ物は餃子。好きなお菓子はチーズケーキです。
【新】編集や取材・執筆をしていた会社員。今はバックオフィス部門です。最近は本とスポーツ観戦がパワーの源。特にラグビーをよく観ます。好きな食べ物は餃子。好きなお菓子はチーズケーキです。

以前の私は、それはもう音楽と親しい間柄だった。好きなアーティストやちょっと気になるアーティストのチケット抽選には反射的に申込んで、毎月3回はライブに足を運ぶほど。友人からの遊びの誘いを断る度に「またライブ?好きだね~」と呆れられていた。

そんな近いところにいたのに、気がついたら音楽と距離ができていた

薄くなった音楽の存在感

片道1時間30分の通勤時間、毎週末のように出かけた目的地までの移動時間のお伴は、いつだってSpotify。週に最低20時間は音楽を聴いていた計算になる。

月1の定例カラオケ大会、毎月のライブにフェス――。

コロナ禍になって始まったリモートワークや外出自粛、カラオケ店の休業にライブ・フェスの開催自粛(禁止)により、日常の中で音楽に触れる機会が減った。

リモートワークなら仕事中に音楽をかけられるのでは、との意見もあるかもしれない。たしかに、それはそのとおりだし、かけている時期もあったのだけど、音楽を楽しめなかった。

仕事に集中していると何を聴いているかわからない。好きな曲も、もしかしたら好きになったであろう曲も、認識されることなくただただ流れていくだけ。時々、虫の居所がわるいときに集中を邪魔する音楽が出てくると、イラっとしつつスキップする。MTGや電話の度に止めるのも面倒で、そのうち仕事中に音楽をかけなくなった。

仕事中に聴かないだけではない。ライブ前の予習も必要ないし、カラオケのための歌える曲探しも不要。フェスでいいかもと思ったアーティストの曲を掘ってみることも、カラオケのときに友人が歌っていた曲を聴いてみることもない。それなら月に980円かけなくてもいいか、とSpotifyのPremiumサービスを解約した

そして、チケットの優先申込のために入会していたファンクラブも辞め、毎週聴いていた音楽系のラジオ番組も聞かなくなった。

2020年3月時点では想像できなかったほど、音楽の存在感が薄い生活を送っている。

音楽との適切な距離感を探る

音楽の存在感が薄まったと書いておきながら、昨年もガイドラインを遵守したライブに数回足を運んでいるし、継続しているファンクラブもあるし、早くカラオケに行きたいと口癖のように言っている。

音楽と距離はできたけれど、嫌いになったわけではない。距離ができたのも「コロナ」という特殊な原因ゆえで、自分の中で音楽の存在感が薄まったことに寂しさを感じてもいる

もしかすると今の関係性は、音楽に時間もお金も注ぎ込み過ぎていた私をみかねて、「時間とお金の使い方を検討しろ!日々を乗り越える手段を複数持て!今必要なことに使え!」と音楽の方から突き放してくれたものかもしれない。「どうせ、こいつはまた音楽との距離を詰めてくるに違いない」との確信をもって。

おかげで、1株単位の投資や、人生初のヘアカラー、久々のTOEIC、ニキビ跡の治療など新しい挑戦ができた。『Chapters』という本を通して人と出会うサービスもβ版から利用し始めていて、これなんてまさにSpotify月額+ファンクラブ月額の金額なので、使い道を再検討した賜物である

音楽は好き。だけど想いが強くなり過ぎて、経済面と時間面と体力面で自分の首を絞めることがないように、コロナが落ち着いた後も適当な距離感を探っていきたい。

そうは言いつつもニュースを眺めながら、このnoteを公開した後そう遠くない未来に、「音楽が好き。よくいる場所はライブハウス」と再びプロフィール欄に書く自分がいそうだなとも、思っている。


ここまで読んでくださってありがとうございます!サポートをいただいたら、新しい音楽や本、舞台に出会い、noteで伝えるために使わせていただきます。サポートする前に、あなた自らが感動を体験しに行くのもいいかもしれません!