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異業種に転職するたった一つのコツ
私は新卒で入行した銀行を2019年1月に辞め、現在はweb制作会社で編集者として働いています。銀行でも広報をしていたわけではなく、法人のお客さま向けの営業をしていました。
どうやって180度違うキャリアチェンジを実現したのか、たった一つのコツをお伝えします。
たった一つのコツ:「理由は後づけ。とりあえず動く」
もうこれに尽きます。考え出すと、次から次に考えないといけなさそうなことや不安が出てきて、行動に移せなくなってしまうのではないでしょうか。コツがざっくりしすぎているので、5ステップで解説します。
①転職する期限を決める
私の場合、新卒で入社して半年後ぐらいからなんとなく業務内容や組織に対する違和感を感じており、いずれ転職しようと考えていました。同期との飲み会でも「辞めたい」と口に出すものの、次のやりたいことを考えるのが先だと思って動いていませんでした。
しかし、辞めたい気持ちだけで動いていなかった私に、業務内容と組織に対する違和感が確信に変わるほどの事件が起きます。「ぜったいに辞めてやる!!!」と強く決意し、転職の期限を3年目が終わる2020年3月に設定しました。期限を設定すると、逆算して計画が立てられるため否が応でも動くことになります。
②気になる会社にはアクションを起こす
私が転職活動でメインに使ったのはWantedlyでした。ある程度の規模がある会社で働いて違和感を感じてしまっていたため、ベンチャーが良いかなとなんとなく思っていたからです。Wantedlyはカジュアルに企業に話を聞きに行けるので、ちょっと気になる会社に『話を聞きに行きたいボタン』を押していました(押した企業にはほぼ無視されたので、いつか見返してやります)。転職時はうまくマッチングしませんでしたが、長期インターンを見つけるときには私もこのボタンにお世話になったので使う価値ありです!
③スカウトには乗っかってみる
Wantedlyにはスカウト機能があり、プロフィールに興味を持ってくれた会社からスカウトが届きます。別に無視しても構わないのですが、私はスカウトをくれた会社には基本的に会いに行きました。全然知らない会社ばかりでしたが、とりあえず会いに行くことに意味があります。私のどういうところに興味を持ってくれたのか知れるし、会って話せば「この人と働きたい!」「この仕事いいかも!」という発見があるものです。会社の事業内容や働き方を聞きに行くスタンスで行っても、自分の話をする必要がどうしても出てきます。話さないといけない=言語化するチャンスです。スカウトされて行っているはずなのに、「その程度の考えじゃ甘いよ」と厳しいことを言ってくれる人生の先輩もいました。ちょっとびっくりしちゃいましたが、自分の本当にやりたいことを考えるきっかけにはなります。厳しい先輩のおかげで、あれもこれもやりたいを改め、特に根拠はないものの書くことに携わりたいと気持ちを一本に絞ることに。そしてその後にもらったスカウトが今いる会社の内定につながりました。時間が許す限り、ちょっとでも興味のあるスカウトには乗っかってみましょう。
④わくわくする気持ちを大事にする
今いる会社は、好きなライターさんが片足とは言わないまでもつま先ぐらいは突っ込んでいるので名前は知っていました。だからか、スカウトが来た時点でわくわくしていました。実際に面談したときも途中から緊張よりもわくわくが勝っていて、帰り道も口角が上がるぐらいハッピーな気持ちでした。でも、その会社に行きたい明確な理由を面談で一言も話していないぐらいだったので、まさかその日のうちに内定のメールが来るとは思っていませんでした。わくわくを前面に出した結果、つかみとった内定のようなものです。普段は声のトーンが低いと言われることが多い私ですが、プラスの感情は表に出すと相手に伝わるんだなと思った瞬間でした。「この会社いいかも」のわくわくした気持ちは全面に出しましょう。
⑤周囲を説得する理由を考える
内定はもらったものの、「わくわくした気持ちと内定以外にその会社である理由がない状態」になった私。実家暮らしの社会人2年目という親のすねをかじっている身では、転職する明確な理由を両親に話し、納得してもらう必要がありました。しかし、もう具体的に会社の名前が決まっていて、仕事の内容もわかっているのなら理由を後づけするのは簡単です。後づけというよりも、自身の潜在的な気持ちを言語化する作業と言った方がいいのかもしれません。「やりたいこと何かな」「それがかなう会社どこかな」と考えるより少ない時間ですみます。私の理由付けの骨子と説得方法は以下のとおり。
1)転職したい理由を思いつく限り列挙する。私の場合は4つでした。
2)なんでベンチャーなのか説明する。私の場合は「20代のうちに力をつけたい」でした。
3)使った採用媒体を説明する。私の場合はWantedlyのほかに、旅人採用とMIDASに登録していました。
4)やりたいことを見つけた経緯を説明する。私の場合は、とりあえずWantedlyで話を聞きに行ったり、旅人採用の担当者と電話面談したりして頭の中を整理した結果、「書くことにずっと興味があったと気がついた話」に着地しました。
5)内定をもらった会社に話を聞きに行った理由を説明する。私の場合は、スカウトをもらったことと、好きなライターさんが関わっていることでした。
6)面談の内容や感じたことを説明する。私の場合は、話したこと・話した相手・わくわくした感情を話しました。
7)内定をもらった会社に行きたいと伝える。私の場合、ここでもわくわくを猛プッシュしました。
8)銀行を辞めるリスクを思いつく限り列挙する。私の場合、安定を失うことや才能がない可能性など5つ挙げました。
9)1から8までの総括をして、2社比較の上転職したいと再度伝える。
10)「応援してください」とお願いする。
一度ノートに両親に手紙を書くつもりで、1から10までを書いてみると話しやすくなります。私はB5にすると5ページ分ぐらいの文量を書いて理由づけをしていました。「公務員以外は向いていない」と私が就活するときからずっと言い続けていた両親も、ほぼ納得してくれ、結果、いま転職できています!
さて、「全然一つじゃないじゃん!」との声も聞こえてきそうですが、一番大事なのは考えるより先に動くことです。動いた方が、何に悩んでいるのか、何を考えれば転職候補先に行ったときに話せるのかが明確になります。転職をしたいと思っているなら、とりあえず動く。理由は後づけの方が簡単ですよ!
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