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自分は「トラックメイカー」なのか?

 最近、ありがたいことに「トラックメイカーの」「ビートメイカーの」という肩書きで紹介していただけることが増え、そこから話が盛り上がることが非常に多くなった。
 9月のナイフレでは、テレビの向こう側だった人から「トラック作ってくださいよ!」という話を頂き、自分でも夢見心地な気分である。
 

 だがしかし。
 自分は「トラックメイカー」を名乗って良いのだろうか?という疑問が沸々と湧いてくる。


 先日、偶然にもX上で「トラックメイカーに必要な機材5選!」という記事を見かけた。
 その記事曰く、トラックメイカーとして活動する為には以下の5つが必須アイテムだと云う。

1.パソコン
2.作曲ソフト
3.MIDIキーボード
4.MPCなどのサンプラー
5.オーディオインターフェース

 なるほど。
 今は多種多様な楽曲制作ソフトや機材などがありますし、機能や値段もそれこそピンキリ。
 今ではサンプラーソフトのパッドを叩き、その芸術性を競うコンテストも開催され、"MPC"というマシンの名を大いに知らしめています。
 これらを揃えて初めて「トラックメイカー」としての一歩が拓けるということですね。

 さて、ここで問題です。
 わたくしmarcyはこの1〜5のうち、どれを使っているでしょうか?

 
 正解は

 

 1のパソコンと2の作曲ソフトのみ。

 作曲ソフトに至ってはiPhone/Mac標準実装アプリの無料ソフト「GarageBand」を使っております(きっとこれを見ているあなたのiPhoneにも入っているはずです)。

こんなアイコンのアプリですね


 というか、そもそもCaratの【Carat】を作った当時はMacすら持っていなかったのでiPhone一つで作り上げました。
 
Macを入手して以来は使い勝手や修正のしやすさなどもあり、iPhone版にはあまり触れなくなりましたが。

 今では本当にたくさんの楽曲制作ソフトがあるということを、噂では聞いています。
 
GarageBandの上位互換である"Logic"、あとは"Cubase"。ドイツ発の"Ableton"というのもあるそうですが、モノによっては数万、数十万もするらしいですし、、、オレはまだまだGarageBandでいいや(オマージュ by "チキンライス")

 
 3番のMIDIキーボードに関しては触れたこともほぼ無い。

Novation社の49 SL MkIII
(ガンダムみてえな型番だな)

 一応、保育士の専門学校を卒業しているのでピアノは触ったことがありますが、そもそも楽譜読めないし。
 
どうせピアノの前に座ったところでドラクエの名曲「序曲」のイントロを弾いて満足しちゃうような人間ですから。猫ふんじゃったすら弾けないし。

 ただ、少し幸運なことに学生時代からギターは少しかじっていましたので、楽譜は読めませんがコード進行に関しては少し頭に入っています。
 「C - G - Am - Em」のいわゆるカノンコードとか、「A - B - Gm# - Cm#」みたいなちょっと哀愁あるパワーコード的なやつ。この辺はギターやってなかったら多分身に付くことは無かったので、今の楽曲制作にもかなり役立っているかなと。

 4番の「MPCなどのサンプラー」は、むしろ触ってみたいです。

AKAI MPC  LIVE II
Ko-neyさんの超絶テクニックを思い出す


 
たまにクラブイベントなどでMPCのパフォーマンスライブを拝見することがあり、大好きで興味津々に見入ってしまうのですが、とにかくすごいと思います。
 あれだけのパッドの数で、どこに何の音がセットされているか全部頭に入ってる訳でしょう?尚且つ、ただのドラムビートだけじゃなくて合間にシンセやギター、ベースといった音も差し込んでグルーヴを生み出すというのは、無精な僕には絶対不可能です。最近買ったiDJ Proの扱いにだってヒーヒー言っているのに、MPCなんて更に難解かつ多機能な機械、僕に扱えるわけがありません。
 けど、興味本位で触ってみたくはあります。(←なんか痴漢の動機みたいで気持ち悪いな)

 5番の「オーディオインターフェース」に関しては、ちょっと特殊でして。
 
実はマイクとセットで買ったインターフェースがあるのですが、つい最近までは自分の声録り用でしか使っていませんでした。
 あとは先述のGarageBand上で自分の声にアホほどエコーとリバーヴ掛けて宇宙空間に居る感覚を楽しんでみたり(アラフォーのすることか)。

M-AUDIO社のAIR192/8
現在も愛用中

 なのですが、買ってから数ヶ月経って、ギターやベースと接続出来ることが分かったんですね。
 
インターフェースが何をする機械なのかをちゃんと知っている人からしたら「お前何言ってんの?」と言われそうですね。
 はい、そもそもインターフェースっていうのはそういうための機械です。
 
マイクや楽器などをパソコンに接続するための中継地点、それがオーディオインターフェースなのです。


 分かったかな?(黙ってろ)


 行く行くはギターやベースを接続して、生音を使ったビートも作ってみたいなと思ってはおります。 GarageBandは無料ソフトでありながらギターの音色(おんしょく)サンプルも多数搭載しており、その全てが自分好みに調整可能。本当に無料で良いのかな?というくらいにお世話になっているソフトです。数万で買った音楽ソフトよりも良い曲を無料ソフトで作ってやろうというのが僕の魂胆ですので(半分本気、半分冗談)。

 さて、ここまで踏まえまして「果たして自分はトラックメイカーなのか」と。

 ドラムの音や低音/高音に関しては少しながらこだわりもありますが、基本的にはGarageBand内のサンプラーを組み合わせて作る楽曲が多く、「ドラムからシンセから何か何まで100%自分で打ち込んで弾いて作りました!」という楽曲は今のところありません。
 ですが、「この曲、自分の中で納得行ってないなあ…」という曲を世には出していない、という自信ももちろんあります。
 
 元々HIP HOPという音楽ジャンルは、他ジャンルの楽曲などから一部の音声を使用する「サンプリング」という文化がありますが、現在では権利などの問題でこのサンプリングという手法を大っぴらに喧伝し辛くなったということもやや感じています。

 確かに僕は、最初に挙げたような本来なら持っているべきとされるソフトやマシンは持っていません。ですが、僕自身には14歳の頃からこの歳になるまで培ってきた「耳」に自信を持っています。
 最近流行している"Trap"や"Drill"と呼ばれるHIP HOPにはとーんと疎いですが、80年代〜90年代を彩った楽曲、いわゆる"Boom Bop"を愛している自負があります。
 懐古厨と呼ばれようが、時代に逆行していると云われようが、好きなもんは好きでしょうがないじゃないですか。

 オレはこれからも自分が好きになれる楽曲を作っていこうと思っています。
 皆様がそんな僕を「トラックメイカー」「ビートメイカー」と呼んで下さるならば、その期待に応えられるよう、五感でさまざまなものを吸収し、センスを磨くよう精進したいと思います。


 現在のところ、Carat含め僕がプロデュースした楽曲に関しては少なくともGarageBand内のサンプラーを使っての楽曲ですので、何ら著作権に侵害する心配はございません。
 どうぞこれからもガンガン皆様に聴いていただき、宣伝していただいて結構でございます。

 

 ただ、オレの知らないとこでオレの作った楽曲をオレ以外がプロデュースしてることにしてたらぶっ⚪︎すからな(二重人格)

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