J1昇格プレーオフ決勝 岡山VS仙台 振り返り
プレーオフ準決勝の振り返り
はじめに
準決勝ではリーグ3位の長崎相手に新スタで完勝!3週間のインターバルをしっかり活かして完膚なきまでにやっつける事に成功しました!
ついにここまできました、昇格まで『あとひとつ』です。最後の相手はファジアーノ岡山、今季ダブルを喰らった『ラスボス』に相応しい相手です。
もう特に何もありません。全力を尽くして勝つだけです。ぶっ倒れるまで走って、応援して、J1への切符を掴み取りましょう!
メンバー
☆仙台
スタメンは準決勝とと同じ。
ベンチは佳貴に代わってマテウスが入りました。
★岡山
ボランチは藤田がベンチ外で輪笠がスタメン。
その他はベンチも含めて準決勝と同じメンバー。
得点経過
前半20分 岡山先制 末吉塁
後半16分 岡山追加点 本山遥
左サイドからボックスに侵入した岡山。1度は仙台がかき出しかけるもクリアは小さく、最終的には上手く木村に体を入れられて末吉に繋がれると、ペナ角から見事なループシュート。これ以上ないコースでゴールの中に吸い込まれていった…。
ルカオ投入直後に彼の猛突進からゴールが生まれます。
左45度から猛然と前進すると仙台の選手を3、4人引き摺りながらボールを運び、ドフリーの右サイド本山へ。迷わず振り抜くと奥山に当たってコースが変わり昇格を決定付ける追加点。
試合を観ての感想
序盤は一進一退、試合を動かしたのは…
先制点が決勝点になってしまいそうなゲームなので、まずは両軍共にロングボールを中心としたリスク回避の攻撃でした。仙台も岡山もいつも通りの立ち上がりで問題無し。変なミスを起こした方が負けかなというゲームに見えました。
開始15分を無難に立ち上がり、どうやってゲームを動かしていくか探っていた前半20分に岡山が先制。少しずつ岡山が仙台を押し込んでいった時間帯で、攻撃に人数をかけた事で結果的に最高の展開を生み出しました。アクシデント的な失点と言えばそうなんですが、岡山相手に先制点を許してしまった事でより彼らのペースになりますし、勝たなければいけない事を考えると非常に重い失点となりました。
徐々にペースを掴んでボールを握るも、堅牢な5バックが立ち塞がる
先制後も勢い付いて更にプレッシャーを強める岡山。仙台としてはなかなか押し返せない苦しい時間帯が続きますが、何とか耐えて少しずつボールが回るようになってきました。
しかし、岡山もリードをしっかり守るべく5-4-1のブロックを敷いた守備で応戦。前の『4』のラインを越えても更に分厚い『5』がそびえ立っており、最後方にはブローダーセン。なかなか強固な守備を打ち破れず、前半は0-1で折り返しとなります。
情滋のスピードで勝負!しかし得点が入らない…
後半は頭から情滋を投入した仙台。右SHではなくFWに入れてきました。積極的に背後を狙わせて、岡山のDF-MF間にスペースを作り、そこに元彦や郷家を潜り込ませる作戦でしょうか。
開始早々に情滋がライン裏を抜け出してチャンスを迎えますが、ブローダーセンの好守に阻まれます。何とかモノにしたかったですが…。
その後も上記の作戦が功を奏してチャンスを作りますが、何せ得点が入りません。いや~堅い岡山。
『破壊王』ルカオ登場で杜の都陥落す…
木山さん的には、後半頭から仙台が出方を変えて攻勢を強めてきた事で押し返したいと考えたのでしょう。60分からルカオを投入します。前回対戦で猛威を振るったこのブラジリアンでとどめを刺しにきました。
そして投入後1分で『ミッションコンプリート』。仙台の守備陣を次々に薙ぎ倒してエリア手前まで侵入し、ドフリーの本山へ絶好のラストパスを送りました。ベンチにこれだけのカードを持ち合わせる層の厚さも魅力の岡山。ここでジ・エンドとなりました。
仙台は最後まで諦めずに攻め込むも、ポスト直撃のシュートもあったりととにかく得点が遠かった…。仙台の挑戦は最後の最後で夢破れ、昇格プレーオフ準優勝という結果で幕を下ろしました。
総評
あと1勝でした。ただ、最後の相手は完全に『仙台の上位互換』。相手の方が1枚上手で完敗を認めざるを得ないゲームだったと思います。せめてリーグ戦で彼らより上の順位で終えてホームでやりたかったですが、落とした勝ち点5(長崎・甲府戦のラストプレー、秋田戦の梅木PK失敗)がここで響いたなと。自分達で掴み取ったプレーオフ進出・決勝進出ではありましたが、見方を変えれば自分達で招いたこの不利な状況でもありました。これが所謂『未熟』だったところで、岡山との僅かな完成度の差かなと感じます。監督同様に「まだ上がるのは早かった」と感じました。
前回J2を戦った時は最初の3年間は地獄で、07年の望月氏監督就任辺りから光が差して09年の昇格に繋がりました。今回も08年の入れ替え戦敗戦時と状況が似ているわけですが、いずれも生え抜きの選手や若い選手の頑張りが見えた事で未来への大きな希望を抱けているのが要因と思われます。
そして何より『応援したくなるチーム』へと変貌を遂げた事で、一気にクラブ全体で一丸になれた1年になったと思います。森山監督の熱量が選手・コーチ・スタッフだけでなく、サポーターやスポンサーにも伝わってこれだけの成果を上げる事が出来ました。本当に凄い人です。森山監督と出会えて良かった、誰もがそんな風に感じているでしょう。元彦同様に『森山監督とならどこまでも』です。
残念な気持ちがありつつも、どこか充実した思いである事も事実です。再昇格へ向けて大きな大きな1歩を踏み出した1年になりました。
すぐに来季が始まるので、総括は何とか年内に出来ればと思います。
ひとまず皆さん、1年間お疲れ様でした!