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2025年の東北楽天ゴールデンイーグルスを考えてみました

昨年のシーズンプレビュー


はじめに

昨年は5月まではイマイチな戦いだった中、交流戦で初優勝し、夏場は更にその勢いを加速する戦いで一時3位に浮上、2位も見える位置まで躍進しましたが終盤に失速。結局はいつもの4位でシーズンを終えました。
交流戦の優勝は大収穫でしたが『スタートダッシュに失敗し、夏前辺りから目を覚まして真夏に躍進、秋になったら大失速』というのは例年とほぼ同じ流れ。『終わり方が悪い』事で、初の監督業となった今江監督は交流戦初優勝という偉業が忘れ去られる楽天独特の査定により解任。後任には5年ぶりに三木2軍監督が再昇格となりました。
(まぁ今江監督も今江監督で勝負所では選手任せ、動いたと思ったら足引っ張り采配でしたから、今回は球団の気持ちも分からんでもないです)
また、石井SDがGMに復帰。安樂騒動の際に全く出て来なかった事には未だに憤りを感じていますが、チーム編成には定評がありますのでそこで責任は取ってもらいます。早速積極的なトレード等でチーム強化に勤しんでいました。

昨年の選手成績的な部分では、救援陣は則本のクローザー転向成功、翔天・藤平の台頭で新・勝利の方程式が出来上がりました。リーグ屈指の安定感です。
先発陣では早川と藤井が球団初の左腕投手の二桁勝利を達成。荘司が怪我で躍進出来ませんでしたが、先発転向の内が未来に希望を抱かせる活躍でした。
野手陣は浅村が極度の不振で実質大砲不在となりましたが、小郷がフルイニング出場で完全にレギュラーに定着、一輝も2年連続でレギュラー定着、辰己が最多安打でタイトル獲得と中堅勢が完全に一本立ちしました。
過去数年を見ているとやはり新たに台頭する選手の出現が楽しみですし、それがチーム力を上げるのかなと感じます。

今季の目標としてはCSホーム開催になるでしょうか。ホークスは抜けてるとして噛み合えば2位までいく可能性はありますし、逆に少しのボタンの掛け違いで最下位もあり得るでしょう。各チームでホークス包囲網を敷けば、大混戦カオスリーグにする事も可能です。
最終的には貯金10ちょっと欲しいところ。三木監督が目指す守りの野球をチームカラーとして定着させたい1年になります。

各ポジション考察

2025イーグルスデプスチャート(支配下のみ) 微妙に太字なのは私的1軍メンバー

救援投手陣

ストッパー:則本
セットアッパー:藤平、鈴木翔、宋、酒居
場面問わず:渡辺翔、弓削
火消し:中込
ロング(谷間先発):徳山

昨年の流れを踏襲した布陣を組んでみました。監督が代わってどうなるかと思われた則本のポジションですが、本人の意向に対して監督からGOサインが出たようでストッパー継続。
セットアッパーは『侍コンビ』に実績組。驚異の勝ち運を持つ翔太と左殺しとして一本立ちしたい弓削がユーティリティで構えて、火消しには横手投げからの快速球で右打者が苦戦しそうなルーキー中込を配置してみました。

しかしこれは毎年言っていますが、最も勤続疲労が心配されるポジションです。ここで名前を挙げた選手達は勿論活躍を期待していますが、思わぬ長期離脱や不振も十分に考えられます常に新しい選手の台頭が求められるポジションと言っていいでしょう。
その意味では新加入の加治屋や、宮森の復活、復帰した今野、ルーキー江原の台頭も欠かせなくなるでしょうね。

キーマンは翔天。プレミア12の際に負った怪我を治して今季もフルで働けるか。左腕の救援は不足気味なので、翔天がコケるとアクセント的に少しキツくなります。

先発投手陣

早川ー内ー藤井ー(徳山)ー荘司ー古謝ーヤフーレ
(いつでもスタンバイ)岸、瀧中、ハワード

昨年二桁勝利達成の両左腕と先発転向でまずまずのシーズンを過ごした内、2年目の古謝、新外国人のヤフーレ、復活が期待される3年目の荘司をまずはピックアップしました。
昨年の早川・藤井の台頭により、先発陣は左右のバランスが良くなりつつあります。ここは右3左3を保つような陣容で常にローテを回す方が相手チームも対策が難しくなっていくのかなと。

かと言って6人では1年間回せないので、夏前くらいから体が温まってきてエースの品格を示す岸さん、何だかんだゲームメイク能力がチーム随一の瀧中、ヤフーレが相手にバレてきたらハワード、そしてルーキー徳山と頼れるスペア陣を上手く起用しながらQS率や防御率UPを目指していきたいものです。
昨年のスタートよりも信頼出来る編成なので、開幕直後はコンディションが良い先発陣がチームを引っ張っていってほしいなと思わずにはいられません。

年齢構成について長く課題点として言われていましたが、表を見るとかなり改善されたのが分かります。20代中心のローテ、若手も有望株がおり未来への希望も感じる編成になってきました
この辺りは石井GMを評価出来る部分かなと。何か20年経ってようやく健全な形になってきましたね。

先発のキーマンは荘司。昨年の悔しさを晴らし、今季こそエース街道を歩めるか。藤井は悪い意味で瀧中臭がするので(心配が杞憂に終わってほしいです)、早川とのWエースの座を奪ってほしいです。

野手陣

メインスタメン
9小郷6村林8辰己3浅村2安田Dフランコ7吉納5伊藤4小深田
ベンチ 太田 石原 小森 宗山 阿部 中島 田中和

今季一番「やってみなきゃ分からない」「正直不安」なのが野手です。『誰が大きいのを打つのか』問題と『ネクスト浅村&辰己』問題が表面化すると思うので、ここに入ってくる選手がいるのかという未来の部分との両輪で考えさせられるシーズンになるでしょう。

現状の課題で言いますとまずは長打のところです。昨今の投高打低傾向もありますが、この点で浅村にあまりにも負担がかかりすぎているように感じます。浅村も年齢的に劣化に差し掛かる時期にきており、チームとしていよいよ向き合わなければなりません
第1の救世主候補は言うまでもなく安田でしょう。彼にとって大事な1年になります。今季ある程度地位を築けないようだとちょっとチームとして苦しくなるでしょう。
そして密かに期待しているのが吉納です。評判としてはスピードは落ちるけど、打撃では逆にも打てる小郷系というパンチ力を秘めているようで。肩にも自信があるらしく守備も左翼ならある程度期待して良いのではないでしょうか。個人的にはチームにハマるピースという点で宗山よりも推しています。
小郷や辰己、フランコや阿部らも勿論長打を打ってほしいですが、この2人がレギュラーを張れるようだと未来が結構明るくなるなと思っています。将来的に打率は低くていいので、HR25本とか30本とか打てるキャラになってくれるととても嬉しいです。

『ネクスト浅村』は要は長打力の話なので前述した部分に通じます。もう1つの問題である『ネクスト辰己』これが結構厄介だったりするわけです。
辰己に関しては今季中の国内FA権取得が見込まれています。彼のあの感じなのであっさり他球団に移籍してもおかしくないですし、メジャーがどうのこうのの話になってくればポスティングだったり、更に3年後の海外FA権を行使した形での移籍も考えられるわけで、いずれにせよ『近いうちにいなくなりそうな選手』という目で見ておく方が良いと思っています。
そうは言っても簡単に穴は埋まりそうにありません。守備は入った時からピカイチ、打撃は一昨年辺りから急成長して3割近く10本前後のHRと勝負強さで3番打者に定着しました。
現状の後釜は2歳上ですが和基がまず浮かびます。まぁ『18年和基』が帰ってくれば全く問題無いんですけど、もう打撃は戻りませんかね。守備・走塁だけなら埋められます。
センターを守る以上ディフェンス力は欠かせないので、どうしても小郷や中島という名前は上げにくい。それこそ吉納も違う。となった時に大穴で私は茂木の人的補償でいただいた小森を推していきたいなと。イースタン盗塁王の快足、走塁の技術も光るものがあるらしく、遊撃守備で肩力に自信はあるようで、イーグルスに移ってから外野も練習するとの報道がありました。1軍メンバーに小森を入れましたけども、どこか『周東臭』がするんですよね。ワンチャンあんな風に成長しないかなぁと最近妄想しています。
(宗山センターやれば良いじゃん)

野手の1軍メンバーの選出はジグザグ打線を意識した私の好みがガッツリ入っているのでこういった構成になりました。大地や島内は苦渋の決断です。ただ、このままだとベンチがお通夜になるので貴也や大地、山田や豪郎も本来であれば必要だと思っています。私は野球部に所属した経験が無いので深く考えませんが『盛り上げ役』も本当に必要みたいですね。

私が昨年からずっと声高に叫び続けた『ファースト浅村』がようやく今季実現します。DHも含めてフランコや大地、阿部とシェアしていく形になるでしょう。サードだと悩みも多かったらしく(なら素直にファースト行けや)それが打撃にも影響したようですが、GGも獲った経験があるポジションに戻った事で豪快な打棒の復活も期待出来ます。まだまだ浅村には中心打者として頑張ってほしいです。

あとは宗山をどう起用していくかですね。実際のところはジグザグ等気にせず、宗山を遊撃で(一輝を三塁に回し)7番辺りで起用する事でしょう。
守備は定評がありますが、正直打撃は疑問符。イメージとしては将来的にタイガースで活躍した鳥谷さんに近い感じになれれば最高かなと。中距離ヒッターでHRは10本前後、守備は堅実、体が強くて常にゲームには出ている。打率3割手前くらいでOPS0.75前後までいけばGOODですかね。前評判高いですが、周りを気にせず伸び伸び頑張ってほしいです。

あとは編成的に年齢バランスが悪いですよね。一番旬な25歳~27歳のところが内野と外野は空白。これってかなり致命的です。この年代にリーグタイトルを狙えるような選手がいるべきなのに、そもそも在籍してないって…。投手の編成は良い軌道に乗ったので、これからは野手の方ですね。石井GMのお仕事です。頑張りましょう。

野手のキーマンは安田。先に述べた通りで一本立ちしてほしいです。

総評

主な流出は田中将とポンセ、茂木くらいだったでしょうか。補強は投手中心に(主にスワローズから)外国人も昨年より1人多く補強して昨年のウィークを埋めにかかった形になりました。野手はほぼ既存戦力。新人の2人がどこまで食い込めるかです。

パリーグの勢力図としては相変わらずホークスが抜けてる中で、他の5球団はそれぞれの持ち味が活きれば横ばいになる感じでしょうか。ライオンズも一見昨年に続いて弱そうですが、投手陣は強力ですし外国人野手がハマれば侮れません。
ですから2位も狙えるでしょうけど、最下位もあるよと。混パですかね。想定外に良い事が起こるか悪い事が起こるか、具体的に言えば計算していなかった選手のブレイクだったり、活躍して当然の選手が怪我をして長期離脱したり、その辺りのバランスで順位が決まるのではないでしょうか。

個人的には交流戦まで5割、交流戦で3つくらい貯金させてもらってオールスターまで貯金7か8、そこからラストまでで貯金10ちょっとでフィニッシュ出来れば2位もあるかな、という青写真を描いています。理想ですけどね、甘くないのは分かっています。ただ、2位になろうと思ったら貯金10以上は必要かと思いますので、本気でその感じを目標にして応援していくつもりです。

キ!

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