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スピーカーセッティング【平行法】の実験

皆さんこんにちは。
今日は10年程前に行なった、GRFさんがブログで紹介されている”平行法”の実験についてお話します。
お金を一切掛けずにオーディオのクオリティを上げられます。



・現在のオーディオシステム

<メインシステム>レコード、CD観賞用
・アナログプレーヤー:Garrard301+ortofon            RF297+ortofon SPU-A
・MCトランス:Partrigde
・CDプレーヤー:LUXMAN D-06
・プリアンプ:Macintosh C20
・パワーアンプ:Macintosh MC30
・スピーカー:TANNOY Rectangular GRF

メインシステムは特注のラックに収めている

<サブシステム>映画、TV,BGM用
・プリメインアンプ:DENON PMA-390RE
・スピーカー:MONITOR AUDIO BRONZE BX1

TVのラック中央がサブのアンプDENON PMA-390RE
TVの横がサブスピーカーMONITOR AUDIO BRONZE BX1
共に10年以上使用している

これまでの記事で書いてきた通りぼくはメインシステムに長年ヴィンテージオーディオを愛用しています。

以前の記事でアナログレコードをCDに負けないクオリティで聴くためには…つまり敢えてレコードで聴くための意義を純粋に音に見出すためには相応の覚悟(費用)が必要であると書きました。
しかし、CDやサブスク、PCオーディオで聴く分にはかなりコストダウンしても家庭で楽しむ分には充分過ぎるくらいまで追い込むことができます。
実際、うちに知人が遊びに来た際、サブシステムで音を鳴らしていると10人が10人、GRFが鳴っているものと勘違いします。音源はCDも繋いでいませんのでiPhoneからBluetoothで飛ばした音です(勿論、両者を比較試聴すれば誰でも分かると思います)。
実際、聴き慣れているぼく自身ですら「これで充分なのでは?」と感じることがあります。
お金は掛けていませんし、何か特別なこともしてはいません。セッティングの肝さえ押えれば左程難しいことではありません。


・平行法の実験

10年程前にGRFさんのブログを参考にある実験をしてみました。要領はこうです。

スピーカーを部屋を3分割した1/3辺りの場所まで出します。床置きで構いません。

床置きの場合はほんの少し上向きになるように下に何か挟みます。ぼくはMUJIの木製コースターを挟んでいます。これが角度も材質もなかなかの塩梅。

前後の位置、左右の間隔は音を聴きながら調整します。よくスピーカーを内振りにする方がいますが、ここで肝心なのは絶対に内振りせずあくまでも”平行”に置きます。
コツはカメラのマニュアルフォーカスです。
音のピントを合わせるつもりで動かしていくとある点でピッタリと来る場所が見つかります。
そうすると目に見えない音のホログラムが現れます。
ここまでくればこっちのものです。

写真①
正面から見たうまくホログラムが現れた間隔はこのくらい
写真②
ケーブルを延長し一時的に前へ出す

この時はたまたま録画していた吹替えの映画があったのでそれを流しながら実験しました。
すると本当に面白いくらい音場が部屋の広さを超えて左右だけでなく奥行き、上下方向へも広がります。しかもドルビーサラウンドのようにそこにあるスピーカーが鳴っている…という不自然さは皆無です。

驚いたのは調整しながら左右スピーカーの間を歩くと本当に自分が映画の音場の中にいるように感じられることです。…是非、実際にやってみていただきたい。
そして何故か後から追加した吹替えトラックだけが画面に一切の奥行なく平面的にペッタリと張り付いているではありませんか。
この体験をしたときは本当に目から鱗でした。

我が家はオーディオの専用室を設けられる程広くはありません。所謂リビングオーディオです。そのためこんなセッティングで生活する訳にはいかず、実験が終わったら元に戻すしかありませんでした。

・部屋のベストポジション

どの部屋にもスピーカーがのびのびと”鳴る”ポイントがあるようです。
その場所は乱暴に言うと大体部屋を縦方向に3分割した1/3辺り。ぼくは音響技術者ではありませんのでそのことを理論的に説明することはできません。しかし多くの人がそれで成功しています。
現にGRFさんの大きな専用室で音を聴いたぼくは身を持ってそのことを実感しています。それは大袈裟でなくコンサートホールで聴く音です。

・2チャンネルステレオの情報量…お金をかける前に
ぼくはこの体験から実は2チャンネルステレオにはそれ程の情報量があるということを知りました。サラウンドやマルチチャンネルには全く興味が無いのもそのためです。

メーカーとしてはより多くのスピーカーやアンプを買って欲しいので、セッティングのコツは言わずに専門誌や評論家も一緒になって最新のドルビーか素晴らしいということを宣伝します。…若しくは本当に知らないのか。
オーディオ業界が衰退の一途を辿る中ですから気持ちは分かります。しかしそれでは文化として根付かないと思います。オーディオは一部のコアなマニアのものではありません。そこにはオカルトじみた高額な周辺機器も閉鎖的な神話も必要ありません。
もっと物事の本質に目を向けオーディオ、音楽の素晴らしさを伝えることこそが業界を盛り上げることに繋がるのではないでしょうか?

スピーカーやアンプを増やす前にお金を掛けずにできることは沢山あります。
そして浮いたお金で一枚でも多くレコードやCDを聴きましょう。コンサートやライブへ行きましょう。
または家族で美味しいものを食べに行きましょう。
その方がずっと幸せになれる筈です。


実験後に元に戻したサブシステムのセッティングはどうしているか?
少し長くなってきましたのでそのお話はまた次回に。

それではまたお会いしましょう。

#オーディオ #2チャンネル #ステレオ #スピーカーセッティング








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