2014 - Lençóis, Brazil
2014年ブラジルワールドカップの1試合目と2試合目の間、束の間の時間で向かったレンソイス。多分、これまでで最も辿り着くのが困難だったと思うし、今後の人生でここまでの秘境には行かないんじゃないかと思う。
バスに乗車中、警察に停められたと思ったら、なんとツアーバスに車のナンバーがなかった!完全に違法だ。ブラジルらしいというか、よくそれでお客さんを乗せて営業しようと思ったなと。あり得ない。そして「申し訳ございません」という謝罪の一言もない。
全員バスを降ろされて、炎天下で「ナンバーの付いたバス」を待つ。なによそれ。時間をだいぶロスしたので、ホテルに到着したときには予約していたレンソイス行きの車は出てしまったという。そして「今日はもうレンソイスには行けないよ」と。じゃあ、私は何しにここまで来たのか。旅行会社と交渉を続け、結局追加の費用を泣く泣く支払うことで、車が一台来てくれることになった。
その車というのが、目の前の川に怯むことなく突っ込んでいく!横転しそうなほどの悪路をガンガン進むので、体が何度も何度も宙に浮く!とにかく、日が暮れる!急げ!レンソイスはもうすぐだ!という気迫で、ジャングルを進んで行った。こう言ってはなんだが、痔持ちの人はレンソイスには辿り着けない。信じがたいほど激しいドライブだった。
これは道じゃない、川だ。迷わず進む!
そうして日が落ちる前にギリギリで辿り着いた世界遺産レンソイスは、とても美しかった。鳥取砂丘とは比べものにならないほどの大砂丘が、どこまでも永遠に続いているような景色だった。
2014/6/15、この時期は雨期だったのでちょうど砂丘の下の水が湧き出し、砂丘に無数の湖ができる。その水の中に入ることもできた。
多分もうレンソイスには行かない。行かないというか、行けない。難易度の高い旅だっただけに、記憶にくっきりと刻まれている。かけがえのない時間を過ごして、日本代表2戦目、ギリシャ戦の会場ナタルへと向かった。
レンソイスまでの道のり
<飛行機>成田 - シアトル - ワシントンDC - サンパウロ - レシフェ - サンルイス 合計5フライト
<バス・車>サンルイス - バヘリーニャス - レンソイス
※ブラジル国民でも行くの大変。