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学びの本質について

*この記事は、大学4年次に書いた文章を編集したものです。

学びの本質について、初めて真剣に考えたのは高校生のときだったと思う。

中学2年の頃の担任に「テストの為の勉強しかしていないんじゃないか?勉強の本質が見えていないんだよな」と言われたことがあった。

当時の私にとって、勉強イコール試験。試験に出ないことは無価値であると本気で考えていた。試験前に出題範囲やテストの形式を細かく先生に訊くのは当たり前。今思えば、その姿はとても滑稽に映っていたことだろう。
そんな当時の私だから、ちゃんと勉強してるのに何が悪いのか、と反発を覚えた。

その認識を改めたのは、高校に入り化学の授業が始まってからだ。

なんだこの科目、面白い。好きだから学びたいと思った。教科書に書いていないことも知りたいと思った。本屋で化学書コーナーに立ち寄るようになった。

この頃、初めて学ぶ喜びを得たと思う。
惹かれる分野について好奇心の赴くままに学ぶことの感動を知った私は、テストの為だけでない学びも進んで行うようになった。

そして中2の担任の言葉をふと思い出し、3年経ってから意味をやっと理解することができた。恥ずかしかった。これが"勉強"のあるべき姿なんだな、としみじみ思ったと同時に、担任からの愚かな中学生への真摯な言葉に感謝した。

私の友人には、各々の大好きな分野について楽しそうに学びを深めている人が多いように思う。彼らのそういった姿は輝いて見えるし、とても尊敬できるものだ。

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