地獄の引っ越し作業【税関手続き〜その1〜】
荷物を送るまでもかなり大変だった引っ越し作業。
ただ、これらが単なる序章に過ぎないことは、郵便で荷物を送ることに決めた時から分かっていたことでした。
そして、地獄の始まりの足音が、3月初旬に聞こえ始めたのです。
見出しの写真は、郵便局から届いたBurofaxという書類。
Burofaxというのは、いわゆる内容証明郵便のようなもので、メッシがバルサを退団する時、クラブにBurofaxを送って話題になりました。
内容をまとめると、「この荷物は税務局による税関手続きが必要なので、この通知が届いた日から5日以内に、ADT Postalesのウェブサイトに必要書類をアップするように」というようなことが書いてあります。
ADT Postalesというのは、外国から来た荷物の税関手続きを仲介する会社で、スペイン郵政グループに所属しています。
ということで、ここに書かれているADT Postalesのウェブサイトへ。
私は、7年前に一度この手続きを荷物9個分やったので必要ありませんでしたが、初めての場合はアカウントを作る必要があります。
ウェブサイトはこんな感じ。
Iniciar Tramitación(手続きを開始する)をクリックすると、スペイン郵政経由で
手続きをするのか、自分で仲介業者を探して手続きするのか、国税庁 (AEAT=Agencia Estatal de Administración Tributaria) と直接手続きするのかを聞かれます。
義兄が仕事で使っている業者も紹介してもらったのですが、結局今回は、ADT Postales経由で手続きすることになりました。
「スペイン郵政経由で手続き」を選択すると、
・受取人の情報入力
・荷物の詳細入力
・必要書類のアップロード
を入力する画面に移動します。
ここは、7年前の情報がそのまま反映されていました。
名字が変わっているので、名字だけ編集して次へ。
これがまた後の騒動を引き起こすことになろうとは知る由もなく…。
ここでは、商品(商用目的のもの)なのか、書類のみなのか、個人のものなのかを選択します。
私の場合は引っ越しだったので、もちろん個人のものなわけですが、その選択肢は次のとおり。
・留学による引っ越し
・出張による引っ越し
・超過荷物
・婚姻による転居
・遺産
いやいや、どれでもないんですけどー!?
普通に「引っ越し」だけってないんですか?
私は「超過荷物」が一番近いと思ったのですが、夫は「婚姻による転居」が近いと言い、そちらで手続きすることに。
これも、また後で痛い目みることになるんです…。
そして、荷物の中身を申告する欄。
いやいや、これ全く同じことを日本から送る時にもやりましたやん!?
これにどんだけ時間かかったと思ってんの?
っていうか、日本で作ったインヴォイス見てへんの??
もうどの荷物に何入れたかなんて、3ヶ月も経ったら全く覚えていないので、日本の「国際郵便マイページ」を見ながら入力。
ホンマに、日本での努力が全く無になる意味不明のやり取り。
そして、問題の必要書類。
最初に表示されるのは、Documentos de tramitación con Correos(スペイン郵政への手続き申請書)、Documento de identidad (DNI/NIE)(身分証明証)、Justificante de efectos personales(私的荷物の証明書)だけです。
それをADT Postalesがチェックして、追加で必要な書類があると判断されたら、メールで通知。再度ここにアップするようになっています。
「スペイン郵政への手続き申請書」は、書類追加ボタンを押すと、書類をダウンロードするリンクが出てきます。
一番下の日付、場所、署名の欄以外は自動的に入力されて表示されます。
(なぜか Persona jurídica【法人】にチェックついてて謎…)
夫はここに「注意!これは出産による家族統合を目的とした引っ越しで、荷物は全て個人に属しており、商業的価値は全くありません」と書き足してアップロード。
これに加えて、NIE(外国人識別番号)のコピーと、私的荷物の証明として、日本の住民移動届やLibro de familiaの娘のページのコピーなどを添付。
さて、これで必要書類は用意した。あとは、手数料が問題だな。
と思っていた私たちは、スペインの郵便事情を全く分かっていなかったのでした。
Maqui