名字を変えた話 〜その2〜
私は、両親が離婚して、母と暮らしていた間もずっと父の姓を名乗っていました。
両親が離婚したときはもう大学生だったし、卒業も近かったので、いちいち色々なところで名前を変えないといけないのが面倒だと思ったのがひとつ。
あとは、当時結婚しようと約束していた人がいたので、結婚したら相手の姓を名乗るんだから、今わざわざ変えなくてもいいかな、というのもありました。
結局、大学卒業後は大学院に進学し、結婚を約束した人とも結婚せず、10年後に外国人の夫と結婚して、子どもができるまで、名字を変えるタイミングをことごとく逃してきました。
今思えば、博士課程に進学くらいのタイミングでやっておけばよかったなぁと思うのですが、後悔先に立たず。
子どもに父の姓を名乗らせたくないのには、いくつか理由がありました。
ひとつは、そもそも10年以上直接会っていなかったし、電話で話すのも妹を介して何年かに1回。結婚するときに連絡したけど、ゴタゴタごねて夫にも会おうとしなかったから。
次に大きな理由は、父母の離婚原因となった父の借金癖。母が完済したはずだけど、またどこでいくら借りてるかも分からないし、身内だからと督促が来ても困る。
あとは、なんだかんだ言いながらも、私たち姉妹を見捨てないでいてくれる母のため。私や娘に何かあった時の連絡が真っ先に母に行くようにというのもあったし、母に何かあった時に、私たちがすぐ駆けつけられるように、というのもありました。
名字が違うと、お役所とかで時々親子確認に手間取られたりするので…。
母の姓に変更するため、裁判所のホームページから「子の氏の変更許可申立書」をダウンロード。
その他に必要なものは、
・自分の戸籍謄本
・父母の戸籍謄本(離婚の記載のあるもの)
・収入印紙800円分
・結果を郵送してもらう場合は、返信用の切手
ひとまず全部揃えて家裁の窓口で相談。
離婚の記載があればいいと思って、父の戸籍謄本だけ持っていったら、母の今の戸籍謄本もいると言われ、どないしょ…!?
最寄りの区役所でも取れるとのことだったので向かったところ、最寄りの区役所は繁華街ど真ん中にあるので、ビックリするほど激混み!!!
1時間ほどかかってやっと母の戸籍謄本を入手し、家裁に戻って手続き再開。
その場で審理できると思うのでちょっと待っててください、とのことだったので、指定された場所でしばらく待っていると、さっきの窓口の人が走ってきて
「やっぱり今日中はできないようなので、1週間後に郵送します」とのこと。
いや、まぁまぁ待ってたよ?
子の氏の変更の場合、その日のうちに審理結果が出ることもあるらしいのですが、私の場合はちょっとややこしかったようです。
というのも、通常子の氏の変更の場合、変更した姓を持つ親(私の場合は母)の戸籍に入るのですが、私は既に結婚して戸籍を持っていたので、母の戸籍には入らず、母の姓で新たに戸籍を持つことになります。ということは、私の戸籍に入っている全員(夫や子どもなど)も同意しているという証明が必要になるのです。
ただ、私の場合は夫が外国人で戸籍がなく、夫婦別姓だったため、それは必要ないとの判断。持って行った書類だけで審理してもらえました。
郵便切手を窓口のおじさんに手渡して、待つこと1週間ほど。
自宅に審理結果が届き、無事に姓を変更することができました。
実際には、姓を変更する許可を裁判所にもらっただけなので、ここから区役所に行って住民票や戸籍の名前を変更しなければ、名前を変えることはできません。
既婚者だったために、区役所でも普段と手続きが違う!と大騒ぎになり、担当者はあっちこっち電話したり、同僚に聞き回ったり、かなり手こずってるようでした💦
手続きが終わったら、マイナンバーカードにも変更の記載をしてもらいます。
こちらは、作り直しではなく、名字が変わったことの記載だけ。
その他、銀行口座やクレジットカード、パスポートなどの手続き、当時はまだ仕事もしていたので、職場にも連絡しました。
私の場合、職場が学校だったため、今さら名前を変えるのも学生に混乱をきたすので、通称名として父の姓を使う許可申請も必要でした。
1ヶ月くらいかかって全ての手続きが終わり、晴れて私は母の姓を名乗ることができるようになりました!
母に新しいハンコを買ってもらい、祖父のお墓にも報告。
苦労したけど、母と祖母が喜んでいたので、これでよかったのかな、と思っています。
Maqui