GIS(デジタル地図)開発でよく質問される用語集
GIS芸人のいりやまです。
▼いりやまの働くマップクエスト▼
GIS開発でよく質問される用語の意味を簡単にまとめました(五十音順)随時追記していきます。
ア行
Web地図サービス (WMS):
地図の画像データをWeb上で提供するプロトコル。
Webフィーチャーサービス (WFS):
地理的なフィーチャーのデータをWeb上で提供するプロトコル。
オーバーズーム (Overzoom):
タイルが存在しないズームレベルでの地図表示。既存のタイルを拡大して表示し、滑らかなユーザーエクスペリエンスを提供。
オクトリー (Octree):
3D空間を効率的に分割するデータ構造。
カ行(ガ行)
カートグラフィックデザイン (Cartographic Design):
地図のデザインやレイアウトの技術。情報の視覚的伝達とユーザビリティの向上を目指す。
空間回帰分析 (Spatial Regression):
地理的なデータの関連性や影響を分析する統計手法。
空間的オントロジー (Spatial Ontology):
地理的な概念や関係を体系的に表現するフレームワーク。
空間統計 (Spatial Statistics):
地理的なデータの分布やパターンを分析するための統計手法。
空間補間 (Spatial Interpolation):
既知の点から未知の地点の値を推定する技術。
クワッドツリー (Quadtree):
空間データを効率的に格納・検索するためのデータ構造。地図のズームレベルや詳細度に応じてデータを分割・管理。
コンフルエンス (Confluence):
2つ以上の河川や道路が合流する地点。
サ行(ザ行)
ジオジェイソン (GeoJSON):
地理的なデータを表現するためのJSON形式のフォーマット。Web上での地理情報の交換や表示に広く利用される。
ジオデータベース (Geodatabase):
地理的な情報を効率的に格納・管理するためのデータベース。空間クエリや解析機能を持つ。
ジオハッシュ (Geohash):
地理的な座標を短い文字列に変換するエンコーディングシステム。位置情報の簡潔な表現や近傍検索に利用される。
ジオフェンス (Geofence):
仮想的な境界を設定し、その境界内外の動きを検知する技術。位置ベースのアラートや通知のトリガーとして使用。
ジオリファレンス (Georeference):
地図や画像に地理的な座標を割り当てること。これにより、実世界の位置とデジタルデータを関連付ける。
スタイルシートマッピング (Styled Layer Descriptor: SLD):
地図のスタイルや表示方法を定義するXMLベースの仕様。
スペイシャルインデックス (Spatial Index):
空間的なデータを迅速に検索・アクセスするためのインデックス。大量の地理的情報の効率的な処理をサポート。
スライシング (Slicing):
地図データを特定の範囲やレベルで切り取る操作。特定のエリアや詳細度に焦点を当てる際に使用される
世界測地系 (WGS 84):
世界測地系は、1984年に制定された国際的な測地系で、WGS 84 (World Geodetic System 1984) とも呼ばれます。この測地系は、GPS (Global Positioning System) などの衛星測位システムで広く採用されており、国際的な位置情報の標準として使用されています。
(関連記事:日本測地系と世界測地系:違いは?日本測地系はどこで使う?https://note.com/mapquest_m/n/n1c5370131443)
タ行(ダ行)
タイルサーバー (Tile Server):
地図のタイルデータをクライアントに提供するサーバー。ユーザーの地図操作に応じて適切なタイルを迅速に送信。
地図投影 (Map Projection):
3Dの地球表面を2Dの平面に投影する方法。
地図符号化 (Map Symbolization):
地図上の情報を視覚的に表現するための記号や色の選択。
地理的情報理論 (Geographic Information Theory):
地理的な情報の性質や構造を研究する理論。
地理的スケーリング (Geographic Scaling):
地図の表示範囲や解像度を変更する操作。
地理的セマンティクス (Geosemantics):
地理的な情報の意味や関連性を研究する分野。
地理的知識発見 (Geographic Knowledge Discovery):
大量の地理的データから新しい知識やパターンを発見するプロセス。
デジタル標高モデル (Digital Elevation Model: DEM):
地表の標高をデジタルデータとして表現したもの。地形の解析や3D地図の作成に使用。
TIN (Triangulated Irregular Network):
不規則な点の集合から形成される三角形ネットワーク。
トポロジー (Topology):
地理的な要素間の相対的な位置関係や接続性を表す概念。
ナ行
日本測地系 (Tokyo Datum):
日本測地系は、1918年に制定された日本の公式な測地系です。この測地系は、東京都渋谷区の旧東京天文台を基準点としています。日本測地系は、主に日本国内での地図作成や土地の測量に使用されてきました。
(関連記事:日本測地系と世界測地系:違いは?日本測地系はどこで使う?https://note.com/mapquest_m/n/n1c5370131443)
ハ行(バ行パ行)
ハイパーラスター (Hyperspectral Imaging):
多数のスペクトルバンドで地表を撮影する技術。
ヒルシェーディング (Hillshading):
地形の立体感を表現するための陰影技法。
ベクトルタイル (Vector Tile):
地図データを小さなタイルに分割し、必要な部分だけを効率的にロードする技術。高速な地図表示やスムーズなズームが可能。
ポイントクラウド (Point Cloud):
3D空間内の点の集合。LiDARなどのセンサーから得られるデータを表現し、地形や建物の3Dモデル作成に利用。
ボロノイ図 (Voronoi Diagram):
空間内の点に最も近い場所を示す図。
マ行
マップキャッシング (Map Caching):
頻繁にアクセスされる地図データを一時的に保存する技術。高速な地図表示やオフラインアクセスを可能にする。
マップレンダリング (Map Rendering):
地理的なデータを視覚的に表現するプロセス。ユーザーにわかりやすい地図を提供するための技術。
マップジェネラル化 (Map Generalization):
地図の詳細度を調整するプロセス。ズームレベルや表示範囲に応じて、情報の量や精度を最適化。
マルチモーダルルーティング (Multimodal Routing):
複数の交通手段を組み合わせたルート案内。例: 徒歩、自転車、公共交通機関の組み合わせ。
ヤ行
ラ行
ラスタータイル (Raster Tile):
画像形式で保存された地図タイル。ベクトルタイルと比べて描画が高速だが、スケーリングに制限がある。