21日間、上海の施設隔離生活を終えて
上海在住の週末撮影師太郎です。
今回は撮影とは異なるテーマで。
これから中国に渡航される方々の参考になれば。
ご質問などコメント欄にいただければ、可能な範囲で回答します。
各国がコロナ感染拡大防止の水際対策を継続しています。
日本は1日の感染者数が2万人を超えていますが、国外からの渡航者に対する”指定施設での待機期間”を段階的に短縮しています。
僕の場合は12月12日に入国したので14日間の自宅待機期間でしたが、
2月3日現在は7日間に短縮されています。
一方、中国では国外からの渡航者に対して各地域毎に指定施設での集中隔離や在宅健康観察を継続しています。この施策は常に変化しています。
上海市の場合、在上海日本国総領事館のホームページにも掲載されていますが、以下抜粋です。
僕の場合、1月9日に上海に入国したので、14日間の指定施設(集中隔離専用ホテル)+7日間の自宅健康観察予定でした。
しかし、年末年始に上海市中心部で発生した感染拡大の影響で、1月25日より”7日間の自宅健康観察の条件”が厳しくなりました。
1月23日が集中隔離ホテル退出日でしたが、その日の午後に僕の住んでいるマンションの地域管理部門(街道)が”自宅隔離を制限”の判断を行い、急遽健康観察専用ホテルに移送となり、合計21日間のホテル隔離生活となりました。
この背景には、年末年始に上海市中心地で陽性者が見つかりました。
その方々は国外から渡航者で、7日間の自宅健康観察中に外出。
第16日目や第21日目のPCR検査で陽性反応がわかりました。
その方々が外出したところはスマホアプリの移動履歴でトレースされ、
二次感染者や濃厚接触者を特定。特定者全員が隔離施設や自宅隔離へ。
さらには一次感染者・二次感染者・濃厚接触者が訪れた施設や住まいを短期隔離封鎖する事態になりました。対象者には複数回のPCR検査を実施。
全て陰性確認が取れてから封鎖解除となりました。
この事態を防ぐために、”自宅健康観察中は”原則外出禁止”、”犯した場合は法的処分を課す”、”自宅観察が可能な場合でもドアにはセンサーや監視カメラを設置必須”など厳しい施策へと発展しました。
上海入境後の隔離期間中の施策概要
1: 14日間のホテル集中隔離(有料)
・この期間の健康コードは赤色
・自室から外には出れない
・リネン交換、掃除サービスなし
・三食の食事は施設提供
・デリバリーサービスの制限あるいは禁止
・毎日2回の検温と報告(巡回医師へ or Wechatグループ報告)
・巡回医師によりPCR検査実施
2: 7日間のホテル健康観察隔離 (健康コードは黄色)
・この期間の健康コードは黄色
・自室から外には出れない
・リネン交換、掃除サービスなし
・三食の食事は施設提供
・デリバリーサービスの制限あるいは禁止
・毎日2回の検温と報告(巡回医師へ or Wechatグループ報告)
・巡回医師によりPCR検査実施
3: 上記21日間に最低7回のPCR検査が全て陰性であること。
4: 上記1、2、3を経過して健康コードが緑になること
が必要です。
ゼロコロナ施策を目指している中国では、国外からの渡航者に対して、
渡航前施策も厳しくしており、
・渡航7日前にPCR検査
・渡航48時間以内のダブル陰性証明(PCR検査・抗体検査)
・その結果含めて専用アプリで渡航前日夜8時までにアップロード
・専用アプリ健康コードが緑にならないと、航空券の発券・搭乗できない。
・中国の各空港に到着すると、各種書面の記入やサイン、中国特有のアプリ
ダウンロード・登録(随身吗,通行卡,健康运)、PCR検査を実施。
・上海に滞在中の自宅・ホテルなどがある居住区の待機エリアで集中隔離ホテルへの移送手続き。
・空港から集中隔離ホテルへは専用バスで移動。
など、空港到着から隔離解放されるまで、21日間は外部との接触を完全に遮断し、複数回のPCR検査で陰性確認。その結果はリアルタイムにスマホのアプリに反映されます。
中国はゼロコロナ施策として、このような渡航者に対する厳しい水際対策の徹底と中国国内の施策を併用しています。
それでも”陽性者数”は簡単にはゼロになりませんが、陽性者が発生していない市・省・地域は正常に生活を送ることができています。
(一旦、陽性者が出ると、二次感染者・濃厚接触者全員割り出し・全員PCR検査・ミニロックダウン・施設封鎖・施設隔離など翌実施ですが)
一方、ウィズコロナ国々はコロナ規制の緩和や撤廃が始まっていますね。
ウィズコロナ施策の国からゼロコロナ施策の中国へ渡航には大きなギャップがありますが、往来が容易にできる日が1日も早く来ることを願います。
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