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【優勝】ルカリオHR争奪戦の手引き【前編】※HR&SR獲得報告も複数あり

シールド戦では謎の自信が満ち溢れている、どうもまっぷるです。シールド戦の抽選結果が出た頃だと思いますが、皆さんいかがだったでしょうか。今年のシールド戦環境である白熱のアルカナのカードリストが発表された時点での印象は、「非常に運要素が強く実力に比例した成績は出にくいのではないか」というものでした。これはリザードンHR争奪戦のときにも全く同じことを感じています。リザードンHR争奪戦の環境であった伝説の鼓動は、結果的に非常にバランスの取れた良環境(ピックによる運要素が比較的少ない)でした。白熱のアルカナは考察・実践を重ねてみると、それなりにバランスは取れているものの、伝説の鼓動よりは運要素がやや大きいという結論に至りました。ただし、運要素に関してはどうすることもできませんが、構築の正解は間違いなくあります。これについては、構築の絶対的な正解がない(人によって理論が異なる)としていた伝説の鼓動と大きく異なる点であると考えています。すなわち、本シールド戦では入れてはならないカードが多数存在し、その上で入れるカードはほぼパターン化されているということです。ある意味自由度が少なくつまらないカードプールと言えるかもしれません。
大言壮語と思われるかもしれませんが、実際にこの理論で白熱のアルカナのシールド戦を練習したところ、HR争奪戦優勝3回という実力者に7戦全勝(途中でお互いのピックの交換あり)でき、ゲーム内容としても危なげない一方的な展開が多かったです(一方的過ぎて相手にサイドと手札の入れ替えを認めた)。つまり、本シールド戦では確かな理論があるかないかだけで相当な差が生まれるということです。

さて、ここまで大層なことを述べていますが、下の記事にあるように私は過去に参加したシールド戦では全てSR以上を獲得できています。

HR自体を獲得できたのはミュウツーHR争奪戦の1回だけではありますが(ゼクロムSRはそもそも優勝賞品なので優勝自体は4回、リザードンHR争奪戦は決勝戦で事故負け)、最低限の確かな実績とそれに基づく自信を持って本記事ではルカリオHR争奪戦で勝つための理論を解説します。シールド戦がこれから約3ヶ月にわたって開催されますが、シールド戦という形式が初めての方、単純に興味のある方、右も左もわからない方、生活に困っている方は必見です。
後悔させない自信はありますが、訳わからん有料noteにお金を払うことに抵抗がある方もおられると思うので、今回は前編・後編の二部構成で記事を投稿します。前編を読んで読む価値があると判断された場合は是非後編の方も読んでいただければと思います。全てをしっかり理解して実践できれば正直SRは獲得できて当たり前くらいに考えています(最低限度の運は必要)。

※追記
有言実行で無事ルカリオHRを獲得できました。

↓後編はコチラ↓

1.ルカリオHR争奪戦の前提

本シールド戦は、白熱のアルカナ1boxを上下で10パックずつを2人で分け、それを開封した60枚+基本エネルギー各種12枚(草・炎・水・超・鋼)+参加賞のジュン1枚から40枚デッキを作って対戦するという形式になっています(もし基本エネルギーが13枚以上必要な場合は店舗から追加で貸し出しが可能な場合がある)。パックの引きに関して、白熱のアルカナ(未開封)は納品段階でシールド戦でなるべく公平になるように調整されており、上10パック・下10パックでそれぞれVstar及びその進化前のVが必ず引けるようになっています本来シールド戦用に調整されているべきですが、開封結果を見ているとVstarラインが偏る場合があるようです(Vstarを含むパックに進化前V確定封入)。伝説の鼓動では左右10パックずつで分ければVmaxラインが偏ることはなかったので、これはシールド戦向けの商品としては非常にお粗末であると言わざるを得ません。以下Vstarライン+それ以外のVの組み合わせが引けているという前提で話を進めていきます(Vしか引けていない場合も後編で少し触れます)。
また、1パック6枚の構成はC、C、CorU、U(進化前RR)、R(RRorRRRorKorSR以上)、ミラー(CHR)となっています。リザードンHR争奪戦(伝説の鼓動)ではトレーナーズ+特殊エネルギーは必ず計10枚になるように調整されていました(SR以上を除く)が、本シールド戦では一部のトレーナーズのレアリティがUではなくCであることや、ミラー枠でトレーナーズが出る可能性があることを考慮すると、デッキの潤滑油であるトレーナーズのピックで大きな偏りが出てしまう場合も普通にあり得ます。さらに、1箱1枚のKとSR以上が片方に偏る可能性もあります。しかし、Kに関しては強力なカードではあるものの、それだけでゲームを左右できるほどのパワーはないので、伝説の鼓動のアメイジング枠ほど一喜一憂する必要はありません。また、ミラー枠についてですが、R以上を除く46種のカードから完全にランダムで排出されます。46種の内トレーナーズと特殊エネルギーは10種なので1~2枚は期待できます。同枠で1箱3枚6種のCHRも排出されるので、テールナー、ミロカロス、ルージュラ、サーナイト、ドーブル、チルタリスはやや排出されやすいことも覚えておきましょう。
以上のパック構成の性質から

・Vstar3種×その他V3種=9パターンが基本となる組み合わせである
⇒デッキ構築において基本9パターンに対する解答を用意する必要がある
・トレーナーズの偏りが発生する可能性がある
⇒トレーナーズが少ないピックでもデッキが回るような構成が必須
・ミラー枠+CHRは計10枚である
⇒11枚以上あればイカサマ

ということがわかります。

2.白熱のアルカナ環境の基本

伝説の鼓動のカードリストを眺めた印象は、カードパワーが高過ぎてシールド戦として成立するのか疑問というものでした。特に非Vのカードパワーがインフレしており、ポケモンVはハズレ枠がなく安定しているという印象です。また、トレーナーズが貧弱でピックできる枚数も安定しないことから運要素がかなり大きく影響しそうであると思いました。さらに、進化ポケモンをサーチする手段が非常に少なく、少ないと言われていたリザードンHR争奪戦よりも減っているため、進化ポケモンの評価は慎重にならなければなりません。実際にデッキを組んだり練習したりする前段階では、安定して勝つのは非常に厳しいという評価でしたが、実際にやってみると先述の通り実力者に対して7戦全勝することができたので、そこで自分の理論と現実を擦り合わせることができました。したがって、例年のシールド戦同様に、勝つためにはどうすればいいかという道筋を明確にした理論の確立が必要です。理論を確立するため、シールド戦における基本的かつ重要な要素に分けて整理したいと思います。

・逃げる

シールド戦において「逃げる」というプレイは通常の対戦よりも非常に重要になります。通常の対戦ではエネ加速の手段が潤沢に用意されていますが、シールド戦では基本的に1ターンにエネルギーは1枚しか付けられず、そのエネルギーをトラッシュして逃げることはコストの数だけその分のターンのエネルギーを無駄にしてしまいかねないプレイになります。そのため、逃げエネが2以上のコストが重いポケモンは扱いが難しいのですが、本シールド戦では例年よりも逃げエネが比較的軽く設定されており、逃げることを駆使したプランを考える必要があると考えられます。一方、例年存在している逃げエネを軽くする特性を持つポケモンはいないので、その点では気軽に逃げにくいとも言えます。
また、逃げるコストが実質0になるポケモンいれかえは非常に強力なカードであり、これがピックできているかどうかは勝率に少なからず影響します。新カードのふりそでも実質ポケモンを入れ替えることができるので重要度が高いです。

・呼び出す

ベンチに逃げられたポケモンはバトル場に呼び出せなければ基本的に攻撃ができません。攻撃を耐えられて逃げられてしまうと、いくら大ダメージを与えたとしてもサイドを取ることはできません。通常の対戦でもボスの指令が勝敗を決することは多々ありますが、本シールド戦では新カードのセレナがそれに該当します。しかし、セレナはポケモンVしか呼び出すことができず、非Vのポケモンに逃げられてしまうとサイド1枚分を損することになります。セレナ以外で呼び出す手段としては、クチートVstarの特性〈スターロンド〉が非Vですら呼び出すことができて強力です。また、ザルードの〈ひきずりだす〉も非V含めて一応呼び出すことができます(こちらはベンチ狙撃に近い)。
ポケモンキャッチャーのような確率で呼び出される心配はないので、呼び出す側も呼び出される側もゲームプランは立てやすいです。

・ベンチ狙撃

呼び出す以外でベンチのポケモンを倒す手段としてベンチを攻撃するワザがあります。有効に使えれば勝利に結び付くと言っても過言ではないので、ベンチ狙撃ができるポケモンはしっかり把握しておきましょう。

ヤンヤンマ(10)、メガヤンマ(20)、ザルード(20)、ミロカロス(50)、カイオーガ(180)、マギアナV(30)

()内の数字はダメージ

カイオーガとミロカロス以外は控えめなダメージですが、失念しているときに限ってベンチ狙撃で負けるということがあるので、ベンチに逃げるときは考慮しておきましょう。とはいえ、やはりダメージが控えめなので、本シールド戦ではベンチ狙撃を有効に使うのは難しいでしょう。特にかがやくアマージョを出されてしまうとベンチ狙撃が実質無効化されてしまうので、せめてミロカロスの50ダメージくらいはないと心許ないです。

・エネ加速

シールド戦で特に重要なのはエネ加速です。エネルギーがなければ当然強いワザは使えず、サイドを取り進めることができません。本シールド戦でもエネ加速の手段はそれなりに用意されており、いかに早い段階でエネルギーを確保できるかが勝率に直結します。中でもドーブルはわかりやすく強力なエネ加速手段であり、これは誰しも疑わない強さだと思います。

・タイプ相性(弱点・抵抗)

プールに存在するタイプは草・炎・水・超・鋼・無の6種です。一部三竦みの関係が存在し、
弱点×2:水→炎 炎→草、鋼 鋼→水、超
抵抗-30:鋼→草
というように水→炎→鋼→水→…が成り立っています。また、草タイプが相性的に不遇な立ち位置となっています。弱点を突くと2倍のダメージは入るので、この要素は非常に大きいと考えている方もいると思いますが、本シールド戦においては意識的に弱点を突こうとする必要性がありません。なぜならば、弱点を突くことで一撃で倒せるようになる火力を持つポケモンが一部に限られているからです。特にそれはポケモンV同士の場合に弱点が大きく影響することはありますが、弱点を考えてポケモンVの採用の可否を決めるわけではないので、構築には影響がないはずです(プレイング面では考慮する必要がある)。非Vのポケモン同士でも弱点のおかげで一撃で倒せるようになる場面は非常に限定的です。

3.全69種カードのカタログスペックの評価(プールの評価)

基本的なことをおさらいしたところで、シールド戦で使用可能なカードを見ていきます。カードプールを把握するのは基本中の基本です。わかりやすくS~Dの5段階で評価を付けていきます。ただし、ここでのランク評価はカード自体の評価であって、強い=採用という意味ではないことに注意してください。

・ストライク - ハッサム B - A

ストライクは強力な特殊エネルギー2種を割ることができる。進化後のハッサム含めてエネルギーは無色なので使いやすく、進化前としては優秀。
ハッサムはジャローダV、レシラムV、マギアナV、ホウオウV以外のたねポケモンを一撃で倒すことができる。エネルギーの自由度が高く、サブアタッカーとして活躍が見込める。

・ヤンヤンマ - メガヤンマ B - B

ベンチ狙撃手段の一つではあるが、火力が低過ぎてそれ目的で採用するべきではない。メガヤンマは草エネルギーの拘束があるが、火力面ではハッサムとほぼ同じなので、進化ポケモンにも安定してダメージを出せる点では優る。草が入るデッキであればハッサムより優先されるだろう。また、貴重な逃げエネ0であることも優秀。

・マスキッパ A

ワザが非常に優秀。〈ただれるだえき〉は草1エネで30ダメージ+αはコスパが良く、〈しばりつける〉も相手を逃がさない効果が強力でサイド1枚以上の活躍は見込める。マスキッパとしては珍しく逃げエネ1と軽く、スタートポケモンとしてとにかく偉い。HP70以下のポケモンを〈ただれるだえき〉だけで2パンできることを覚えておく。

・ジャローダV - ジャローダVstar S - S

レシラムVに弱点を突かれることさえ注意しておけば、進化前含めて非常に高スペック。ジャローダVの〈けだかいひかり〉は自身が壁になって時間稼ぎしつつベンチ狙撃もケアできる。逃げエネ1で軽いのも高評価。
ジャローダVstarは現実的にVstarを一撃で倒せる唯一のポケモンなので、相性ではやや不遇な草タイプではあるが、それを補って余りある強さ。

・チュリネ - ヒスイドレディア D - B

エネ加速手段の一つではあるが、進化が必要かつ草エネルギー限定なのは低評価。そもそも草タイプの要求エネルギーがほとんど草エネ1個で済み、育てたい対象としてはメガヤンマになるだろうが、そちらも進化ポケモンなので手間がかかる割にはゲームを決定付けるほどではない。基本的に他のエネ加速手段が優先されるだろう。また、進化前のチュリネのHP50が弱く、ミロカロスに簡単に倒されてしまうため、できれば採用したくない。

・かがやくアマージョ S

特性〈エレガントヒール〉による毎ターン20回復がシンプルに強力。呼び出す手段が少ないので、一旦逃げて時間を稼いでその間に回復することも狙いやすい。流石のかがやく枠なのでHPが高く、非Vとの殴り合い性能も高い。

・ザルード A

〈ひきずりだす〉で相手の場を荒らせるだけでなく、草2エネの〈さんれんのムチ〉で0、70、140、210ダメージが出せて強力。逃げエネ1も優秀でスタートポケモンとして優秀。

・バドレックス S

〈おうのさいはい〉で任意のカードを2枚サーチできる。シールド戦では反則級に強力であり、さらにこれが色拘束のない2エネで使えてしまうというのはやり過ぎ。逃げエネ2と重いが、〈おうのさいはい〉を連打するだけなので特に逃げたい場面はなく問題はない。

・ガーディ ‐ ウインディ D ‐ D

まず進化前から逃げエネ3と非常に重いのが弱い。進化できても非Vには100ダメージしか出せず(実際は弱点が突けるので倒せるポケモンはそれなりにいるが)、ポケモンVに対してもVstarやホウオウVには弱点なしでは耐えられてしまう。ウインディに3エネを供給しつつ、他のアタッカーが育っていればいいが、そうでなければ先殴りが必要であり、それは即ちセレナをセットで使えないと真価を発揮できないということなので、強く使うための要求値があまりにも高過ぎる。エネルギーも進化もセレナも全て満たせるのであれば強いが、シールド戦ではそれを運だけマンと呼ぶ。

・エンテイ C

要求エネが無色で使いやすそうに一見思えるが、特性を活かすためには炎エネルギーが必要であり、ダブルターボエネルギーを使うと大したダメージも出せず(ザマゼンタすら倒せない)、ウインディやボルケニオンのようにジャローダVを一撃で倒せるわけでもないといったように色々と中途半端なポケモン。

・レシラムV S

レシラムV自身でエネ加速ができ、2ターン目には200ダメージを叩き込めるという文句なしの最強ポケモン。コイン次第で200ダメージを連発できるかが変わるが、序盤で200ダメージ出せた時点で連発できなくても間違いなく優勢。むしろ確定で攻撃できないくらいで良かった。

・フォッコ ‐ テールナー ‐ マフォクシー S ‐ A ‐ C

フォッコはサポートをサーチできるので、デッキを回す潤滑油としての役割がある。テールナーはフォッコが役目を終えた後に進化できれば、セレナが1枚トラッシュにあるだけでも弱点120ダメージを出せる役割を無駄なく持たせることができる。セレナが2枚引けていてデッキ枠があるなら採用する価値はあるだろう。マフォクシーは〈エナジークラッシュ〉が強力だが、2進化ポケモンは単純に採用しにくい。

・ボルケニオン C

逃げエネ3とかなり重い点を除けば、たねポケモンにも関わらず火力は非常に高い点が優秀。ピックが噛み合えば採用の余地はあるが、それでも逃げエネ3は厳しい。スタートしたら最悪。

・ヤトウモリ ‐ エンニュート S ‐ A

ヤトウモリはたねポケモンをサーチすることができる。ポケモンを展開しないことには勝負の土俵にすら上がれないので、シールド戦においては採用しない理由が見当たらない。
エンニュートは〈しっぽでまどわす〉が本シールド戦で唯一の混乱付与できるワザなので非常に貴重。シールド戦で眠りや混乱といった状態異常は本来負け確の盤面をひっくり返す可能性がある要素なので、可能であれば是非採用したいところ。

・アローラロコンV ‐ アローラロコンVstar A ‐ S

アローラロコンVは後攻だった場合に相手のレシラムVスタートに対する解答として非常に優秀。エネなしでワザが使えるので、逃げエネ1のポケモンから逃げるだけでよい。アローラロコンVstarはHPが低いとはいえシールド戦では充分なのでそこは気にならない。〈スノーミラージュ〉は特性持ちから攻撃を無効化できるが、ギギギアルやザマゼンタといった弱点を突いて一撃で倒してくる非Vに耐性があるのは心強く、クチートVstarやホウオウVにも滅法強い点も偉い。〈ぎんせつスター〉は弱点を計算しないので注意。

・フリーザー S

たったの水2エネで確定マヒは強過ぎる。特にシールド戦ではマヒを解除するのが容易ではないので、フリーザー1匹で相手のポケモンVを倒すポテンシャルを秘めている。劣勢を覆す可能性があるカードなので、多少無理してでも採用したい。逃げエネ1というのも構築を邪魔しない。

・ホエルコ ‐ ホエルオー D ‐ C

逃げエネ3の時点で採用は厳しいが、ホエルオーに関してはHPと火力がポケモンV並なので進化ができてエネがちゃんと付けば間違いなく活躍はしてくれる。とはいえホエルコスタートで即負けがあまりにも怖い。

・ヒンバス ‐ ミロカロス A ‐ S

ヒンバスの〈かくせい〉で容易にミロカロスに進化できる。進化先のミロカロスも優秀で、HP50以下は即死のベンチ狙撃と本シールド戦で唯一の眠り付与のワザを持つ。眠りは非常に強力で、序盤から相手の行動を1/2で制限することでテンポを取っていける。スタートポケモンとして優秀なフォッコ、ヤトウモリ、ギアルに滅法強い。

・ラブカス A

〈フィーリングドロー〉は単に手札をリフレッシュするワザと捉えがちだが、本シールド戦では進化ポケモンを探しに行ける数少ないワザである。Vstarをはじめ、進化しないことにはどうしようもないポケモンもいるので、進化ポケモンを積極的に探すことができるラブカスは一定の評価がある。

・カイオーガ C

自身でエネ加速ができるが、攻撃するのに3ターンかかるのは流石に悠長。一度ワザを使うと連発ができず、燃費が非常に悪いのも低評価。要求エネもかなり水エネに寄っているので、アローラロコンVstarラインやフリーザーと同時に引けて初めて採用を検討するレベル。180ダメージではポケモンVを一撃で倒すこともできず、フィニッシャーとしては非常に優秀ではあるが、カイオーガに4エネを付けるなら他のポケモンに回した方が良さそう。

・かがやくフーディン S

特性〈ペインスプーン〉により実質的にベンチ狙撃の手段の一つとして扱える。本シールド戦では火力補助のカードはこれしかないので、非常に強力。1ターンだけでは20ダメージではあるが、ロングゲームになるシールド戦では40、60、…と火力補助として大きい効果を期待できる。また、〈マインドルーラー〉は2エネで最低100ダメージ程度は出せるので、手札が増えやすいシールド戦ではアタッカーとしても優秀

・タマタマ ‐ ナッシー C ‐ D

タマタマは〈ねんりき〉でマヒにできる可能性があるので、進化前としては悪くない。ナッシーの〈パワフルストーム〉も決して弱いワザではないが、シールド戦でエネルギーが自分の場にエネルギーが潤沢に貯まることは少なく、その時点で〈パワフルストーム〉より強いワザが使えるはずなのであえて採用する理由がない。

・ルージュラ B

完成した相手のポケモンVが一方的に蹂躙してくる盤面で時間稼ぎの役割を持てる。1ターンの隙だけでもできることはあり、例えば直前にやられたホウオウVの蘇生やジャローダVstarの〈スターワインダー〉の火力1エネ分上昇等と形成逆転の一手になり得る。また、ジャローダVstarの〈スターワインダー〉後の壁役としても役割を持てるので、その面でも相性は非常に良い。ルージュラ自身も〈サイコダメージ〉で戦うことができ、相手のダメカンを2倍にしてから10ダメージ与えると認識しておこう。
ただ、惜しむらくは逃げエネ2と重い点。ダメカンが乗っていない相手に対してはほぼ無力なので、ルージュラスタートしてしまうと非常にまずい。リスクもリターンもあるので、このカードを採用するかどうかはよく考える必要がある。

・ミュウツー S

シールド戦ではサイド4枚でスタートするため、相手が1枚でもサイドを取った場合は〈リミットブレイク〉が条件なし180ダメージと凶悪な性能をしている。〈サイコパンプ〉でエネ加速もできるので、サブアタッカーどころかメインアタッカーとしても活躍が見込める。逃げエネ2と重いが、他のポケモンに比べればスタート性能はあるのでマシな方。序盤では90ダメージも高火力である。

・ラルトス ‐ キルリア ‐ サーナイト S ‐ S ‐ B

まずラルトスの〈メモリースキップ〉がめちゃくちゃ強い。序盤では特に盤面を展開するためのヤトウモリやドーブルのワザを封じることができる。進化前が優秀であることに加え、キルリアはドロー手段の乏しいシールド戦で持ってはいけない特性〈リファイン〉を持ち、1体立てばその後は安心してゲーム展開できるだろう。サーナイトも同じ特性を持つので、採用する場合はHP150と2エネ120ダメージという点で採用する必要があるかを考える。

・クチートV ‐ クチートVstar S ‐ S

クチートVは上技も下技も優秀でスタートしても問題なく戦っていける。クチートVstarはワザ自体は条件付き180ダメージで若干扱いにくい。要求エネが2個というのはエネ加速の必要性もなく他のポケモンVにはない強み。ワザの扱いにくさの分、特性は非常に強力で相手のポケモンVに対して先殴りができたり、リーサルとしてもプランを立てやすかったりと器用な強さを持つ。

・ニャスパー ‐ ニャオニクス C ‐ C

進化時に使える特性〈おまねきイヤー〉はサポート2枚サーチという強力な効果ではあるが、そもそも進化ポケモンを探しに行くためにサポートが欲しいのであって、ニャオニクスに進化できる時点でデッキは回っているという本末転倒な性能である。ラルトスのように進化前が優秀であれば採用も一考だったが、ニャスパーがあまりにも普通なのでサポートをサーチしたいのであればフォッコで良い。

・カプ・テテフ C

〈エネバースト〉は有効に使える場面でも大体2エネ100ダメージ程度なので、相手依存の性能にしてはあまり期待できない。そこまで弱くはないが、採用しなければならない理由が全く見当たらないのでこの評価。

・かがやくジラーチ C

かがやく枠のハズレ。性能は弱くはないが、相手にサイドを取られないと意味がないという受動的なカードなので評価は低い。ジラーチをバトル場に出している以上相手はワザで盤面を展開するのに対して、こちらは〈ほしのわざわい〉の25%で不利な運ゲーをしかけるしかないため、どう考えても強くない。唯一、ジャローダVstarの〈スターワインダー〉の壁役としては有効に使える。先殴りして暴れる相手のポケモンVに差し出して、任意2枚サーチから対処できる方法があれば評価も高くなるが、基本的にワンパンで返すことが不可能なカードプールなので、それならばラルトスの〈メモリースキップ〉等ストッパーとして機能するポケモンは他にいる。

・ギアル ‐ ギギアル ‐ ギギギアル S ‐ D ‐ B

ギアルはヤトウモリとは異なり、直接ベンチに展開することはできない(進化が1ターン遅れる)が、要求エネ1個で進化ポケモンを確実にサーチできる唯一の性能を持つ。しかし、鋼エネ要求なのでピックによっては採用しにくいか。ギギアルは2エネでワザを使えてほしかったので低評価。ギギギアルは進化さえできれば確定で3エネ加速なので、アタッカーを即起動できる点が優秀。また、〈パワービーム〉はアローラロコンVstarとクチートVstarを一撃で倒すことができるので、2進化させるだけの価値はある。

・コマタナ ‐ キリキザン C ‐ C

進化させても全く強くない。逃げエネ1やドロー性能があるおかげでデッキの邪魔をすることはないが、それだけ。

・マギアナV A

ポケモンVの中で最も扱いにくい。決して弱くはないがピックに特殊エネルギーが2枚以上なければマギアナVをアタッカーとしてカウントするのは厳しい。ただ、〈ギアスロー〉はHP60のポケモンを2パンできるベンチ狙撃として優秀。特にヒンバスを一撃で倒せるのは非常に優秀。

・ザシアン A

鋼1エネで最大70ダメージ出せるコスパが最高。序盤からベンチ展開して殴るだけでサイド1枚以上の活躍が可能。

・ザマゼンタ A

特性もワザも非常に優秀。非VながらカウンターでポケモンVを倒せるほどの火力は魅力的。ただ、惜しむらくは逃げエネ2と重い点。

・ドーブル S

ドーブルカードゲーム!?シールド戦でこんなお手軽エネ加速が許されていいのだろうか。ドーブルを有効に使うためには基本エネルギーの数をなるべく増やす必要があるので、構築全体でどれだけドーブルに依存させるかが課題。レアリティがCであり、CHR枠で出る可能性もあることから最低でも1枚は引けている前提で考えても良さそう。注意点として、エネ加速の対象は1体のみなので、余ったエネルギーを他のポケモンに散らすことはできない。

・ホウオウV S

HPが高く、火力も最大250ダメージと文句なし。ワザを使うには4エネが必要なので、エネ加速手段は何かしら必要。ホウオウVとエネルギーがトラッシュにさえあれば特性〈ふっかつのほのお〉で1ターンでお手軽にホウオウVを完成させることもでき、ホウオウVが倒されても2体目のホウオウVを押し付けることもできる。

・チルット ‐ チルタリス D ‐ B

チルットはHP50というミロカロスに一撃で倒される低耐久なので評価は低い。チルタリスは〈マジカルエコー〉が非常に強力で有効に使えれば盤面を覆すこともできるが、進化ポケモンである点やチルタリスに2エネを回せる余裕があるのかという点で気軽に採用できるわけではなさそう。

・ペラップ S

唯一の逃げエネ0のたねポケモン。また、シールド戦では重要なドロー性能を持つ。例年のシールド戦でも同様の性能のカードが活躍していた実績がある。採用しない理由がない。

・エネルギーつけかえ S

ドーブルの〈いろいろパレット〉で過剰なエネルギーを他のポケモンに移すことで無駄なくエネ加速ができる。ジャローダVstarの火力を上げる等の使い方もあるので、デッキによっては重宝されるカード。反面、死に札になることもあるので、基本的に思考停止で採用するトレーナーズの中では人によってその限りでないことがある。(エネルギーつけかえではなく基本エネルギーの現物を増やす方がドーブルの当たりが増えるという考え方も正しい)

・キャプチャーアロマ S

たねor進化ポケモンのどちらかをサーチできる。スーパーボールのように使うタイミングを図ることで有効な場面はほぼないので、深く考えずに使ってしまった方が自分のゲームプランを考えやすい。

・ポケモンいれかえ S

逃げエネに関わらず逃がすことができ、それはシールド戦において通常の対戦よりも大きな意味を持つので使い所を見極める必要がある。

・きんきゅうゼリー A

効果は強力だが、発動条件が受動的なのでやや評価は低め。都合良くHPを30以下にしてもらえれば嬉しいが、上手い人だとプレイングでケアしてくるので過信は禁物。

・ジャッジマン S

相手がバドレックスやギアルで確定サーチした直後や特性〈リファイン〉等で手札が増えたタイミングで使いたいが、単なるドロサポとしても充分強い。

・セレナ S

低レアリティのカードで唯一呼び出せる手段である。強力なのは言うまでもない。ドロサポとして使う場面もあるが、中盤以降では手札がそれなりに増えていることを考えると序盤以外では機能しない可能性がある。しかし、セレナは手札をトラッシュする数少ない手段なので、例えばホウオウVと基本エネルギーをトラッシュできれば、ポケモンVを呼び出す効果と同じくらいバリューのあるプレイになり得る。

・ふりそで S

ポケモンをサーチできるトレーナーズ。ついでにポケモンを入れ替えることができるので、序盤のよろしくないスタートポケモンのケアが可能。中盤以降でも厄介な状態異常等の対策にもなり得るので、複数枚ピックできた場合は必要以上に消費しない方が負け筋を作りにくい

・ミクリ S

デッキが回らないと始まらないので、相手に1枚引かせてしまうデメリットがあるにせよ強いのは間違いない。なお。相手が引いた場合は自分も追加で1枚引ける。注意としては、相手にミクリを使われた場合、自分が1枚引く必要性があるかを適切に判断する必要がある。相手に追加の1枚を与えたがためにキーカードを引かれてしまって負けるということも普通にあり得るので、しっかり見極めること。

・ダブルターボエネルギー S

1ターンで2個分のエネルギーが付けられるので実質エネ加速である。逃げエネ2のポケモンを逃がす手段にもなり、基本的に入れて損はないどころかお得なカード。

・Vガードエネルギー S

ポケモンV同士が殴り合う場面が想定されるので、ダメージ‐30は非常に強力。かがやくアマージョとセットで引けると場持ちが段違い。また、非Vではザマゼンタと特に相性が良い。

・ジュン S

参加賞で必ず1枚もらえるカード。忘れずに採用すること。


ここまで一通り評価してきましたが、おそらく世間の評価と大差ないと思います。他noteやYouTube等での考察でもほとんど同じでしょう。しかし、これはあくまでカタログスペックだけを見た場合の評価です。実際に採用してみたら実は強かった・弱かったということが普通にあり得ます。したがって、以上の評価はあくまでも白熱のアルカナ環境を考察する上での基礎なのであって、その評価のまま実際のシールド戦に流用することは危険です。以下ではカタログスペックだけではわからない白熱のアルカナ環境のシールド戦ならではの視点で再評価していきます。評価が180°変わるカードも多数あります。

4.全69種カードの本質評価

S:必ず採用する
A:基本的に採用する
B:場合によっては採用する

D:基本的に採用しない(罠カード含む)

という基準で再評価していきます。中途半端なランクCはありません。また、前項からのランクの変化も記載します。ちなみに、罠カードとは、カタログスペックや世間の評価は高いが、実は採用すると勝率が下がるカードを指すこととします。

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