人を育てるということ
人の上に立つ以上、避けて通れない「人材育成」
これをやっていくと面白さや苦しさ、達成感など色々得られる。
単に人を一人前として育てようとすれば最低でも1〜2年は掛かってしまう。ところが最近は人手不足なので「とりあえず使えれば良い」と使い捨て同然のように採用しては切り、採用しては辞めていき...を繰り返すばかり。
忙しい状態から余裕を持って働きたい、休みを確保出来るように...という目的があるにも関わらず、何故それを達成出来ずに終わるのか。それは採用者や教育者が「育てよう」としないから。マニュアルを押し付ける、詳細を教えず指示するだけ、要求以外の事をやらせない。自分の求めに叶わなければ怒る。
こんな事の繰り返しなら働き手が「このお店良さそうだな」と思って希望しても「最悪のブラックじゃん。もうこの店行くのやめよう」となって、お客様の立場としても離れてしまう。
勿論、華やかさばかりを見せるのは良いことじゃない。それなりの苦しさはあって然るべき。ただその苦しさが達成感として返ってくるのか、絶望感として返ってくるのかでは天と地の差が存在する。
世の中の会社にいる採用・教育者は、立場や上司と部下の立場を入れ替えて視点を変えて見直してみれば良い。そうすれば「え?普段の俺ってこんな感じなの?」「上司はいつもこんな仕事してたんだ」と気が付けるはず。
いざ私もやってみてヒーヒーと冷や汗をかいた。
指示が足りない、こんな時どうすればいいか分からない、誰に何を聞くのが正解なのか分からない。そんな事が本当に多かった。だからこそ数多くの改善点が見つかり良い経験ができた。
ただ多くの人は
「そんなこと出来るかよ!忙しいんだよ!」
...なんて声が聞こえてくるが大事なのは「相手の立場や視点で物事をきちんと見る」ことであり、本当に必要なことや大事な事が欠けていないか、原因はどこにあるのかを見つけることにある。
誰だって「一丁目一番地」という基本中の基本をきちんと出来なければ、その先はいつになっても不安定のまま。
自分は10年いるから、20年やってる、このやり方で間違いないんだ、厳しくされてきたから厳しくするのが当たり前なんだ...
そうじゃない。同じ事やってるようには見えても世代や実情には合わせてどんどん変えていく。変化に気が付けなければ何もやってないし、工場で機械によって作られてコンベアで流れてきたものをひたすら見つ続けることに等しいくらいだ。
「何も変えない、変わらない」ことを選択して成功するのはごく一部。それは世間一般に支持され認知され、それが当たり前であるからこそ。
ところが人の考え方、感じ方はどんどん変わる。
古いやり方は通じなくなる。
だからこそ原点に立ち返る、基本からもう一度やってみるのは大事。自分が気付けなかった世界がそこにあるんだと私は思う。