ぺらぺら人間
僕は完璧主義だ。
潔癖でもある。
食器を洗うとき、乾かしてしまうとき、1滴の水滴も許さない。
でも何事も完璧にはなれない。そんなの当然だ。
だから100が無理となって瞬間にやる気がなくなる。
声もそう、体型もそう、顔面だってそうだ。
mtfにそんな人が多いなんてわからないけど、少なくとも僕にとっての100は女性として産まれて生きている人であって、愛情を沢山得て人生を謳歌している人間なのだ。
でもそんな人はそうそういない。理想化して差別しているとずっと気づいていたけれど、それを生きる糧に、すがる先にしている僕のアイデンティティはそれを認められない。
紙きれ同然の人生。そう定義している自分がずっといる。だから自分の人生に真剣になれない。基礎問題は解けて100点取れて、やったー満足。その先の応用問題は見ないふり。
人間関係もそう、踏み込むのが怖い。その先の応用問題を解ける気がしないから、上辺だけ取り繕う。だからペラペラのペーパー人間。クリアファイルをべこべこするだけの人生。
分厚い本になりたい。