天使とピエロと原罪
天使はかわいく微笑んだ
私は素直になれないピエロ
偽りの仮面で微笑み返した
生まれたときから胸に刻まれた原罪
この星に生まれるときには
苦労を覚悟していたのか
古風な文脈を愛している
古びた感覚は私を鉛のようにさせる
コントラバスよりも低い周波数が
私の足を引っ張る
忘れることでしか私たちは報われないのか
溜め込んだ記憶を
青い鳥に変えて
そっと世界に放すんだ
世界の果てまで広まった私のビラ
世界のすべてが居場所でありながら
どこにも居場所がないみたいな
私は素直になれないピエロ
相棒は調律の狂ったピアノ
偽りの言葉で心を濁した
悪夢みたいな記憶を抱えてまで
私たちは未来を望むのか
亡霊みたいな存在に憧れてまで
人間であることを捨てるのか
獣みたいな乱暴さを抑え込んでまで
私たちは社会に合わせるのか
アイツから匂うのは悪人臭 地雷臭
時折、目にする善人性に惹き込まれるのか
地下道を通る曲に身を任せてまで
特別な存在になろうとするのか
私の個性が広く知られ分解されたとき
魂の居場所はここではなくなるのか
奇抜で異端な表現者に倣って
書き始めた詩文には
適した旋律が付けられずに
文学性だけを模倣できた
私はアイツみたいになれないが
望み絶えることはない
ガイアが喜ぶような感情も
空に離して浄化していく
犬みたいに従順に
ワンワンワワン
猫みたいに自由に
ニャンニャンニャニャン
時計の針は意識を刻み
細胞の老化なんて知りたくもないけれど
受け入れて進むしかない
エレジーに躯を曲げて
鳴きたいように鳴くのさ
レスポールが高潔に闇を祓って
健康なビートを知り
怒りに意識をとられない賢者
頑丈に扉を閉めた
愚人のパラレル
私の記憶はお金に変わることもなく
価値を付けられるのは自分だけ
どこにいっても高い価値をつけられたなら
私の存在がお金になり
求められる役割が変わるだろう
甘えた日々の中
見ていたホラーゲーム実況
数年後 将来を構想するとき
足を引っ張った
それでも楽しみは少ない時代だった
馬鹿なことだとしても
心を満たすことができた
どこまでが私らしく
どこまでが私以外から受けた影響で
彼らのように世界を変えるような
旋律を作れたなら
自己満足度も上がるけれど
それはなかなか難しく
いい詩文を書けても
いい旋律は思い浮かばない
悲しく思ったって仕方ない
エレジーに躯を曲げて
レスポールのナイロン弦をピックで弾いた
誇りを被ったマルチエフェクター
使わなくなってから何年経ったか
どこにも記録されなくても
涙を浮かべてペダルを踏んだものだ
楽しくて得られるものが多いクリエイターになります⭐️⭐️🗼🔮🌈